新たな事件
久しぶりの投稿です。
今回はヒロインとの絡みです。
楽しんでくれたら嬉しいです。
「なあ。シノト。お前聞いたか?」
朝礼が終わった休み時間。シノトはいつものように眠たそうにあくびした。
「何が?」
「お前って、相変わらず情報というものを持ってないよな」
アキトはため息をつく。
「で、情報って?」
「最近になって行方不明者が増えているんだよ」
「行方不明者」
「ああ。しかもほとんどが十代から二十代の若い女性ばかりなんだよ」
「何で女性ばかりだってわかるんだよ」
「新聞を読みな。そこに載ってるからさ。ま、でも、俺達の場合は風紀組に協力要請がきて元々知っていたけどさ」
「それで何で今話すんだ?」
「いやさ。何故か如月生徒会長が〝お前〟に話してあげろって言うんだ。変だよな」
「はい?」
何故ここで生徒会長の名が出てくるんだ?
「どうして」
「さあな。あ、お前もしかして会長に何か」
「それは、どういう事ですか?アキトさん」
突然話に桔梗が割って入ってきた。しかし今の桔梗は鋭い刃のような気を放っていた。
「い、いやぁ。お、俺は、別にそんなつもりではぁ」
「風紀組での集会で覚えていてください」
「・・・・はい・・」
断らせない気迫でアキトに了解させる。
「狐空さん」
「はっはい!」
「あ、あなたにも、あ、後で、話、があります」
「わ、わかりました」
シノトもアキトと同じように返事した。
桔梗は言いたい事を言ったのか自分の席へと戻っていった。
「はぁ~。女の子って怒らすと怖いなぁ。シノト」
「うん。でも、何であんなに怒ってたんだろう?」
「お前って、ある意味すげえよ」
「?」
シノトは最後のアキトの言葉がまったく理解できなかった。
それからは、何事もなく授業は続いた。
そして、放課後になってシノトは桔梗に呼ばれた。
(前から思うけど、僕ファンの人達に殺されるかな?いずれ)
シノトは、学院の男子で唯一桔梗と話す異性として注目されていた。そのため嫉妬の視線というのをよく浴びていた。そして、桔梗のファンからは袋叩きにされる事が多くあった。
「す、すいません。呼び出したりしてしまって」
「い、いえ。別に大丈夫ですよ」
健気だよなあ彼女は、とシノトは思った。
「あの時はありがとうございました」
そう言って頭を下げる。
「あの時?」
「学院のプリントを届けてくれた事です」
「ああ。別に構いませんよ。ところで怪我の方は良くなりましたか?」
「は、はい!もう普通に刀を振るえます」
「そうですか。良かったですね」
本当に良かった、と思った。
「え、ええっ、はい!あ、あ、ありがとうございます!」
桔梗は顔を真っ赤にした。
「大丈夫ですか?顔が真っ赤ですが?」
「あ、い、いえ!大丈夫です!はい!」
慌てて桔梗は答えた。
「そうですか」
シノトは大丈夫だと思った。しかし、桔梗の顔はまだほんのりであったが紅くなっていた。
「そ、そう言えば最近嫌な事件が起きていますね」
話題を変えるように桔梗は言う。
「行方不明者の事ですか」
「はい。私達の方にもその捜査協力があるらしいです」
「そうですか。頑張って下さい」
シノトの言葉に答えようとした。しかし、次の言葉にその言葉は消えた。
「気をつけて下さい」
「!」
「こう言うのは球依さんに失礼だと思いますが、行方不明者がどうなってしまったかわかりませんが、個人的に嫌な気配というか勘があります」
「は、はい!」
「だから気をつけて下さい。特に球依さんは女の子なんですから」
その言葉を聞いた瞬間桔梗はある意味で意識が飛びかけた。
「すいません。変な事を言って珠依さんなら充分に理解していますよね。じゃあ、僕はこれで」
シノトはその場を後にした。
「・・・・」
桔梗はシノトの背中を真っ赤にした顔でただ、ただ、見ているのだった。




