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<完結>ダンジョンコンサルタント~魔王学院ダンジョン経営学部のエリートが劣等生女子とともにポンコツダンジョンを立て直します  作者: 楊楊
第四章 オリジナルダンジョン

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ダンジョン戦争 7

オルマン帝国軍の猛攻を凌ぎ続けている。

今日は情報では、オルマン帝国軍もダンジョン攻略はしないとのことだったので、こちらもゆっくりできる。もちろん、何か動きがあればすぐに対応できるようにしているのだが。


ということで、私とミーナは「新風亭」にやって来た。こういうときでも情報収集を怠らないようにしている。半分は料理目当てだけど・・・。

「新風亭」に入ろうとしたところ、以前に話を聞いたミックスナッツのクルミさんとピーナさんに出くわした。


「あっ!!記者のミーナさん、お久しぶりです。記事は仕上がりましたか?」


「その節はありがとうございました。いい記事が書けました。評判もいいんですよ」


実際ミーナは、ニューポートの記事を機関紙に載せて、特別賞をもらっている。

久し振りの再会で話が弾み、ランチを一緒に取ることになった。もちろん、こちらが情報料として奢るのだが・・・。

ミーナが話始める。


「ところで、他のメンバーはどうされたんですか?」


「二人は訓練所ですね。私とピーナは午後から訓練に出る予定です」


「そうなんですね。ところでダンジョン攻略は順調ですか?」


「それは・・・・、ここ1週間はダンジョンに潜ってないですね」


詳しい理由を聞くと、ダンジョンの魔物の出現パターンが変わり、安全策を取って、落ち着くまではダンジョンに入らないようにしているとのことだった。


「オルマン帝国軍と冒険者の関係はどうですか?」


「特にトラブルは起きてません。みんな紳士的ですし、それにダンカン将軍は、冒険者にも指導してくれてます。さっきまで、私達に座学をしてくれてたんですよ」


「今日の講義は役に立ったわ。ダンジョン攻略についてだったんだけど、「ベッツ・スパクラブ」を題材にして、駆け出しの冒険者がまず見習うべきは、このパーティーだってね。無理して全滅しちゃったら元も子もないからね」


クルミさんとピーナさんは、今回の部隊長のダンカン将軍以下オルマン帝国軍には好意的だった。因みにミックスナッツの男性陣、カシューさんとヘーゼルさんはオルマン帝国軍部隊と一緒に西の森で採取活動をしているそうだ。

予想以上に滞在期間が延びたので、活動資金捻出のため、採取やギルドの仕事を軍が受け持つようになった。冒険者と諍いが起きないようにギルド側も配慮して、軍と冒険者を一緒に活動させているらしい。


「そういえば、今日、ダンカン将軍が作戦本部に視察に行くって言ってましたよ」


「そうね。帝国軍部隊は朝からピリピリしてるわ。ダンジョン攻略が進んでいないからね」


ランチを取り終え、ミックスナッツの二人と別れた後にミーナが言った。


「今日の作戦本部は荒れるわよ。ここまでダンジョン攻略にタッチしてこなかった将軍が痺れ切らしてやってくるんだから」




実際その通りになった。

作戦本部の視察には、ダンカン将軍だけでなく、勇者が同行していた。ダンカン将軍が作戦本部に入ると一気に緊張感に包まれた。

副官が活動状況を報告している。しばらく静寂に包まれた後にダンカン将軍が言った。


「この中にネズミがいる」


それ以後、全く音が聞こえなくなってしまった。防音の結界を施されたのだろう。


「ミーナ。どうしよう・・・・」


「私がギルド支部まで行って、それとなく調べるわ。真っ先に疑われるナタリーは先にダンジョンに帰っていて・・・」


私はダンジョンに戻り、ミーナの無事を祈りながら待機することになった。

因みに「ネズミ」とは、業界用語で内通者のことらしい。ミーナに聞くと「そんなことも知らないの。スパイ失格だわ」と説教された。


しばらくして、ミーナが帰ってきた。


「多分、ヘンリーさんとナタリーが情報を盗み取ったと疑われているわ。帝国軍部隊が帰るまで、ナタリーは町に出ないほうがいいと思う」


「そうか・・・。だったらナタリーはこちらで待機してもらって、ミーナさんには無理のない範囲で情報を収集してもらおうか?」


ヘンリーさんの意見のとおり、私はダンジョンで待機になり、とうとう私の仕事が雑用だけになってしまった。


骸骨騎士様ロンメルさんが言う。


「いずれにせよ。今までどおりにはいかんということだな。気を引き締めて臨もう」




次の日から帝国軍部隊の行動は全く変わっていた。


「23番、24番、35番、42番、44番のパーティーが来たッス!!全員剣士ッス!!」

「こっちは全員弓使いよ。向こうは全員魔法使い。どうなってるの?」


「これは指揮官が変わったか、優秀な軍師でも招きいれたのかもしれんな・・・・」


骸骨騎士様ロンメルさんが呟く。


その日帝国軍を退けた後、会議を開いた。

しかし、相手の意図が読めない。


「この段階で相手の意図を読むことはできません。ただ、相手が何かやってくることだけは確かです。十分警戒しましょう」


次の日のオルマン帝国軍部隊は全員が覆面をしていたし、それに兵科を変えて攻略に臨んできた。剣士が弓使いの振りをしたり、魔術士が斥候のようなことをしたりと様々だった。

分析担当のエリーナが言う。


「個人特定をするのに時間が掛かります。それにデータにない部隊員も何人か入ってますので、余計に分析に時間が掛かります」


「相手の狙いはそれだろうね。昨日、剣士だけのパーティーのように偏った編成にしたのは、今日の作戦で、分析をされにくくしたのだと思うよ」


ヘンリーさんが言うには、前日に偏った編成で攻略に当たらせることにより、今日の覆面作戦が生きるという。仮説だが、例えばパーティーメンバーが剣士、剣士、槍使い、斥候と判明すれば、残りのメンバーは、回復術士か魔法使いの可能性が高いのが常だが、前日の作戦でそのような仮説を立てられなくなった。


骸骨騎士様ロンメルさんも言う。


「もしかしたら、こちらの分析能力を把握しようとしているのかもしれん。今日は防ぎきれても、明日以降はまた別の手を打ってくるだろう・・・・」


骸骨騎士様ロンメルさんの発言で、私達は不安になった。

これが、杞憂となればいいのだが・・・。

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