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アラサーの俺がヒロインの友達に転生?ナイワー  作者: 七地潮
〜気がつけば第二の人生?〜
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兄の反応…予想通り?

来客が帰り、家族だけになった夕食後(リズヴァーンは居る)、家族からのプレゼントを渡した。

祖父母からは、領地用の牝馬一頭厩務員付きを贈ると目録が届いている。

これは早く戻って来いよって言う無言のプレッシャーだと思う。


両親からは兄専用のライフル。

今までは家の共用ライフルを使っていた。

この世界のライフルは、魔力を込めて弾の替わりに魔力を発射する【魔銃】だ。

込める魔力によっては、威嚇用にもなる。


リズヴァーンからは剣の手入れ道具一式。

自分が使っていて具合の良いものだからって言うけど、要はお揃いなんだね。

そして俺の番が回ってきてしまった。


「お兄様、19歳おめでとうございます。

私からはこちらになります」

片手に乗るほどの大きさの包みを手渡す。

「ありがとうキャシー。

開けてみても?」

本当はやめて欲しいけど、ここに居るメンバーにはいずれバレるんだから、説明するには良いタイミング……と思っておこう。


包みを開けて中身を取り出す。

「これは剣帯に付ける小物入れだね。

ありがとう、使わせてもらうよ」

「お兄様…小物入れは付属品なのです。

私からのプレゼントは、初めて付与をしたお守りなんです」

中に入っている事を告げると、「キャシーの初めて……」とかなんとか呟きが聞こえてきたのはスルーです。


小物入れの蓋を開けると、中から包み紙に包まれた小さな物が転がり出る。

その包み紙を開けると……。

「なんだこれ、光ってる?」

はいー、光っています。ピカピカと。

暗い夜道でもピカピカとして役に立ちそうな、赤鼻のトナカイかよ!って感じに光ってます。

だから光が漏れないように紙で包んで中に入れたんですー。


「キ…キャシー……これは一体…………」

うん、本当これは一体なんなんだろうね。

三日前の神殿での出来事を、正直に話す。


「体力回復のはずが、複数付与だと?

キャシーは天才なのか?」

「でもその後試してみても、普通の付与だけだったのでしょう?

なら何かの偶然が重なったのでしょうね」

「神に愛された子なのかもしれないぞ」

両親…と言うか父が大興奮でうざい。

母は冷静に受け止めてくれてる。

とっさの出来事に対するのは、女性の方が冷静だよね。


両親の反応はあったけど、何故か兄が無反応だ。

不思議に思いそちらを見ると、……なんだかぷるぷる震えていた。

「………父様、母様、聞きましたか?

キャシーが!僕のために!奇跡を起こすほどの!愛情を込めて!!作ってくれたのですよ!」

何一言ずつ区切って力説してんの?

「ああ、キャシー、この輝きはお前の僕に対する、清らかな愛情の現れなんだね。

キャシーがこれほど僕のことを思ってくれていたなんて……。

今までで一番素敵な、最高のプレゼントだよ。

寝る時も、お風呂の時も肌身離さず持ち歩くからね」

いや、寝るときはまだしも、風呂には持ち込むなよ。


「ああ、こんなに素晴らしい贈り物を貰えるなんて……もう思い残すことはないな」

「思い残すことはって、何をおっしゃいますのお兄様。

このお守りでこれからも色々なことを、無理せず頑張ってくださいね」

「ああ、そうだね。

この素晴らしいお守りの効果を身をもって堪能し、世界中に広げなければ」

「やめてください!

その魔石のことはここだけの秘密にしてください」

広げるなんてやめてくれ、マジに。


「何を言っているんだい?

こんなに素晴らしいものなんだから、ゆくゆくは家宝として子孫代々………」

「本当にそれはやめてください!」

何かが決壊した兄の暴走が怖い!

その暴走を止めてくれたのは、リズヴァーンだ。


「キャスティーヌの言う通り、他人には知らせない方がいいと思う」

「何を言うんだい、リズ」

「キャスティーヌが付与したそれは、初めて付与した者が作り出す事は常識的に有り得ない物だ。

そんな物が他人の目に触れてしまうと、最悪王家に取られるぞ」


ピキッ!と音を立てて兄が固まる。

深く頷いた母が、リズヴァーンの言葉を引き継ぐ。

「それにキャスティーヌも監禁されるかも知れないわよ。

今回偶然に多重付与が出来たのだとしても、もしかすると何千、何万と付与をすれば、同じレベルのものができるかも知れないと思われて、監禁されたり、拉致されたり………」

「そうだな、優れた才能の持ち主は狙われるから、この事は公にしない方がいい」

父が渋い顔で大きく頷いた。


何それ!本気のマジで怖すぎるんだけど!!

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