~第三十六話~
俺は、冬休みが終わったので、学校に行く事になった。
朝起きて、制服に着替えて、朝食を取り、家を出る。
外に出ると、冬だからか、結構寒く
手袋やマフラーをしている者がいたりしていた。
俺もすればよかったかな……と思いながら、山野辺市の通学路を歩く
数分歩いて、俺の通っている山野辺高校にたどり着いた。
下駄箱で上履きに履き替えて、教室の中に入ると
「あ、南山さん!」
いきなり数人のクラスメイトに囲まれた。
いきなりの事だったので、ちょっとびっくりしてしまった。
「な、何……」
「南山さん、テレビに出てたでしょ?大晦日の生番組」
「そうそう、テレビ見たら、同じクラスの南山さんが映ってたから、びっくりしちゃったよ?」
「それに天空カイザーのレキ役やったんでしょ?天空カイザー2見たよ~」
「あ、ありがと……」
「また、なんかドラマとか出るの?」
「い、いや……そういった話は聞かないかな……」
「そうなんだ~、あ、共演者の翔君とは仲良くなったの?」
「まさかうちのクラスに芸能人がいるなんて~、すっごいびっくり~」
なんか……ものすごい声を掛けられるな……
そんなに凄い事か……?と、思ってしまった。
クラスメイトの質問に答えながら、自分の席についても、話しかけられた。
いい加減疲れてきたころ、「皆、おっはよう」と言ってきたのは、このクラスのアイドル的存在の汐崎美咲だった。
彼女が来て、このクラスの男子どもは「おお~、美咲様~!」とか
「なんかすげ~きれいになってる!さすが美咲様!」とか言っている。
そんな男子の言葉に、美咲はと言うと
「ふふ、ありがと」
とか、言っていた。
そして、美咲が自分の席に着いたと同時にチャイムが鳴り、担任の朝埼翠先生がやって来て、こう言う。
「あ~お前ら、冬休みは楽しめたか?私は、楽しめたぞ、まあ色々あったしな、んで、校長の話があるから、体育館に集合するように、あ、そうそう南山、放課後、ちょっと残ってくれ」
「あ、はい」
なんだ?放課後、俺に用なのか?と思ってしまった。
とりあえず、俺は、先生が言われたとおりに体育館に向う。
体育館に着くと、もう既に他のクラスの人達は
集まっていて、俺達のクラスもその中に加わった。
そして、校長の話が始まる。
「え~冬休みは、いかが過ごしたかな?ワシは、十分な休日を過ごせたぞ、競馬で儲かったりもしたしな、わっはっは、まあそんな訳で、今学期で最後の学期になる、、すこやかに過ごすのだな」
なんか……校長の髪がロン毛になっていた。
ありえないだろ!?って突っ込みたくなったが
誰もその事には触れないで置こうという雰囲気だった。
そして、校長の話も終わり、教室に戻り
授業がないので、すぐに解散になった。
クラスメイトが帰っていく中
俺は、先生に残るように言われたので、俺は教室に残っていた。
そして俺一人しかいなくなり、やっぱ帰ろうかな……と思っていると、翠先生がやって来た。
「真琴、待たせちゃって悪いな」
「いえ、別にいいですけど、先生、一体何の用ですか?」
「真琴に貸していたミニパソなんだが、真琴、使っているか?」
「あ、そういえば先生に借りたまま全然使ってませんでした、返しましょうか?」
「いや、別にいいぞ、返さなくても、実はな……私の姪が、真琴のファンになったらしくてな……」
「先生の姪ですか?」
「ああ、なんでも真琴、テレビに出たそうじゃないか?」
「あ、はい、ちょっと出ましたけど」
「私もテレビを見て、驚いたぞ、クラスメイトの真琴が出てたからな?それで、姪に話したら、「会ってみたい!」って言って来たんだ、会ってくれるか?」
「そう言う事でしたら、いいですよ?でも、自分、芸能人でもなんでもないんですけどね……」
「そうかも知れんな、ま、引き受けてくれてサンキューな、休日に私の家にくるみたいだから、休日に来てくれないか?」
「先生の家にですか?」
「ああ」
「すいません、休日はバイトがあって、行けないんですけど……」
「そうか、じゃあバイト先に行ってもいいか?」
「あ、はい、それは構わないです」
俺は、先生にバイト先を教えて、帰る事にした
こうして、俺の三学期が、はじまった。
学校が始まって、休日になり、行く所があった。
それは、秋葉である。
