五話 領主のスキル。
俺達はジャナ雇兵国の町、バビロンに入った。
バビロンは、比較的新しい町だ。
少し前にこの辺りで伝説級の龍が出たらしく、その龍を討伐した勇者たちのために与えられたらしい。
なので、領主は勇者の末裔で、この町の商会のトップは勇者の仲間の魔法使いの末裔だそうだ。
他にまだ仲間が二人いたそうだが、今は行方不明だ。
しかし、すぐそこがモンスターの住む森なのに何故この町はこんなに兵士が少ないんだ?
「ねぇ、レア。この町って森の近くだよね?なのになんでこんなに警備が甘いの?モンスターとか入って来ないの?」
俺は気になったので、レアに聞いた。
「それはですね~この町の領主のスキルです!」
「スキル? どんなスキルなんだ?」
「しっかりとは領民に言ってないみたいですけど、ある程度のレベルの敵がこの町に入れなくなる結界を張れるらしいです。 でも、たまに強敵が入って来るので、めちゃめちゃ強い人たちを少し配置してるらしいです!」
なるほど。スキルのおかげか。
勇者が元々持っていたスキルだろう。
そしてそれが子供に引き継がれていったんだな。
でも、ある程度って事は伝説級の龍は当然入って来れるはずだ。
どうやって倒したんだ?
きっと、魔法使いや、他の仲間が強かったんだろう。
「領主のスキルは細かく分からないですが、魔法使いさんの方なら完璧に分かりますよ!」
「お、そうなの?教えてくれない?」
「えっと、魔法使いさんは第六感というスキルらしいです。」
「第六感?」
「はい。なんとなくで相手の弱点を突いたり、感覚だけで闘えるらしいです。」
それは凄いな。目が見えない状態でも自由に闘えるし、それでいて弱点まで突けると・・。
なのに、何故商会のトップなんか。
「何でも相手の欲しいものが直感で分かり、しかも相手が希望する値段より少し下げて売るので、どんどん売れたらしいです。それに親しみやすい性格だったそうですし。」
欲しいな。シックスセンス。
てか、レア物知りじゃない?
この世界の人なら誰でも知ってるの?こういうのって。
そうじゃないと俺は思っている。
だから、レアを誉めて、喜ばせようっ!
決して下心は無いぞ。
「レア。本当に助かってるよ。ありがとう。」
そう言いながら、俺はレアの頬にキスをした。
レアが起きている時にするのは初めてだな。
どういう反応をするんだろう。
「・・・・こんな、ただの手下にキス・・・・。」
そうレアは言って、息を大きく吸ったと思えば。
「恥ずかしいじゃないですかぁぁぁぁぁぁぁぁ!」
いきなり叫び始め、その場にいた人達が一気にこっちを見た。
俺も恥ずかしくなったので、レアをお姫様抱っこし、その場から逃げ出すように走り去った。
・・・・・しなきゃ良かったかな?
でも、・・・・いいや。えへへ。
このまま宿見つけるか。
したいことしましたw




