~第七十二話~
夏のある日、俺は……家でまったりと過ごしていた。
家にるのは、俺一人で、美鶴母さんは、女優なので、朝に「ドラマの撮影があるのよ~」と言って、出かけて行き、妹の亜季も
「お姉ちゃんといたかったけど、友達に誘われて……じゃあいってくるね?」
と言って、出かけて行った。
とりあえず……夏休みの宿題でも、終わらすかな……?
と思う事にして、夏休みの宿題を全て、終わらせる。
夏休みの宿題も全て終わらせて、とりあえずやる事がないので、家でぼ~っとしていると、俺の持っている携帯が鳴り、相手を確認してみると
親友の栗谷美鈴だった。
「おっはよ~まこ」
「おはよう、一体何?」
「今日さ~? まこ? 暇?」
「暇と言われれば、暇だけどね、さっき、夏休みの宿題を全て終わらせたから」
「じゃあさ? 今から遊びに行かない?」
「遊びに?」
「うん、待ち合わせは山野辺駅でいいよね?」
「まあ、いいけど……何所に遊びに?」
「じゃあ、決まりだね、待ってるから早く来てね? まこ?」
そう言って、電話が切れる。
えらくせっかちだな……と思ったが、まあ、待たせてるのも悪いし、俺は、外行きの服装に着替えて、家を出る事にした。
外に出ると、なんというか……夏だからか、物凄く暑い
汗がにじみ出るほど暑く、へたすりゃ熱中症になるんじゃないか……? と思われるほどの、天気だったので、急いで、山野辺駅に向かう事にした。
山野辺駅の待ち合わせ広場に辿り着くと、涼しげな恰好をした、美鈴がいて、俺に手を振ってきた。
「まこ~待ってたよ?」
「待ってたって、どれくらい?」
「う~ん、三十分ぐらいかな? あ~暑かった」
「暑かったって……日陰で待ってればよかったんじゃないの?」
「まあ、いいじゃない? 日陰に入ると、まこを見つけられそうになかったしさ?」
そういうもんか? と思ったけど、口に出さない事にした。
「ところで、遊びにって一体何所にいくつもり?」
「ふっふ~、実はね? じゃ~ん、これ見て?」
そう言って、美鈴が取り出したのは、チケットらしき物だった。
「これは?」
「実はね? リゾート遊園地、アクアパラダイスのペア招待券が当たったの、だからまこを誘ったんだよ~」
「アクアパラダイス?」
「あれ? まこ知らない? よくTVで紹介してたじゃない?」
「いや、TVをよく見てなかったから」
「そうなんだ、じゃあ行ってみれば解るよ、今から行こうよ?」
「まあ、美鈴がそういうなら、うん、行こうか」
「はい、決まり~では、出発~」
美鈴が、そう言ってくる。
「行くって、もしかして電車に乗るの?」
「うん、ここから約、三十分ぐらいだよ? あ、電車賃は私が出そうか? 私が誘ったんだしね?」
「いや、いいよ、自分で出すよ」
「そう? 別にいいのにね?」
そういったやりとりをしながら、俺と美鈴は、電車に乗り込み、アクアパラダイスというリゾート遊園地に行く事になったのであった。
山野辺駅から、電車に乗り数十分
新浜と呼ばれる駅で「ここだよ?」と美鈴が言ったので、その駅で降りる。
降りて町並みを見てみると、海が近く、と言っても夏なので、結構暑く感じられた。
「確か、こっちだから」
そう美鈴が言ったので、俺はそのままついていく事にした。
数分歩いて、レジャー施設「アクアパラダイス」に辿り着く。
結構大きな建物で、遊園地にプールがあり、人がたくさんいた。
結構な列になっていたので、並んで一時間
やっと中に入る事が出来た。
「最初、何所から行く?」
と、美鈴が聞いてきたので、俺はどうしようかな……と悩み
「じゃあ、遊園地で遊んでから、プールでいい?」
と言うと
「りょ~かい、じゃあ片っ端から乗りまくろう~」
と言って、園内を移動する事にした。
最初に乗ったのが、ジェットコースターで、結構回転数のあるコースターだった
これ……初心者とかお年寄りには向かないだろう?ってぐらいのコースターで、乗った後に、少し酔ってしまった。
美鈴はというと「あ~楽しかった、まこ、次はあれ乗ろうよ?」と言って、手を握って来て言う。
結構タフなんだな……とちょっと、思ってしまった。
次に乗ったのが、コーヒーカップで、これも回転系なので、さらに体調が悪くなってしまい、乗った後
「ちょっとベンチで休んでいい?」
と美鈴に言うと
「じゃあ、私は他の乗って来るから、ここで待ってて?」
と言って、一人で別のアトラクションに乗りに行ってしまった。
うん、ほんと元気だな……美鈴……
ベンチで数分休んでいると、何とか体調も回復してきたので、美鈴を待つ事にした。
三十分ぐらい待って、美鈴が戻ってきたので
「じゃあ、プールの方に行こうか?」
と言ってみると
「そうだね、じゃあ行こう」
と言って、一緒にプールのある場所に向かった。
水着を貸し出してあったので、どれにしようかな……と悩み
黒の面積の多いタイプを選んだ。
美鈴は、黄色いパレオを選んでいた。
更衣室で着替えて、プールサイドに向かうと、結構人がたくさんいて、盛り上がっている。
流れるプールと、波のプールがあり、競泳用のプールがなかった。
どっちにしようかな……と悩み、波のプールで遊ぶ事にした。
「私は流れるプール~」
と美鈴がいい、流れるプールに飛び込む。
俺も、波のプールで遊び、日差しが強いので、肌が少し日焼けをしてしまった。
結構な時間がたち、プールから出て、流れるプールにいる美鈴に
「そろそろ帰ろうか?」
と語りかけると
「そうね……十分楽しんだし、帰ろうか? それに、今日、夜にアニメ見たいし」
そんな事を言ってから、プールから出て、山野辺市に戻る事にした。
山野辺駅に辿り着いた頃には、すっかりと日が落ちて、夜になっていた。
「じゃあ、ここで解散しましょうか? 今日は楽しかったよ? まこ、また、一緒に遊びに行こうね?」
「うん、そうだね」
そう言って、美鈴と別れて、家に戻ると、妹の亜季がいて、こう言って来た
「お姉ちゃん、何所に行ってたの?」
「ちょっと遊びにかな?」
「もしかして……デートだったの!?」
「何でデートになるのか、かなり疑問なんだけど……美鈴と遊びに行っただけだよ」
「ふ、二人っきりで?」
「そ、そうだけど」
「それってデートじゃん! おねえちゃん、今度は私も行く、二人っきりになんかさせないんだから!」
なんか小さい声でそんな事を言っていた。
そう言われて、どう言えばいいんだ? と思ったけど、とりあえず黙っておく事にして、今日の一日が、終わったのであった。




