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オーレリアンの正体

その夜。


ヴァランシエンヌ公爵邸の、私室で。


私と、オーレリアンが、向かい合った。


「オーレリアン、あなた、本当に、不死鳥だった、のね」


「ああ」


「翼、出せたんだね」


「ああ」


「いつから?」


「最近、だ。お前と、出会って、回復してから——本来の、力が、戻ってきた」


「……そっか」


私は、彼の、紅い瞳を、見つめた。


「もうひとつ、聞いてもいい?」


「うん」


「不死鳥は、神の、使い、なんだよね」


「ああ」


「あなたが、私を、選んだのは——」


「神の、思し召し、と、言われれば、そう、かも、しれない」


オーレリアンは、ふっと、笑った。


「だが、俺は——」


「うん」


「俺自身が、お前を、選んだ」


——!


——!


——!


私の、頬が、赤くなった。


「神は、関係ない。俺は、俺の、心で、お前を、選んだ」


「……オーレリアン」


「ルリアージュ」


オーレリアンは、私の、両手を、握った。


「俺は、お前と、結ばれたい」


——!


——告白……っ!


——本格的な、告白……っ!


私の、心臓が、爆発、した。


「だが、俺は、奴隷だ。法律的には、まだ、ベルロワ子爵の、所有物。お前と、結婚することは、できない」


「……うん」


「だから、俺は、待つ」


「待つ、じゃ、なくて」


私は、首を、振った。


「変えるの。法律を、変える」


「……」


「奴隷解放法。これを、可決する。あなたを、自由人に、する。そして——」


私は、深く、息を、吸った。


「——あなたと、結婚する」


オーレリアンの、紅い瞳が、揺れた。


「ルリアージュ……」


「待って、待って、オーレリアン」


私は、両手で、彼の、頬を、包んだ。


「ただ、これは、ちょっと、時間が、かかる。一年か、二年か。それまで、待っててくれる?」


「……」


「待ってる、ね?」


「待つ。何年でも、何百年でも、待つ」


——!


——!


——!


——尊い……っ!


私たちは——

長い、長い、抱擁、を、交わした。


——よし。


——次は、奴隷解放法。


——一夫一妻法と、合わせて——


——エトワール王国、根本、改革。


——第五部、本格、始動。


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