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チートニートスペシャリスト・魔眼の勇者  作者: 鬼京雅
チートポイントランキング一位! 赤魔王ユリリ編
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赤魔王城へ攻め込む準備をするアデュー

俺がロボ三輪車オレンジを買った日から数日間、作業場にこもって武器の整備と新兵器の開発に力を入れていた。

カオリの方は最近は朝は料理教室、夕刻までは赤魔王城に関する情報収集を行っている為、あまり仮住まいハウスにはいなかった。


「ふうっ。一息入れようかな」


俺はそう言うと、カオリが朝しぼっていたオレンジジュースを冷蔵庫から取り出して飲んだ。

ゴクゴクゴクッ……。


「ぷはっ!」


オレンジジュースを一気に飲み干し、流しでバシャバシャと顔を洗ってから作業場に戻った。それから少したつと、カオリが帰宅した。


「アデュー君、今日もだいふ頑張ったようだね。顔が真っ黒になっているぞ」


首に巻いてあるタオルでゴシゴシ顔をふいてくれるカオリに、


「まーね。で、カオリの方はどうだった?」


「今日は収穫ありだよん。明日には赤魔王城関する情報を得られるはず……」


そう言うと、バタン!とカオリは倒れた。倒れたカオリを抱えた俺は、


「ちょっと、カオリ大丈夫か!?流石に料理教室と情報収集で疲れてるな。そろそろちゃんと休もうぜ。新しい事を覚え過ぎて疲れてちゃ本末転倒だ」


そしてカオリをベッドに運んだ。

俺は風呂に入り、今日の疲れを癒す。

ポチャン……。

浴槽の中にヒヨコ人形が投げ込まれる。

ザッバーン!

と俺は湯船に飛びこんだ。

底からプカプカと浮かび上がってきたヒヨコ人形を手の平に乗せ、


「……自分の趣味に走り過ぎてカオリに情報収集を任せ過ぎたな。でも、そろそろだろ。そろそろアイツもシビレを切らしてくるはずだ……向こうから出向いてくれると楽なんだがな……」


指でヒヨコ人形をいじりながら俺は、赤魔王城での戦いの事を考えていた。

赤魔王との戦いは確実にもうすぐだぜ。







「……ここまではいい。後は、表面の素材ね……」


 そうつぶやき思案していると作業場にカオリの声が聞こえた。


「調子はどう?アデュー君」


「順調だ。赤魔王城の攻略には役に立つものが完成しそうだぜ」


 そして、立てかけてあったバーナーロッドを磨く。


「でもアデュー君。赤魔王は炎を使う魔王よ。バーナーロッドは通じないんじゃない?」


「けど、冷却系の物資は無かったからな。とりあえずバーナーロッドは一時しのぎの武器だからいいんだ。赤魔王相手には使わないし」


「ならば、コレを使うがいいわ」


 カオリはポイッと水色のテニスボール大の鉄の箱を投げた。パシッと俺は受け取り、箱を見た。


「そのボックスは小型の冷却装置よ。炎の敵なら役に立つでしょう」


「冷却装置か……。ありがたく頂くぜ」


 水色の冷却装置を作業台に置いた。バーナーロッドは使い続けるには冷却も必要だ。だから冷却装置は役に立つぜ。そしてカオリは俺にに濃いめのカルピスを注ぎつつ、


「で、その武器が切り札にならないならやっぱ自分の力で勝負するって事よね?」


「当然だ。この武器とかはあくまで俺の趣味に近いからな。赤魔王戦はチートニートスペシャリストとして戦う。それが勇者としての俺の勤めだろ」


「だよね。何か変なムチャするのかと思ったからね。でも、こんなにゆっくりすると思わなかったわ。もうこのシティーに一週間以上滞在してるし」


「敵を知りたければ、まずその町からとも言うからな。チートポイントを奪う旅は今回で終わるから、今は俺達は俺達の旅を楽しもう。赤魔王なんざ郵便で相変わらずダイレクトメール来るけどほっとけばいいんだよ。城の前に来てもレベル上げとかで魔王に会いに行くのは結構後なのがテンプレだぜ!」


「そだね!テンプレテンプレ!キャンディキャンディ!」


 カオリはイスに座り、俺からコーヒーの入ったカップを受け取った。


「もうすぐ決戦って感じはしねーが、この旅は面白かったぜ。あんがとよカオリ。お前の処女は俺が頂く」


「うん。期待しているわ」


スッ……とカオリは俺に寄り添う。

 

 そして二人は少しそのままでいた。その後、俺はカオリから貰った水色の冷却装置をバーナーロッドに取り付ける作業にかかった。





「コレが、赤魔王城の見取り図よ」


 俺はカオリに赤魔王城の見取り図を渡された。これはここの住人が赤魔王城に潜入した戦士達の生き残りから聞いた話をまとめた見取り図で、このシティーでは禁断の書だった。


(確かにそうだな……赤魔王城の見取り図があるなんて赤魔王本人が知ったらこの町の人間は消されるだろ)


 それを見ながら、各階の構造を頭に叩き込む。


「だいぶ詳しい見取り図だけど、よく手に入ったな?」


「えぇ。ロボ三輪車を買った店の店長さんのザックスが裏ルートから手に入れた物よ。赤魔王城はキーさえあれば中に入るのは容易い。問題は内部よ」


 腕組をするカオリが答えた。

 椅子から立ち上がり、見取り図をジャケットのポケットにしまった。


「ま、これは覚え過ぎても内部が変わってたら混乱するからほどほどに覚えて、今日は釣りでもして心の休息をしよう。そして、明日に赤魔王城へ攻め込む」


「わかったわアデュー君」


 

 とうとう、赤魔王城へ攻め込むぜ!


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