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第二話 双子は異世界に転生してしまったそうです

鈴視点です。

…………ーーーーーー。

ーーーーーー。


白い…光?

声が…聞こえる…。


『汝、何を欲するか』


誰の声?


『汝、何を欲するか』


私が…欲しいもの?

私が欲しい、ものは…。


「私が欲しいものは、もう絶望する事が無い世界と、その世界で暮らしていけるだけの知力と能力」


『汝が欲する世界というものは一体何が』

「んー。ゲームかなぁ?ドラ◯エとか、ファイ◯ル ファンタジーみたいな?…あ、あともう一つ」

『何だ?』


「暁と一緒がいい!」


『ふっ、本当に双子で同じことを言うとは…良い。その願い、叶えよう』


その瞬間、プツリと切れたパソコンの様に、私の視点は真っ暗になった。



◾️◾️◾️



「鈴、鈴起きてっ!鈴ってば」

「ん、うーん……あれ?お店は?」

「そんな場合じゃ無いって…ねぇ、鈴はここがどこか分かるか?」

「え?ここって……へ?」

365度。辺りをどれだけ見渡しても、今さっきまであった筈の、ビルや会社が無い。

それどころか、建物の一つもなく、見る限りの緑だった。

「分からないんだな。なら、とにかく建物を探すか。……鈴歩けるか?」

「うん」

そうして、私達は、いつまでかかるか分からない、建物探しを始めた。


「はぁ、はぁ、ここどこだよ…」

「しら、ない、よ。…そんな事」

歩き始めて三日目。

食料&水のない中、決して低くは無い温度、私達の体力は限界に近かった。

その時だった。

「…暁、あれ人じゃ無い?」

「…まじ?」

目の前には、ゲームで見るたびの格好をした人。

縋るように私達はその人に向かって歩き始めた。

「あっあの…ー」

声が届くか届かないか…ギリギリの所で私は話しかけた。

一応、聞こえたようだ。振り返って私達を見た。

「君たち!どうしたんだい」

私達はその人に“この世界”に来てからの事を一部始終伝えた。


「それは大変だったね。まずは水をお飲み。手を出して」

私達が言われた通りに手を差し出すと、

「【ウォータースプラッシュ】」

何やら呪文を唱えた瞬間。

チョロチョロチョロ

と、指先から水が出て、私達の手に注いでくれた。

「「あ、ありがとうございます」」

本当に心からお礼を言うと、

「いやいや。とゆうか、こんな魔法を使えないなんて珍しいね。…魔力は感じるね…やって見な、【ウォータースプラッシュ】て唱えてごらん」

何やら考えていたようだが、私達にやって見させる事にしたらしい。


「【ウォータースプラッシュ】」

ジャァァ

隣でやった暁が成功している。ので、私もやって見る事にした。

「【ウォータースプラッシュ】っ」

その瞬間…

ドッバァァァア

何も考えず発動した私の魔法は私の魔力に反応してすごい量の水となり降ってきた。

暁は、調整していたらしい。

「あ、あんた…名前は…名前は何で言うんだい?」

「…私は、鈴と言います」

「俺は暁だ」

「リンとアカツキかい?珍しい名前だね。わたしの名前は、ヴェーネレ・リーベルだよ」

あー、この世界の名前は外国みたいな感じだったのか。

「お前さんたち、帰る所無いんだろ」

思い出した、と言うようにヴェーネレさんは話しかけてきた。暁が頷くと、

「あー、もし良かったらうちで働くかい?うちは魔法道具を扱う店をやってるんだが…主人は今、兵役でねぇ、どうだい?」

と話を持ちかけてくれた。

「暁、どうする?」

「鈴がいいなら」

私は、「なら」と、


「あ、やりますっ。よろしくお願いします」


私は笑顔でそう言った。

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