夜桜司の高校時代編・前編
僕の名前は夜桜司。何処にでもいる高校生と言いたいところではあるが、生徒会書記兼美術部副部長と言う立場にある。うん、まぁ容姿的にはまぁまぁ良い方ではあるとは言われるかな?
(だってバレンタインいっつも10個くらいは貰えるし)
義理が七割本命三割と言った割合でだ。そう、意外とモテてたんだと思う。だけど、彼女なんていた事なんてなかった。と言うか生徒会と部活が忙しくて恋愛なんてしている時間が惜しかったのである。
「あの、夜桜先輩!好きです!付き合って下さい!」
校舎裏に呼び出され後輩の女の子に告白される。それも美術部の後輩にである。これを断れば部室内でも雰囲気が悪くなる事は言うまでもないだろう。
(あぁ、何で振られない事を前提としているんだろう。余計な事を僕の人生に持ちこまないで欲しい。)
「君の気持ちは嬉しい。だけど告白を受け入れる事は出来ないんだ、ごめんね。」
後輩の子はプルプルと体を震わせていた。そしてぐっと顔を上げ、僕の腕を掴んでくる。
「なんでですか!!?他に好きな人がいるんですか?其れとももう付き合ってる人がいるんですか!!」
好きな人なんて作っている時間はないよ。学校改善の為の支出表、学園祭の為の出し物、他にもエトセトラとたくさんとやる事がある。来年には受験勉強を始めないといけないし女の子と遊んでいる暇はないんだよ。
(とは言え、そう説明するとお試しでもいいからっていい出すんだろうし...............何かいいアイデアはないかな)
後輩の女の子の少し離れた場所に二組の影が見える。
「あの、橘京さん!!あなたの事が前から好きでした!!結婚を前提にお付き合いして下さい!!!」
学園の二大美女の一人と呼ばれる大和撫子『橘京』が男子生徒に告白されていた。て言うか場所考えろよ。どう見ても被ってるでしょーが。俺たちここにいるよ。
「あ、あの...........困ります。私、貴方の事、あまり、知りませんので...........」
「な、なら!!これから俺の事を知ってもらいます!!だからお友達からでも良いので付き合「う訳ないでしょーが、このタコ。アンタ程度の男に京ちゃんを渡すくらいなら私が貰うわ。て言うかこの子、もう彼氏いるし。失せなよ、負け犬くん。」
二大美女のもう一人『〇〇一』、通称『いち様』と呼ばれている女生徒が『橘京』を庇う様に告白した男子生徒の前に出る。
(へぇー橘さん、彼氏いるんだ........まぁ興味ないけど。)
そんな事を脳内で考えていると、何故か『一様』とやらと目が合い、意地の悪い笑みを浮かべられる。
「_____________ほら、そこにいる彼が京ちゃんの彼氏だけど?」
..............................はぁあああああああああああああああああ!?!!
そう________これが妻『京さん』との出会いであり、始まりなのである。




