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第一話「女神さまとの出会い」




 目が覚めると、明るい場所。

 桜色の霧が立ち込める中で、漂(ただよ)っていた。


 数秒後、前方の霧が晴れた。

 すると、垂れ目で、桜色の大きな瞳の美女が現れた。

 瞳と同じ色の長い髪がゆるやかに、波打っているのも相まって、柔らかく、とても優しそうな雰囲気だ。

 それに加えて、古代ギリシャ服姿で、輝いているから、女神さまみたいだ。


「はじめまして。ルナエルと申します。

 グラス銀河の惑星ルナティックを

 管理させていただいています。

 リョウタさんからすると、

 異世界の女神ですね」


 古代ギリシャ服姿の美女、改め、ルナエルさまは、照れながら、自己紹介を終えた。

 やっぱり、女神さまなんだな。



「お知らせと説明をさせていただきますね。

 リョウタさん。

 あなたは、病気により、

 辛(つら)い人生を送られました。

 わたしたち惑星管理者のルールに従い、

 ルナティックの人類として、

 転生していただきます」


 病気によって、辛い人生を送った者は、ルナティック人として、転生する……ってことか。


「ルナティックに、限りませんよ。

 主な知的生命体が人類であり、

 遺伝子異状が起きず、

 その方(かた)の願望を叶えられる惑星が

 転生先に、選ばれるんです」


 心の中で、呟くと、ルナエルさまが補足してくださる。

 地球以外にも、人類がいるんだな。

 ていうか、ルナエルさま、俺の心を読めてる。

 女神さまだからかな。


「転生できる……っていうことは、

 今から、健康な体が手に入る上に、

 魅力的な女性と

 恋人になれるんですか!?」

「そういうことになりますね」


 確認すると、ルナエルさまは、肯定してくださった。

 健康な体、魅力的な彼女がほしい……という強烈な願望が、叶えられる。

 そのことが嬉しすぎて、涙が溢(あふ)れ出した。


「すみませんっ」

「いえ、お気になさらず。

 リョウタさんのような方は、

 必ず、そうなってしまいますから」


 みんな、泣くんだな。

 病気のせいで、満足に送れなかった人生が異世界だけど、健康な体で、送り直せるんだから、そうなるよな。



「それでは、ルナティックの人類について、

 お話させていただきますね」


 俺の涙が収まったところで、ルナエルさまがお話を切り出された。


「おねがいします」

「ふふっ、心の声を聞けますので、

 声を出していただかなくても、

 大丈夫ですよ」


 そうでしたね。

 声を出さないように、しなきゃな。


「改めて、お話を始めさせていただきます。

 ルナティックの人類は、

 ルナティシアと呼ばれていて、

 3つの種族が現存しています」


 3種族のどれかになるのか。


「彼らは、科学と魔法による技術を使って、

 異星からの危険な知的生命体を

 討伐しています」


 その知的生命体は、どれくらい、危険なんでしょうか?


「戦闘力でいうと、弱くても、

 ルナティシア女性の基礎戦闘力に、

 近いですね」


 こわっ!

 

「街の中は、安全ですし、

 守護天使を仕えさせますから、

 安心してください」


 転生したのに、幸せを味わう前に殺されたら、意味ないんだから、女神さまたちも、対策しているよな。


「ですが、成長するまでは、

 街の外には、出ないでくださいね」


 はい。引きこもります。


「ふふっ、そうしてください」


 ルナエルさまは、笑って、返事してくださった。



「話に戻りますが、

 リョウタさんの転生場所は、

 美源郷(びげんきょう)という島々の

 ひとつになります」


 島で、暮らすのか。

 年中、暖かい島だと、いいな。


「ルナティシア女性は、人種を問わず、

 全員が美しく、グラマラスなのですが、

 美源郷だと、大陸に比べて、多いので、

 選ばせていただきました」


 魅力的な女性と恋人になりやすく、奪われにくくなるからですね?


「男性が少ないですから、奪われませんよ」


 ルナティックが女性だらけだから、俺の転生先に選ばれたのか。



「最後に、記憶についてですが、

 アーシア……地球人基準でいうと、

 5歳くらいに、成長したところで、

 蘇(よみがえ)るようになっていますからね」


 5歳くらいね。



「わたしからは、以上になります。

 この後は、眠っていただきまして、

 美源郷に送らせていただきますね」


 次、目覚めたら、ルナティック人の5歳児なんだな。


「はい。

 次に、目を覚まされた瞬間から、

 ルナティックでの生活が始まります。

 とっておきのサプライズも、

 ありますので、

 思う存分、楽しんでくださいね」


 はい! 楽しみ尽くします!

 サプライズに期待しながら、心の声で、返事した。

 すると、ルナエルさまは、笑って、頷(うなず)き、指を鳴らした。

 直後、強い眠気が襲ってきて、意識が途切れた。






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