モンペリエ家での三年間
モンペリエ伯爵家の、養女に、なってから、三年が、経った。
私は、十歳から、十三歳に、なった。
その三年で——
ベルロワ・カーヴは、ファンクラブ会員、五万人。
雑誌『エトワール・ステラ』は、月刊十万部。
所属タレントは、二十人を、超えた。
収益は、月、金貨五千枚。
リアナへの送金は、月、銀貨五十枚。
リアナは、便り屋からの、最新の手紙では——
『姉さま、わたし、もう、九歳。学校にも、行ってる、よ。姉さまに、会いたい』
——もうすぐ。
——もうすぐ、迎えに、行く。
私は、その手紙を、お守りのように、ドレスのポケットに、いつも、入れていた。
そして、オーレリアンは——
十五歳に、なっていた。
「リリア」
ある日の朝、モンペリエ家の、サロンで、オーレリアンが、私に、声を、かけた。
「俺、また、背が、伸びた」
「ええ?」
私は、見上げた。
オーレリアンは、もう、大人と、言っても、いい背丈に、なっていた。
すらりと、長身。
暁色の髪は、長く、肩を、超えて、背中に、流れていた。
紅い瞳は、深く、輝いていた。
——もう、ヤバすぎる。
——うちの、推し、もう、神。
「お前は、まだ、子供、だな」
オーレリアンが、私の頭に、手を、置いた。
「うう……っ」
私は、頬を、膨らませた。
——リリア、十三歳。
——同年代の貴族令嬢に比べれば、平均くらい。
——でも、十五歳の、神レベル不死鳥の、隣だと。
——ただの、ちびっこ、です……っ!
「悔しい。私も、来年、貴族院に、入学したら、もっと、伸びる」
「楽しみだ」
オーレリアンが、ふっと、笑った。
——尊い……っ!
私は、毎日、彼の、笑顔で、心臓発作を、起こしそうに、なっていた。
——大丈夫、リリア。
——あと一年で、貴族院。
——貴族院に、入れば、もっと、力を、つけて、いろんなものが、変えられる。
——コレットの、夜明け。
——もうすぐ、もうすぐ、本格的に、来る。
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