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王子

「リチャード様、どうやら今度のオークションでダイヤモンドが出品されるようです。」

「なに!?それはまことか!?」

「はっ!内部の人間から仕入れた情報なので間違いないかと。」

「でかしたぞ、すぐに金の準備をしろ!」


 これでやっと手に入る。長年探し続けたのだ。幼少期に一度だけ目にしたあの(まばゆ)いばかり輝き!あの時は幼すぎて俺の力では買えなかった。それからというもの、あらゆる手段と伝手(つて)を使って手に入れようとしてきた。


 しかし、産地不明でまず市場に出回らないのだ。出回ったとしても二束三文にしかならない偽物を売っているケースしかなかった。もちろんその都度、そいつらは殺してきたが、あとに残るのは虚しさだけであった。


王子の俺の力をもってしてもまずお目にかかれない宝石の王様。高貴な身分の俺にこそふさわしい。


「それで出品者はどこのどいつだ?」

「はっどうやら冒険者ギルドのようです。」

「それで?」

「レオナルドという冒険者のようです。こちらが資料になります。」

「見せろ!」


 赤ん坊の頃から俺の世話係をしているじぃやから資料をふんだくる。それによると、その冒険者とやらは光の勇者フローラの息子で、ドウランの1年主席。発見した場所は、こいつの私有地にあるダンジョンの中。


 これらの情報からピンとくることが1つ。


「おい、もしかしてこの場所ってあのバカオヤジがトカゲ女にあげちまったとかいう土地じゃね~よな?」

「・・・そのようでございます。」


 じぃやが下を向き言いにくそうに報告する。


「えぇい!くそオヤジめ!死んだあとまで俺の邪魔しやがって!!怨念なのか!?」


「ぼっちゃま!それ以上は!誰に聞かれているか分かりません」


「うるさい!分かっておるわ!」


 ああ、どいつもこいつも本当にイラつく。王家所有のままなら次期国王である俺が好き勝手できるはずだったのに、、、



 ・・・



 ・・・



 ・・・そうか。その手があったか。思わず()みがこぼれる。


「じぃや、とりあえず明日のオークションに本物かどうか確認しに行くぞ。」


 それまでとは打って変わって猫なで声で話しかけた。







 月に一度開かれるオークションが開催された翌日、俺はギルド長に呼び出された。ギルド長と顔を合わすまでは、昨日出品してもらったダイヤモンドが、いくらで売れたかの報告だろうと思っていた。


 しかし実際に合ってみると雰囲気がいつもと違った。表情は厳しく冗談を言うような空気でも無い。


「今日来てもらったのは他でもない、君が持ってきたダイヤモンドの事についてだ。結果からいうと売れなかった。」

「え?」

「というより売りに出すことが出来なかった。」

「どういうことですか?」

「ふむ。細かく説明する前に聞いておきたいことがあるんだが、あのダイヤは家の下にあるダンジョンから採掘したということで間違いないかね?」

「はい。間違いありません。」


 そう答えると、ギルド長は大きく息を()き頭を抱えてしまった。


「あの、何かあったんでしょうか?」

「うむ。実はな、君に盗掘の疑いがかけられている。それだけではない、土地の不法占有もだ。しかもただの犯罪ではない。あの土地は王家所有の土地のため、もちろんダンジョンも王家の物だと。つまり王家に対する反逆罪で死罪もありえる。」


「えぇぇぇ!あの土地は、その昔、母が当時の国王様から頂いたものだと言ってましたよ!」


「うむ私としてはその話を信じるが・・・だが公式の記録は無いし先代はすでに亡くなっているため確認のしようが無い。もともとあの区画が王家の物であったことはそれなりに知られていることだしな。」


「そんな・・・ちょっと待ってくださいよ!急にそんなこと言われても困ります。確か家を建てる前に母が建築許可を取ったはずですよ!」


「それが・・・担当者がよく確認せずに判を押してしまったと証言しているらしい。」


「そんなのおかしいじゃないですか!誰ですか!?誰がケチをつけてきたんですか?」



「落ち着け!」


「こんなの落ち着いていられるわけないだろ!」


「話はまだ終わっていない。昨日文句を言ってきたのはリチャード王子だ。殿下の話によると、ダイヤモンド発見の功績に免じて、今回は罪を見逃してもいいそうだ。猶予は明日の昼までとのことだ。それ以降あの土地に居座り続けるつもりなら、反逆罪で捕まえるとお達しが出ている。」


 クソがっ何が見逃してやるだ!上から目線で言いやがって、、、王子・・・王子ということは・・・ルークの家族か??森に籠っていたからよく分からないが、、、


「それならルークに頼めば何とかなるかもしれない!」


 しかし俺の希望は無情にもすぐに打ち消された。


「いや、それはおそらく無理だろう。今国政を担っているのは先代が亡くなったことにより、先々代が臨時で行っている。そして次期国王になるのは先々代から可愛がられているリチャード王子の方だ。ルーク王子は権力から遠ざけられ城の中で冷遇されているともっぱらの噂だ。」


「まじか・・よ。」


 とりあえず学校に行って、ママンとルークと話をしなければ!メイドのララ、ルル、ロロも保護する必要がある。急がなくては!

ブックマークありがとうございます!感謝です!!

ポチっとな(@^^@)


昨日自販機で、炭酸を買った瞬間地面に落としましてゴロゴロ転がったんですよ。もうダメかと思うじゃないですか?なんとノーダメージでした。

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