雑誌「エトワール・ステラ」創刊
# 第七話 雑誌「エトワール・ステラ」創刊
劇場建設、二ヶ月目。
私は、もうひとつ、構想を、進めていた。
雑誌だ。
「アイドル雑誌、月刊。タレントの、写真、インタビュー、ゴシップ、衣装紹介。表紙は、毎月、違う、タレント。これも、ファンが、買う」
「リリア、お前、何個、事業、やる気なんだ」
ベルロワ子爵が、ため息を、ついた。
「全部、やります」
私は、笑顔で、答えた。
「劇場、ファンクラブ、ブロマイド、雑誌。これらは、全部、繋がっている。劇場で、観たタレントを、雑誌で、知って、ブロマイドを、買って、ファンクラブに、入る。逆に、ファンクラブの、会報で、興味を持ったタレントを、観に、劇場に、来る。循環するんです」
子爵は、長く、考えた。
「リリア、君の、頭の中、どうなってる」
「秘密です」
私は、にっこり、笑った。
そして、雑誌『エトワール・ステラ』(星屑、の意)が、企画された。
編集長は、私。
記者は、コレット、レオン、マリカ姉さん。
画家は、グスタフが、紹介してくれた、若い、画工三人。
印刷所は、グスタフの工房の、第二棟(増築)。
「これ、本気で、月刊で、出す気か」
「本気」
「……俺の、人生、お前と、出会ってから、忙しすぎる」
グスタフは、ため息を、ついた。
でも、口元は、ちょっと、笑っていた。
——うん。
——おじさんも、楽しんでる、よね。
私は、心の中で、頷いた。
そして、創刊号の、表紙が、決まった。
——表紙:オーレリアン。
「俺?」
オーレリアンが、戸惑った。
「うん、君が、創刊号の、表紙。一番、最初に、世に、出る、顔」
「……俺で、いいのか」
「君が、いいの」
私は、にっこり、笑った。
「君は、私の、最初の、推し、だから」
オーレリアンの、紅い瞳が、また、揺れた。
——尊い……っ!
私は、心の中で、絶叫した。
そして、その夜——
ベルロワ子爵邸の、奥の、画室で、最初の、ポスターが、描かれ始めた。
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