休日にバイトを入れているので、バイトに行くのであった。
今日は、天気予報で寒いと言っていたので
なるべく厚着をして、外に出て、電車に乗り、秋葉にたどり着く。
秋葉の町は、夏とは違い、人が少なかった。
寒さの影響かもしれないな……と思いながら
俺は街中を歩き、俺が働いている店
ラブ喫茶「アイライク」にたどり着いた。
お店は、もう既に営業しているらしく
お客も少しだけど、いるので、裏口から入る事にした・
店内に入って、控室に行くと、俺に声をかけてくる者がいた
「あ、おはようございます、まこさん」
「おはよう」
声をかけて来たのは
新しく入った秋村真帆、通称、あっきーだった。
「まこさんは、メイド服じゃあないんですね」
「うん、自分のだけ、違う服なんだ」
そう言いながら、俺は服を着替える。
俺に用意されている服は、ここのウエイター服だった。
ウエイター服に着替えると、あっきーが話しかけてきた。
「なんかいいですね~でも、まこさんはやっぱりメイド服より、そっちの方が似合います」
「そうかな……」
「そうですよ、あ、まこさん」
「何?」
「私の運営している「あっきーの旅立ち日記」にまこさんとツーショットの写真をアップロードしたいんですけど、載せていいですかね?」
俺は、どうしようか迷ったが
ま、今さら写真撮られても、問題はないので
「ま、いいかな」
「ありがとうございます、じゃあ、撮りますね」
そう言って、あっきーは、携帯を取り出して
俺と手を繋ぐ形で一枚、撮った
「ありがとうございます、バイトが終わったら、早速載せますね、じゃあ、まこさん、ホールに行きましょう」
「うん、解かった」
そう言って、俺とあっきーは、控室を出る。
ホールに行くと、客が多くなっていて、結構忙しくなっていた
「あ、まこ~おっはよ~」
そう、話しかけて来たのは
俺と同じクラスで、親友の栗谷美鈴だった。
「おはよう、あ、そうだ、美鈴」
「何?まこ」
「今日ね?多分、翠先生来ると思うよ」
「え?先生が?なんで?」
「なんか、先生の姪が、自分のファンになったらしくて……先生に会いたいって言ったんだって、で、ほんとは今日、先生の家に行く予定だったけど、バイトあるしさ?、このお店に来ると思うよ」
「ふ~ん、そうなんだ、じゃあ、いつ先生が来るか、分からないけど、来たら相手しますか~」
「そうだね」
そう言って、俺達は仕事をする事にした。
そして、数時間が経過して、人も少なくなって来た頃
俺は、休憩を取って、控室で休んでいると、控室に美鈴がやって来た。
「まこ~、先生来たよ、ホールに来て~」
「分かった」
そう言って、俺は、ホールに行く
先生を探して、見つけてみると
先生の隣に美少女が座っていた
「お、真琴、来たぞ」
「あ、はい、こんにちは、翠先生」
俺は、そう言って挨拶をする。
「で、こっちが姪の志乃だ、志乃、挨拶」
「あ、あの……私の名前は、朝崎志乃と言います、真琴さんのファンです!握手して下さい」
そう言ってきたので、俺は、握手した。
「え~っと、志乃ちゃんでいいのかな?」
「あ、はい」
「志乃はな?中学生で、山野辺中学に通っているんだ」
「そうなんですか、自分の妹も山野辺中学に通ってますよ、ちなみに志乃ちゃんは、何年生?」
「あ、三年です」
「じゃあ、妹と同じだ、妹の事は知ってる?亜季って言うんだけど」
「いえ、知りません、クラスが違うので……」
「そっか、同じ学校だし、出来ればでいいけど、妹と仲良くなってくれないかな?」
「あ、はい、真琴さんの頼みなら……」
そんな会話をして、先生と志乃ちゃんは
スイーツを注文して、帰って行った。
俺もバイト終了時刻になったので、着替えて外に出ると、美鈴がいた。
「まこ~バイトお疲れ~」
「お疲れ様」
「でさ?一緒に帰ろう?」
「そうだね、分かった」
俺は、そう言って美鈴と一緒に帰る
帰る途中、美鈴がこんな事を言ってきた。
「それにしてもさ?」
「何?」
「先生の姪って、すっごい美少女だったね、しかも魔女っ子メイルRのケイちゃんに似てるし~、あの子と一緒にコスプレしてみたいかも~まこも一緒にやらない?」
「……考えとく……」
俺は、そう言っていた
こうして、俺のバイトの一日が終わったのであった。




