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俺の非日常な日々  作者: 零堵
~二年目~
69/83

~第六十九話~

夏休みに入ったので、家にぼ~っとしていると

「お姉ちゃん、今日はあの日だよね?」

と、妹の亜季あきが、そう言って来た。

一体あの日って、なんだろうな……と思って、カレンダーを確認してみると

、今日と明日は、毎年恒例の山野辺祭りの日だった。

「あ、今日って、山野辺祭りの日だっけ?」

「そうだよ? お姉ちゃん、どうせなら……一緒に浴衣着ようよ?」

亜季がそう言ってくる。

別に、断る理由もないので、俺は、Okする事にした。

母親の美鶴みつる母さんに、「浴衣ある?」と聞くと

「浴衣なら、持ってるわよ?」

と言い、母さんが浴衣を持って、俺達の前に現れた。

「母さん、着付け出来るの?」

「ええ、出来るわよ? 丁度いいし、亜季と真琴のをやってあげるわね?」

そう言って、浴衣の着付けを、やってくれた。

そして、亜季が水色の浴衣、俺が、黒色の浴衣を着る事になった。

帯をしっかりと結んで、鏡で浴衣姿を見てみると、なんか結構、似合っている。

「お姉ちゃん、似合ってるね~、私もどう?」

そう言って、亜季が、回転して、そう言ってくる。

「亜季も、似合ってるよ」

「ありがとう、お姉ちゃん」

「じゃあ、私も浴衣に着替えようかしらね?」

美鶴母さんが、そう言って、赤色の浴衣姿になった。

「母さん、仕事はないの?」

俺が、そう聞くと

「今日は、仕事ないのよ? だから、家族で、山野辺祭りに行きましょう?」

「うん、わかった」

そう言って、家族三人で、出掛ける事になった。

そう言えば……家族でお出掛けって、結構久しぶりな感じがするな?

