プロローグ
初めて小説の執筆に挑戦しました。生暖かい目で見ていただけると幸いです。
この話を含めて3話分同時投稿します。
輝きの溢れる場所にいた。
温かな光に包まれていた。
穏やかな風が吹いている。あぁ、これが永遠に続くなら──
ふと、目の前に黒いシミが現れた。
はじめは小さな黒だったが、水に落とした墨汁のように、またたく間に膨れ上がっていく。
やがて黒は形をとり、辺りを侵し、穢していく。
光を、温もりを、世界そのものを弾き飛ばすように。
自由に。傲慢に。楽しげに。乱暴に。
(やめてくれ、この場所を壊さないでくれ……!)
なぜか、切実にそう思った。
すでに人型を成しつつある黒を止めようと、必死で手を伸ばす──伸ばそうとした。
けれど、伸ばせなかった。
身体が、ぴくりとも動かなかったのだ。
怯えて竦んだわけじゃない。心の底で破壊を許したわけでもない。
──動かすべき手が、足が、身体が、そもそも『存在』していなかった。
意志だけが置き去りにされ、存在しない全身が硬直する。
黒が、こちらを向く。
壊した玩具の代わりを見つけた子供のように。
一点のシミから生まれた『悪』が、楽しげに笑いながらこちらを向く。
視線が交わる。
顔が形づくられ、その全容がはっきりと露わになる。
その顔は──光を弄ぶ黒の正体は──
─────『俺』だった。
コメント等いただけると泣いて喜びます!
同時投稿 1/3




