前期が終わって冬休みに突入だよ
12月の末から冬休みだ。
この国は12月頃から雪が降り始め、年明けくらいからはかなり大量に降る。
2月頭くらいまで降るので、その間が冬休みとなっている。
12月は授業がほぼ無く、冬休みに入る前にあるテストのための準備期間のような感じかな。
全ての授業の試験があり、1日一教科で、教科によってペーパーだったり実技だったり。
科目によっては2日間かかるものもあるので、テスト期間は二週間に渡る。
試験結果が発表されたら冬休みだ。
サクサクと試験も終わり、トータル的な成績で言うなら、三年の女性トップは勿論クリスティーナ、次点がスカーレット、俺?俺は一桁には引っかかっているよ?
男性のトップは勿論王子だ。
ペーパーテストも実技でもトップ。
ぶっちぎりだったのは、他がモブだからか?
三人娘は箸にも棒にも引っかからないっすね。
四年のペーパーテストのトップは神官の息子。
そんな彼とは未だ接点が無く、廊下ですれ違うくらい。
五年は勿論アルバートなのだが、実技はリズヴァーンがトップだっそうだ。
同じ学年のモースディブスは、ペーパーテストも実技も三位だったそうで。
二年のヤスハルが中間辺りなのは、留学生な分、不利な点があからそんなもんだと思う。
王子ルートしか進めてないから知らないんだけど、神官の息子さんは俺との接点はないけど、クリスティーナとは出会いイベくらいは終わってんだろうか?
成績良いんだから、神官の息子、教師、王子ルートだと思うんだけど、実技もトップならオールマイティで、王子、兄、用務員ルートか?
それとも全てのパラメータマックスのリズヴァーンルートか?
しかしなぜリズヴァーンルートが一番難しいんだろう?
とりあえず王子ルートは潰れているようなんだけど、他の人と幸せになって欲しい……俺のせいで選択肢減ってしまったみたいなもんだからね。
帰宅したらいつものように兄が絡んで……かまってくる。
「さすがキャシー、なかなかの成績だね」
「そんな、お兄様には敵いませんわ。
トータルで主席なんて、私の鼻も高いです」
「そうかい?キャシーにそう言ってもらえると、頑張ったかいがあるな。
でも体術の実技だけはリズに敵わなかったんだよ」
悔しそうな顔をする兄だけど、それは体格的にも仕方ないんじゃないかな。
俺の家族、俺もだけど皆平均より少し小柄なんだよね。
兄も男性の平均身長180センチより少し低く、体も薄い。
リズヴァーンは逆に背が高く、190センチはあるし、筋肉もある。
そんな体格差があるんだから、なかなか勝てないのは当たり前なんじゃないかな。
逆にあの体つきで兄が体術2位って凄いと思う。
因みに女性の平均身長170センチより、俺は10センチほど低い……チクセウ。
「リズヴァーン様はズルイですわ、だってお兄様より背がお高くていらっしゃるのですから、ハンデが有っても良いと思いますの」
「…………キャシー…それは僕の背が低いと言いたいのかい?」
「そうではありません、リフツリーみたいにニョキニョキしているだけです。
私は他の方より背が小さいので、お側にいると、とても威圧感を感じます。
体の大きな方は、他の方への配慮が必要だと思いますわ」
リフツリーとはとても高く育つ木で、まぁ『うどの大木』みたいな意味。
それに30センチの身長差って、見下されてるようでイラッとする。
こうね、元男のプライド的にもね。
「そうか、リズは威圧感があるか」
「ええ、そうですわ。
私にはお兄様程の身長の方が好みです。
……リズヴァーン様は、大きくて少し怖くも感じますし」
これも本音だけど、ちょっとだけだからね。
「そうか、リズは怖いのか」
機嫌の良くなる兄に、『ちょっと怖いんだけど、憧れの君でもあるんだよ(キャスティーヌの)』とは言えない。
「そうだね、リズは少し強面でもあるし背も高いから、女性から見れば威圧感があるかも知れないね。
……でも中身はとても良い奴なんだよ」
おや?自分が悪口言うのは良いけど、他の人が悪く言うのは気に入らないのか、フォローしている。
「勿論存じていますわ」
ヘタレだけどね。
きっとそんな部分も知っていて、ギャップ萌えなのか?
「だってお兄様の親友の方なのですもの」
笑顔を向けると、可憐な笑顔が返ってくる。
恐るべし美少女フェイス、妹の俺より笑顔が可愛いなんて、一番ダメージ有るわ。
そんなこんなで、冬休みに突入である。
この時にはまさかこの休み中にあんなことになるとは、思ってもみなかった………。