外に出てみると、天気は快晴で、浴衣の人が結構、沢山いた。

まだ、日が落ちていないので、屋台の準備をしている者や、もうお店としてやっている屋台もあった。

「まだ、本格的なお祭りの時刻になっていないから、何所かぶらぶらと過ごしましょうか」

母さんが、そう言ったので、俺と亜季は、それに従う事にした。

移動していると

「あっれ~まこ?」

そう話しかけてきたのは、緑色の浴衣姿の栗谷美鈴くりやいれいだった。

「まこ、浴衣なんだ? 珍しいね~」

「珍しいって……美鈴は、どう思ってたの?」

「まこの事だから、私服で来ると思ってたもん」

「あ、そう……」

「こんにちは、美鈴ちゃん」

「あ、美鶴さん、こんにちはです」

「宜しかったら、美鈴ちゃんも一緒に回ります?」

「ちょっと、お母さん、何言ってるの?」

「あら、亜季、何か不味い事でも?」

「ううん……そうじゃないけど……」

「いいんですか? 美鶴さん」

「いいですよ?」

「じゃあ、お言葉に甘えて、一緒に行きますね?」

そう言って、美鈴が俺の手を握ってきた。

何で、手を握ってくるのが謎だったけど、それに対抗してか亜季も握ってくる。

右に美鈴、左に亜季と言う事になってしまった。

その姿を見た美鶴母さんが

「あらあら、フフフ……」

と、にこやかな笑顔でそう言っていた。

何でこんな事になったんだ? と思ったけど、ま、いいか……と思い、お祭りを堪能する事にしたのであった。

「それにしてもさ~今年も人多いね~? まこ?」

そう言ったのは、浴衣姿で、何故か右手を握っている美鈴だった。

「うん、確かにそうだね……ところで、美鈴?」

「何? まこ」

「いつまで、手を握ってるのかな……ってね、あと、亜季も」

左手を握ってるのは、妹の亜季だった。

亜季も浴衣姿で、結構似合っている。

「え? お姉ちゃん……手を繋いでちゃだめ?」

亜季が、上目使いでそう言ってきた。

そういうのは、男の対してやるものではないんじゃないか? とか思ったけど、何故か、俺に向けてそう問いかけて来たので

「まあ、別に問題はないから、いいけどね」

そう言うと

「じゃあ、このままでいいよ? 私も嬉しいし」

「あ、じゃあ、私も」

「貴方は、お姉ちゃんから離れて下さい」

「何でよ?」

「私が嫌なんです、お姉ちゃんだって、きっと嫌だって思ってます」

「ええ? まこ? 私と手を繋いでるの、嫌?」

いや、何で美鈴まで、そんな事を言ってくるんだ?

しかも亜季は、なんか喧嘩腰で話してくるし……

「えっと……まあ、別に嫌って程じゃあないけどさ……目立たない?」

そう言うと

「大丈夫だよ、ならこのままでいいよね」

「……お姉ちゃんが、そう言うなら……」

何とか、この場は治まったようだった。

そう言えば、ずっと黙っている美鶴みつる母さんは、何してるのかな?と思って、後ろにいる美鶴母さんの事を見てみると、母さんが、サインを求められていた。

まあ、母さんは、変装もしてないから、思いっきり女優だってバレバレだなあ……と思った。

俺は、母さんに

「母さん、先に行ってていい?」

と聞くと、美鶴母さんは

「ええ、いいわよ? 私は、後から行くわね? 盆踊り会場で待ってて?」

「うん、分かった、じゃあ、亜季、美鈴? いこっか?」

「うん、お姉ちゃん」

「了解~」

そう言って、俺達は、その場から移動する事にした。

手を繋ぎながら歩いているので、周りの視線がヒシヒシを感じるのだが、そこは、あえて無視を決め込んで、屋台で、たこ焼きと焼きそばを買って、休憩スペースで、食べる事にした

「はい、お姉ちゃん、あ~ん」

亜季が、たこ焼きの一つを爪楊枝で刺して、そう言ってくる。

「い、いいよ、自分で食べるから」

そう言うと

「あ、じゃあ、私も~まこ~これもどうぞ~」

そう言って、美鈴は、焼きそばを箸で掬って、こっちに向けて来た。

何でこんな事をしてくるんだ? 二人とも……

そんな感じの食事が終わり、盆踊り会場に向かった。

盆踊り会場に辿り着くと、櫓の上に、太鼓があって、そこではっぴを着た者が太鼓を叩いている。

「結構、大きい音だね~まこ?」

「うん、そうだね」

「お姉ちゃん、踊ってる人結構いるけど、一緒に踊る?」

亜季が、そう言ってきたけど、俺はと言うと

「いや、いいよ、踊り知らないしさ? 亜季は、踊ってくる?」

「ううん、お姉ちゃんがやらないなら、私もいいや」

「そう」

そう話していると、美鶴母さんが、やって来た。

「三人とも、お祭りは楽しんでる?」

「うん、結構楽しんでるよ」

「私も~」

「一人、お邪魔な人がいるけど……楽しいよ~」

「そう、来てよかったわね? あ、でも……もう結構遅い時間になるし、そろそろ帰りましょうか? 今日は、花火大会はなしって聞いてるからね? それとも、まだ屋台とか見て回る?」

母さんが、そう言ってきたので、俺はと言うと

「うん、そうするよ、じゃあ帰ろっか?」

「うん」

「わかった~」

そう言って、家に戻る事にした。

戻る途中、美鈴が

「じゃあ、私、こっちだから、じゃあね? まこ」

そう言って、美鈴と別れて、三人で家に戻る。

家に辿りつくと、亜季が

「お姉ちゃん、明日は、私と二人でいこう?」

とか言ってきた

「それはいいけど……母さんは?」

「明日は、私は仕事があるのよ? だから、亜季と行くといいわよ?」

「そう……じゃあ、亜季、一緒に行く?」

「うん」

こうして、明日の山野辺祭りは、亜季と二人で行く事になったのであった。

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