ビューティフルシティーの探索
翌日ーー。
無事、工事魔法が完了した俺は桜色のブレザーに黒のスカート。そして桜の花弁のワンポイントマークがあるピンクのニーソで街を歩く。隣を歩くカオリもゴッドも同じ格好だ。
(……にしても動きづらいな。今回の事件はしんどいぜ。早く解決して男に戻らないとな)
と思いつつ、ビューティフルシティーを散策する。
街のチラシを見ると、ビューティフルシティーでは明日に祭りをやるらしい。
それを頭の隅に置きつつ、俺達は街を観察する為に歩く。
ビューティフルシティーでは女同士のイザコザも、群れを成してその場その場の女王もいない。街は病的なほど整理整頓されていて、まるで機械的な美しさがあった。美しくはあるが、何か冷たい印象を受ける。キレイなだけで心の無い人形がいる世界としか思えないぜ。
「……人間の心が抑制されてるな。全てが統一されてる。激しい感情はどうやらビューティフルフラワーに吸収されるらしい。
だからちょくちょく祭りをやってるんだな。
感情やストレスを吐き出させ、そのエネルギーをこのビューティフルシティーの象徴のビューティフルフラワーに吸収させると同時に、人間の心を調整する。
ま、今はビューティフルシティー探索だ。
工事魔法で女になった俺はとりあえずビューティフルシティーの状況を見て回る。にしてもスカートは下半身の風通しが良すぎて歩き方に影響が出るぜ。全体的に街は平穏で、子供達も普通に公園で楽しんでるな。
「ん?」
公園の隅で一人遊ぶ赤い髪の子供が転んだので助けた。
「大丈夫か?一人で遊んでるのにあんまりはしゃぎ過ぎるなよ……ないでね」
「はしゃぐよ!だって明日はビューティフル祭りだもの!」
「ビューティフル祭り?」
どうやら明日はビューティフルワールドの祭りがあるようだ。
それは確かに気になるな。
「あれ?どこ行った?」
いつの間にかその子供を見失う俺は、公園の奥の水飲み場に走る子供を見つけた。転んでケガをしてるかもしれないから一応確認だけしに行く。
赤い髪の子供はマンホールの中に入って行った。それに俺も続く。
そこは左右に通路があり、中央に家庭などから出た生活排水が出る地下下水道だった。
「ここは地下下水道か……これならあのビューティフルタワーにも繋がってるな。ここから攻めるか」
赤い髪の子供により地下道発見した俺は、ここは使えると思った。あの赤い髪の子供には感謝しないとな……と思ったがもういなかった。
そして宿屋に戻る俺はカオリとゴッドにこれからの作戦を説明する。
「とりあえず祭りに参加だ。そして頃合いを見てポッドがいないビューティフルタワーに攻める作戦だ!この世界が美しく無い事をあのビューティフルタワーを壊して教えてやるぜ」
『おう!』
「祭りに乗じてポッドの城に乗り込むぜ!」
『違う!』
ん?何か二人の様子がおかしいぞ?
カオリとゴッドは俺を試すように言う。
「アデュー君。今は女の子なんだから口調を気をつけないとね。いい?」
「のほほ!ワシのように女の子らしく話すのじゃ!」
キツイな……。
けど、言うだけ言ってみるか。
一応今は女だし。
「じゃあ、ポッドの城に……の、乗り込むわよ?」
『オッケー!』
あぁ……面倒だ!
艶色に面倒だ!




