↓ ↑ページトップへ
表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
Restart  作者: 水鏡良芽
始まり&入学式編
7/7

lunch time!

どうも、投稿遅れてごめんなさい!




「いただきます、と」


「いっただきまーす」


「いただきます」


「……天におられる神よ、あなたの慈悲に感謝をし、頂かせてもらいます」


今は、予定通りに新入生の歓迎会も兼ねた昼食の時間。事後処理は先生方がしてくれるらしい。

俺は腹も減っていたことだし、目の前の料理を食べる。


ナイフで切り、切り、切り、切り、よし、切れた。

予想はしていたが、硬いなこの肉。

その分、味には期待できるけどな。

俺は熱々のステーキを口に頬張る。


「うめぇーー!」


思わず声がでてしまった。


多少硬いながらも心地好い食感。

肉独特の肉汁(当たり前だが)。

そして何よりも味。

獣臭さが少しもなく、肉本来の味が十全に出てそれが肉汁と共に舌に染み渡る。

生きていてよかったと思わせるほどの味だ。

絶品、その一言で済むだろう。


「やっぱうまいなっ!」


俺が珍しくテンション上げ気味で言ったが


「……かたいけど、うまいなっ!」


「…………うぇぇ」


「よかったですね」


……お前ら、おい。

メルはいい。もうちょい切ってから食えとは言いたいが、それは個人の自由だ。よく噛みきれたな。

そして、その年でこの味がわかるとは中々やるな。


だが、ガディアル一口食って口を押さえて席を立った。そんなに不味いかこれ。

うまいのに。もったいない。


そして、スフィアさん、


「食べましょうよ、肉」


さっきから、パンや付け合わせの野菜は食べているものの、少しもメインの肉を食べていない。

「あの、食べたいのは山々なんですが、あの光景を見てしまっては…………」


スフィアさんは、言葉を濁した。

ああ、あれか。確かにあれを見てしまっては食う気が失ってもおかしくないな。


俺は別にないが。

ちなみに、あれを見て、吐いた新入生も何人かいる。まったく、軟弱な。


「じゃあ、くださいよ。それって貴重なんですから。めったに食えませんよ、こんなの」


「それでは、すみませんが……」


そう言い、皿を寄せるスフィアさん。

もったいないから食べてやろう(無駄に上から)。

思わずにやけてしまう。

ふふっ、うまそうだ。

俺は一口で食べようとフォークを刺した。

刺したが、口には運べない。

隣に座っていたメルが同じく刺したからだ。



「……何するんだ」俺がもらった肉だぞ


「くれっ」


メルが舌足らずな声で言う。

お前もこの肉が欲しいというのか!

パン食べとけ!炭水化物とっとけ!

肉なんざ早いんだよ!


