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月血世  作者: 笹木 ゆき
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第一章


『ぴぴぴっ、ぴぴぴっ、ぴぴぴっ、ぴぴぴっ、ぴぴぴっ、ぴぴぴっ、ぴぴぴっ、ぴっ。』




「んっ…朝………」




春だとゆうのに一向に暖かくならない朝にはぶてつつ、布団からはい出た。


お兄ちゃんはいつものごとくいない。


学校と勉強の両立ゆえ、なかなか私が起きる時間に彼を見かけることはない。


だが、昨日の夜、私がお兄ちゃんの布団で一緒に寝てしまったため、何の役も果たさず、引きっぱなし


だった布団は、いつの間にかもとあった場所にはなかった。




「…お兄ちゃんが片してくれたんだよね、きっと。」




ひとつあくびをして、リビングへ入ると、いつものようにおいしそうな朝食がならんでいた。




「うわぁ~!!いつみてもやっぱりすごい!お兄ちゃんは天才だね。」




栄養バランスの考えられた食事が色とりどりにならんでいる。


毎朝、忙しいのにかかさず朝ごはんを作ってくれる。




「ありがとう、お兄ちゃん…」




感謝の気持ちを込めて手を合わせると、さっそくお味噌汁をいただいた。


暖かくて体が温まる…




「お兄ちゃんもこれ食べて、元気になってくれたらいいな…」




その時、ふと思った…


そういえば、私---


一度もお兄ちゃんがごはん食べてるところを、み--------




『ピンポーン』




「あ、はーい。」




朝からの来客には身に覚えがあり、待たせるのも悪いと思い、早急に玄関へむかった。


扉を開けると、そこにはメガネの短いおさげの女の子が立っていた。




「おはよう、夏樹ちゃん。」




「おはよう、千代。それより、学校に行く準備はできた?」




「ううん、今ね、ごはん食べてるの。」




「今!?」




「?うん。」




少女は頭を抱えて大きなため息をついた。


彼女は、私と同じ高校に通う『天藤 夏樹』。


幼馴染で、近くの一軒家に住んでいる子。


とても気が付くやさしい子。




「あのねぇ、今何時だと思ってるの!?」




「え?えーと…7:45?」




「違う!8:00!!!学校始まるの8:25だってわかってる!?しかもパジャマだし…」




「え~!!!そうだったの!?じゃ、じゃあ今から超特急で準備するね。まってて!!!」

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