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小3転生  作者: ふ~ん
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親切機能?

こんばんわ

遅くなってすいませんでした。

「では。おやすみなさいませ」


スーはお辞儀をして廊下の方へ。

今日の見張り当番はスーだ。僕の部屋を出て廊下側に陣取る形で、夜間の護衛をしてくれている。


「ああ。おやすみ」


スーの歩く道筋を見つつドアを出たとて、僕は早くに行動はしない。なぜなら、見回りが存在する。


僕は知っている。

僕が寝入るであろう1時間後に1回と、その後に2時間毎にアイツは徘徊するのだ。

だから!僕は、1時間という長くて短いような試練を今から受けなくてはならないのだ。


「(こういう時は、僕の好きなドッチボールの脳内練習と洒落混もうか。)」


と、考えて数分後

どう考えても、生前のクラスメイトで"避けのたけし"の顔が思い浮かばないのだ。確かにいた!……だが思い出せない。

僕は頑張った。

そして……寝た。


もう、わかんねぇわ。

そんな感じで、諦めて寝た。脳内には、スー達の顔や館内にいる名前の知らないメイド達、それと昨日の晩御飯やトイレに行こうかという迷いだった。


で。ふと……


「!?」


"カチャン!"と鳴る音に目が覚めた。それは、ドアを閉める音。

それから僕の意識は得意気に高速回転を始める。

そうだ。今何時なのか知らないけど、確実にスーの徘徊が終わったのだ。


では。唱えようか


「(脳内で異世界文字でステータス表示を確定だ!)」


で、僕は『るわぁっ!?』と大声を出してしまった。

ステータス画面が僕の目の前に出たっちゃあ出たんだけど、僕の部屋は暗いからステータス画面が光り、前世の見たくない思い出がよみがえってしまった。

そう。ゲームの光で、母ちゃんにバレたあの苦い記憶。


目の前にアルのは、転生する時に僕がトラックにひかれた映像を写し出していた"あの画面"と同様のモノ。

早く!早くこの光を消さないと!と思い、僕は手や布団で消そうと試みるが消えない。

そうしていると聞き慣れたあの音が……


「……?音がしましたが」


カチャとドアを開け、靴の足音を殺して近付いて来るのが僕には理解できる。


「んごっ……。ごごっ……」


「……。いびきを聞いたことが無いのですがねぇ。」


そう言い『肩を出して寝ると体にさわりますよ。ホラ、布団がぐちゃぐちゃです。……手を中に入れますよ。』と、スーは一通り元通りにして帰って行った。


目を閉じながら僕は思ったんだ。勝利!完全なる勝利である。

この技は、前世でも無敗でありコノ異世界でも無敵ということが理解したのだ。

のちにこれは、最大のピンチからの脱却は僕にとって歴史に名が残るだろうと考えると口が緩んでしまう。


そして、目を開けるとステータスが普通に浮かび上がったままだった。

小さな声で『あら?』と疑問したけど、直ぐに思い出して"隠蔽"の存在を思い出した。


「(ククク。マジか。)」


「ああ。やはり起きていたのですね。」


余裕の笑みからの!?嘘カチャ+影魔法のニュッと出て来たスーであった。

言葉が出ない僕に代わりスーは『心音が騒がしかったですよ』と近付いて来るのだ。


「明日の朝は私が起こしますが、起きて下さいね。」


それだけ言うと、びくびくする僕を無視し部屋から出て行った。


ということは?


「(俺の隠蔽は凄いのだな!)」


こんなにも光っているし僕の体を照らしているというのに、スーの目線は僕のみだったのを踏まえると"完全に隠蔽"が施されていた。

そんな誰も気付かないスキルに、ワクワクしながらステータスボードへ指をゆっくりと近付けタップしてみた。


〈いらっしゃいませ。何を作りましょうか?〉


"ハ?"となる気持ちが顔に出ていたのか


〈不思議な顔をされてますね。私、創造スキル補助担当のスキちゃんです。〉


「……。」


〈御客様?大丈夫です。隠蔽されていますので盗み聞きはできません。では、商品をお聞かせお願いします。〉


そういえば御爺さんが言っていた感じがする。

"スキル創造"とは、色々と難しいため補助として付けていると助言されたことを。更に、馴染みやすいように"聞き慣れた文面"にすると言っていたような。


だけど


「(買い物したことねぇーよ!……そりゃ、駄菓子くらいは買うけどさ)

……スキルは、スターボムで。」


ものすごい適当に言ってみた。


〈スターボム有りました。創造できません。もう一度、お願いします。〉


この返事を聞いてから僕は、何故かスッキリとし愉快痛快な気持ちとなった。だから僕は言うだろう!


「スパイラルハリケーン!ガチのグレートストーン!」


〈……有りました。もう一度〉


コイツ。こいつぅー!

プルプルする拳を布団の中でする。


「(というか、アイツだな?じじいだな!)」


〈時間切れです。では、商品のメニューを表します。なお、30秒タッチしない場合は自動的にオフになりますので御了承下さい。〉


握られた拳を解き、大きな息をはいてから僕は寝たんだ。


「ギャラギャラギャラギャラ!」


「あー!うっせぇよ!」


スーは、メイドを呼ぶために使う"呼びりん"で僕を起こしたんだ。

もう、カーテンが開いているから第1段階の起こしはスルーしたのが理解できる。そして第2段階だけど……


「声、掛けたのか!?」


「上の階の人達に迷惑を掛けない程度で声を掛けましたがアル様は起きませんでしたので、仕方なく"呼び鈴"で意識をお呼び立てしました。何か聞かれましたら、上の階の方達に謝罪をしますので御安心を。」


呼び鈴を鳴らして起こすのはおかしいだろ!と思ったんどけど、結局呼び鈴は僕にしかできないのを理解する。

そして僕は、朝っぱらから呼び鈴が壊れそうな程鳴らされた人と周知されてしまうだろう。


……ひとまず落ち着こう。


「今日の朝ごはんはなんだ?」


落ち着いているかのように腕を組んで問うてみた。

ありがとうございました。

また、気になってら読みに来て下さいね。

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