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愛恵は突然の出来事で混乱していた。
信じられないのだ…
嫌いで、憎いアイツー
アイツがいきなり奇声を上げたのだからー
最初は、悪い夢でも見ておかしくなったのかと思っていた。
そして教室から飛び出して、数分後に屋上から飛び降りたー
アイツー
ー『池谷美帆』ー
彼女の耳をつんざくような金切り声が今だに離れず、頭を抱える。
彼女の異常が明らかになったのは、本当につい最近だった。
ある朝、彼女はやつれた姿で登校してきたのだ。
その時のやつれようと言ったら、私だけではなくクラス中に衝撃を与えた。
生きた骸骨のようにフラフラした足どりでー
席に着いたと思っても、ブツブツと何かを呟いては突然立ち上がったり…
クラス中が口々に噂していた。
悪霊にとり憑かれただのー
恨みからの呪いだのー