「……炭水化物ってなんだっけ?」


「?なにいってんだ?もらうぞっ」


そう言い、肉を千切ろうと、フォークを自分側に寄せるメル。

硬い肉だから、中々千切れない。

……なんか、馬鹿みたいだな、俺。


「やるよ、ほら」


俺はメルの皿へ肉を運んだ。


「ないすっ、」


そう言い残し、肉にかぶりつくメル。

実にワイルドだ。


「あーー、ひどい目にあった」


お、ガディアルが戻ってきた。

そして、また席につく。


「何なんですか、あの鹿肉。生臭いと言うべきか血生臭いと言うのか、えぐいと言うべきか」


おいおい。不満たらたらだな。

あんなにうまいのに。


「ま、口に合わなかったってことでいいだろ。それ、食べていいか?」


俺はガディアルの不満を適当に流しながら、肉を暗に寄越すように伝えた。


「そもそも、これ、どこの鹿肉ですか?」


「どこってお前」


そんなん決まってんだろ


「さっきお前が射た鹿に決まってんだろ」


「……あれですか」


ガディアルが答えた。


「そう、あれなんですよ」


手を付けていた野菜を戻したスフィアさん。

スフィアさんがあの光景を思い出したようで少し気分が悪くなったようだ。

確かにあれはショックが強かっただろうな。

あれとは、死んだ鹿の魔族の解体シーン。ちなみに校長先生が解体したのだ。

その場で。器用に二つの長剣で。


もう血が激しくでていて、校長先生の服が血で染まっていたりもう凄かった。


「あれっていうけどな、お前な、あれって高いんだぞ」


「高い?どれくらいなんですか?」


「まあ、ざっと」


推測だか、

「普通の鹿肉よりも十倍はするな」


「……凄いですね」


ガディアルは素直に感心したようだな。

そう思ってもらわなきゃ困る。

金銭感覚がないとか、流石にあったらまずいだろ。


「そんなやつをお前は狩ったようなもんだからな、すごいんだぞ」


とどめはナギシロ先輩だが、こいつがいたおかげで狩れたようなものだ。


「いや、僕一人の力じゃ」


「メルもがんばったぞ!」


いきなりメルが話に割り込んできた。

口元が肉汁でギットギトだ。

拭けよ、おい。


「何を頑張ったのかな?」


聞いといてやろう。ただの見栄はりかもしれんが。


「メルも『風装付加(ウィンドベール)』でディアのやをはやくしたし、つえもかしてやったし」


ウィンドベール、風系の魔法か。


矢を速くしたってことは武器強化系だな。

響き的には創作の魔法だろう。

……正直少しださい。

普通の人ならまずこんな変な……変わった魔法名を付けないだろう。

まあ子どもだからしょうがないか。

だが、


「杖を貸したってどういうことだ?」


「ああ、それは僕が説明を」


ガディアルが割り込んできた。

いや、違うか。脱線したのを元に戻したのか。


「えっとですね、弓は一応分解式のを持ってきていたのですが矢のほうは持ってきていなかったので」


うん、言ってたな。


「なので、メルの杖を借りて、矢に変えてから放ちました」


「ふぅん、…………え?」


今なんつったこいつ?


「杖を、何だって?」


「だから、杖をこんな感じに」

ガディアルは座っていた椅子をおもむろに持ち上げた。そして、


「こう流れをイメージして」


椅子がなんと、新品に!……ではなく、椅子が無数の弓矢の矢になっていた!

木の矢だった。

紛れもなく魔法だった。


「……すごいな、魔法を使えるなんて。」


「これって魔法なんですか!?」


ガディアルはかなり驚いたように言った。

このやろう、自覚無しで魔法が使えてんのか。

なんかむかつくな。


「ああ、紛れもなく魔法だよ。まったく、どうしてこんな何もしてないやつが……」


「皆さん、注目~!」


俺が愚痴のように言うと、校長先生の声が聞こえた。

長剣の掃除とか死骸の処理が終わったのだろう。


「食事中のところ悪いけど、連絡事項があります。」


堅苦しいな、おい。


「今日は、皆さんに渡したいものがあります」


朝渡しとけよ。


「ほら、アヴァン先生、コロナ先生、例のもの持ってきて」

校長先生は手を叩き、二人の男性先生に、俺が運ぶのを手伝ったあの木箱を持ってこさせた。


「えー、この中には、この学校で必要となってくる演習用の木製の武器が入っています。ですので、一年生及びに必要な二、三年生は各自事前に申告しておいた武器、もしくは先生の許可のでた武器をとってください」


校長先生の呼び掛けだ。

さてと、取られる前に取りに行きますか。


「おい、メル。新しい杖がいるか?」


「いるっ!」


「なら、いくぞ。ほら、口元ふけよ」


そう言い俺はポケットからハンカチを……うん、忘れたな、今日。

今日は戦う予定がなかったから、普段は武器と一緒に入れてるから、忘れたのか。

『あれ』はいつも、常に持ち歩いているから、あるけど。


「まあいいや。いくぞ」


「おうっ」


そして、メルは肩に乗った。

……何故っ!

歩くのが面倒なのか!

だが、当然言ったところで聞かないだろう。

逆らったらまた杖で殴りそうだし。

俺は他の一年生や二、三年生に遅れをとらないようにメルと共に向かったのだった。

















「ふぅー、取れた取れた」


「何を取られたんですか?」


「ああ、投げナイフを三本。よく使いますからね。さぁて、ガディアルからもらった肉を……無いだと!」


「メルのもないっ!」


「あの、それでしたらタマさんが取っていきましたよ。残すのはもったいないなどと言われて」


「………………タマにピンポイントに当てれる魔法あるか?」

「もちろんっ」


「おもいっきりやってやれ!」


「おうっ!」












評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。