そのご
遅れてすいません
「ハイネ!ハイネはいるかっ!?」
「は。ここに」
ハイネという人物は、王子が呼んでから間も無く無音と共にやって来たようである。
「デカカッタナ家に偵察に行ったレアトロがおちた。生死も不明てあり、もしかしたら洗脳を喰らわせられているやもしれん!その事を父上に包み隠さず伝えてくれ。
俺は父上直属で有りながら、王都が見捨てたならず者達を集めたデス・キンコングを引き連れて先にうってをみる。」
「ほう。王都のゴミを一掃し、更にデカカッタナ領を手に入れるつもりですね?」
「……よいか。ハイネの父上に話を早くすればする程に、デス・キンコングの全滅はあり得ないだろう。だから……」
そうやってクシャッとレアトロが出した手紙を踏みつけて立ち去ろうとする王子。
またも、あくどい事を考えたようだ。
ところ代わり
「ハハハ。このキューちゃんはね、信じて貰えないでしょうがパブゥの2番目に出来たスキルなんですよ。今は成長レベルが2だそうで、パブゥよりも体格が小さければ歩くスピードなんてヨチヨチ程度さ。」
「へー。この黒の子はパブゥさんの子なのですね?知りませんでした。あー……、このこが私の体に小さな手でテシテシしている姿を見ただけで、私の乾いた心を潤っていくようだ。」
というか、スキル忍者恐るべし!よくもまあ低学年で、男女問わずヤッてのけたものだ。
もう一生する事は無いだろう。こんなもん、今の世の中でやれば先生に起こられる程度じゃ無いからな。
あー。あの頃無茶してヤッたなぁ……と思っていた時だ
〈あの頃の記憶を読み取って叶えましょう!その名も、あの頃の時代へ……ワープってのは。ま、もともと怪獣スキルにワープが有りますし過去に一分前後に戻る事ができますから。ですが、あの頃ですと既に12年の歳月が経過してま。まっま、ままま……〉
「?(どうしたんだ?)」
ディスクの深い傷をおったかのような、途切れたりするスキちゃんの声は完全には止まっては無く、何か話そうとするのだがナニカに?邪魔されてこれ以上進まない。
もう一度『どうした!?何があった!?』と心の中で叫んだ時、聞きなれた声が聞こえた。
「やぁ。ウチの娘が御世話になってるね。あのねぇ、娘がヤろうとしているのはアル君の過去……つまり地球で過ごしたあの頃に戻るスキルを作ろうとしているけど、そうだとすると地球の経過時間を戻さないといけないから、色々と面倒事が起きるの。
でな?アル君地球に戻ったら、テストとかした時は卑怯なマネする予定だよね?そうならないように、地球には戻れるけど君が死ぬ直前からスタートとなるから。
で、もし異世界に戻り再び地球へ行く時は戻った時間のみだからね。……それ、だったら良いよ。」
〈ふひー。
ということで!地球は勝ヶ浦賢一の姿で、異世界はデカカッタナ家のアルとして過ごして行ってね。えーと、スキルはワープ異界にいましょう。じゃ!行ってらっしゃい。〉
目の前がグニャンと歪んだ。まるで重度のめまいが起きたような感覚で、俺は立つことが出来ずに地に膝を付けた後、支えきれず両手をも地に付け
「!?」
地に手を付けた時!地面は白線があって、よく見れば見るほどに横断歩道であると知った時!?目のギリギリの視界に写り込むのは見慣れた
「(トラック!?そうだ!俺は横断歩道で転けてトラックに突き飛ばされてたっけ。ちょっ!?トラックが近付いて来てるって!)」
ヤバイ!当たるっ……と思った時、同時に死にたく無いと強く願った。
その瞬間!トラックは何かの衝撃に当たるが大破はせず、道路にはタイヤ跡や急ブレーキによる運転者の怪我すらさえも無かった。
勿論、俺は何も特に無い時俺は初めて絶対無敵防御の力を感じ取ったんだ。
初めは『やった!やったぞ。戻って来たんだ』と嬉しくなり、目の前の学校を行かずに家に帰ったんだ。
「(ああ。懐かしい。俺の家だ。あの時、急いで家の門を開けっ放しにしてたっけ。……というか、いつも開けっ放しにしてたなぁ。)」
キィ。キィと、門を開けたり閉めたりと何回もしていた時だ『ああん、もうっ!何度言ったら分かるの?門の開けっ放しは歩行者の迷惑になるから閉めなさいって……』と言いながら玄関から出てきた母は仕事に行く格好をしていた。
「(そうだ!母は、働いていていたんだっけ)」
俺が、じーと見ていた時何故かは分からなかったんだけど動け無かった。
だから先に母が
「あれ?学校に行ったんじゃ無かったの??」
『どうしたの?』と近寄ってきた母に俺は!
「は。母上ぇー!会いとうございましたぁ。」
近くに寄った母に、抱き付きに行った。
「ごめんなさい。もう、ご飯はおやつに食べるなんて言わないから!今、食べるからぁ。」
母は終始『は?……え?なに?どうしたの?』と困惑していたのだけど俺は迷わない。
すぐさま、庭の植木鉢の下に隠している鍵を見つけ出して家に入ろうと
「ちょっと!?もしかしてご飯を気にしているの?」
「俺はご飯を、食べる。それと紅茶もな!」
「あー。賢ちゃんのご飯は、お母さんが食べました。」
「なぜ!?いつもなら、冷蔵庫にあるではないか!……もしや!?過去にもあった、嘘をついたんだな。どうせ、俺は食べないから一応"ごはんは?"とかフッておいて、からの!母上が食べる諸行を。
又も、しでかしたのだな!?」
母は俺をジッと見て
「んー?ツッコミ所は多々あるんだけど……。なんで、そんなに偉そうなの?
……そもそも、食べない賢ちゃんが悪いんでしょ。」
俺はスッと目を閉じて、ゆっくりと過去の事を思い出した。そういえば……
「たしかに!そうであった。私が、悪かった。」
母は満面な笑みをみせて『ふんー。』と言いながら俺に鼻息を吹き掛けて、継続して笑顔で話し掛けてきた。
「なに?昨日、お母さんが見ていた"王子と便所掃除の女の子"を見て感化されたの??」
「そんなワケあるか。あんなつまらない動画なんて心に……。あ!王子ぃ!?」
母が言った"王子"という言葉でスーの事を思い出す。




