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年齢

週のいつだったか忘れてしまったが、間違いなく彼女との2人きりの初めての【オフ会】は、平日の昼下がりの時間を待ち合わせ時間とし、彼女が身を寄せて暮らしている祖父母の家の最寄り駅前での待ち合わせと決まった。


僕はその日、待ち合わせの時間が時間なだけに仕事を休むつもりだった。

当時の仕事は建築関係の所謂、肉体労働のブルーワーカーであった為、比較的自由に当日の連絡だけで休むと言う事が可能であった。


生憎とその日、仕事を休むと言う事は叶わず、コンクリートの打設工事と言う物に付く合番作業にだけでも出て欲しい。お昼までには終わるからと言われ、仕方ないとお昼で仕事を切り上げる事を条件に仕事に出る事となった。


確かその時は、某環状線国道の為のトンネル掘削工事現場だったと記憶している。


僕は、自家用車を18才で免許を取得してから、絶やさずに乗り続けている。その時は、買ったばかりのHONDAのオデッセイに乗っていたはずだ。


前の逸話でも書いたように、チャットの中では陽キャを演じていたが、実際は陰キャの冴えない顔も良い方とは言えないような、30才の男だった。


【ほぼ初めてに近い異性とのデート】に舞い上がっていた僕は、オフ会の前日にカーショップに行き車内の消臭を煙の噴霧でしてくれる消臭剤を買っていた。


休めなかった仕事に従事している間、仕事にも使用しているきっと汗の臭い等が染み付いているであろう車内の消臭だけはしていた。


トンネル内は高温多湿のアマゾンの熱帯雨林のような環境であり、そこでは作業をする必要の無い見ているだけの仕事でも、多量の汗をかくと言う事を失念していた。そこら辺の詰めの甘さが私が長く陰キャであった要因の1つでもあろう。


車は消臭したのに、待ち合わせの時間を考慮すると、シャワーの1つも浴びる時間的な余裕は無かった。


とりあえずお昼で切り上げた仕事の後に、指定の駐車場に停めた車に行き、着ていた作業服から今日のオフ会の為に買った1度も袖を通していないTシャツにパーカー。デニムのパンツ。当時まだ流行りの絶世期であったNIKEのエアジョーダンに着替えて、汗の臭いを誤魔化す為に、ファブリーズを洋服にかけて体臭を誤魔化した記憶がある。


そして、仕事の現場と待ち合わせの彼女の最寄り駅は、同じ市内にあり車を走らせれば事故等の不意なアクシデントによる渋滞等に巻き込まれない限りは、確実に待ち合わせ時間の30分前には、その場所に行けるとふんでいた。


そして……ほぼ予想通りの時間に到着した僕は、駅近くの駐車場のあるファストフードのドライブスルーを利用して、コーヒーを買い彼女からの待ち合わせ場所に着いた。と言うメールを待っていた。


コーヒーをストローでズルズルと音を立てながら飲んでいると、彼女から到着のメールが着た。

そのメールを読んだ瞬間から心臓が早鐘を打ち鳴らしているような胸の鼓動を感じつつ、ハンドルを握る手に汗をかきつつ彼女の待つ駅のロータリーへと車を走らせた。


彼女には、事前に車がシルバーメタリックのHONDAのオデッセイである事は伝えていたのだが、車に詳しくないと言う彼女の為に。


シートが3列あって銀色でワゴン車程の車の長さで、ワゴン車よりも車の高さが低い車だよ。となるべく分かりやすいように説明を行っていた。


駅のロータリーの一般車両の為の乗り降りの為のスペースに車を停車させ、僕は彼女が車に気付き近寄ってきてくれるのを待っていた。


そして……車を停めてから3分とかからずに1人の女性がこちらに向かって歩いてきた。

近付く女性。「彼女かな?」と相手が待ち合わせの相手なのかの確認と出迎える為に車を降りて彼女が近付くのを待っていた。


そして、僕は非常に驚く事になる。

なんと僕と彼女との2人きりのオフ会をする事になっていた女性は、女性と呼ぶよりは「少女」と呼んだ方がしっくりと来る程の年若い女の子だったからだ。


そして、「はじめまして、待たせちゃった?」そう聞いてきた少女が、間違いなく今日のデートの相手である事になんとか理解を示した。


オフ会と言う名のデートで水族館へと向かう事を事前に決めていた二人は僕が運転席彼女が助手席へと座り車のアクセルを踏み、1時間程で到着する水族館に向け車が走り出した。


道中、どうしても気になって仕方なかった事を恐る恐る聞いた。そう私の車の横に座る少女の年齢を。

少女はなんの屈託もなく「16才だよでももうすぐ17才」と言った。


私とは実に14才もの年の差があった。



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