幼馴染は負け犬なんかじゃない、ハッピーエンド(下)〜夜桜雅編〜
選択しなかった世界と選択した世界。何方の世界線も存在するのだろう。
「昨日ね、三日月先輩から告白されたんだ。」
そして俺の分岐点は幼馴染と一緒に過ごす未来か過ごさない未来なのだろう。
「.......そう。」
幼馴染である夜桜雅が好きだ。幼馴染として一番の親友として________異性として。
「.....返事はしたの?」
「あーまだかな。君はどうしたほうがいいと思う?」
付き合わないで欲しい。そう口に出したい。けれど、本当にそれでいいのか?
(俺は雅とまだまだ一緒にいたい......)
ダメだ。好きな人には幸せになって欲しい。例え隣にいる男が俺じゃなくても雅が幸せな人生を歩めるのなら其れを全力で応援したい。
「雅、告白は生半可な気持ちじゃ出来ない。三日月先輩は本気で気持ちを言葉に乗せて告白したんだ。その気持ちを答えるのは俺じゃなくてお前自身の心だ。」
「何がいいたいの?」
何処かイラついた様子の雅。
「だからよく考えて答えを出せって事だよ。」
雅は下を俯き何かボソリと呟く。
「.......止めて......くれないんだ.......」
「雅?」
雅はその場で立ち止まり後ろへと身体を向ける。
「ごめん、今日はもう帰るね。」
そして歩き出そうとする。その際に涙が目から流れる。
「ちょっと待てよ、雅!」
「離して!」
裾を使い涙を拭く雅。
「離さない!」
幼馴染が泣いている。
「すーはー、雅______好きだ」ボソ
あぁ、分かっているさ、答なんて。
「________へ?今、なんて?」
俺はそこまで鈍感ではない。
「ああああああああああああ、クソ!!三日月先輩の告白を断ってくれって言ったんだよ!」
私は夢を見ているのではないだろうか?
「私も好き_______」
三日月先輩を利用せず、ただストレートに自分の気持ちを打ち明けた未来。
(昔から彼の事が好きだった。誰よりも一番に。この気持ちは誰にも負けない。)
私の未来に彼がいない未来は考えられない。
「君の事が好き__________」
最初からこうすれば良かった。素直に気持ちを伝える。好きになってくれるまで諦めない。
「____________君の事が好き!」
幼馴染の男は苦笑を見せるとこう返す。
「俺も雅が好きだ!」
やっと伝える事が出来た。ずっと胸の奥に隠していた想い。
「あぁ、あぁ........君が雅の事、好きって言ってくれたぁ!」
嬉しくて彼の胸元へと顔を埋める。
(此れでもう、君は私だけのものだ)
誰にも上げない。合コンになんて行かせやしない。
「だって私が__________」
顔を上げ彼の唇へと自分の唇を重ねる。
「________________君の彼女なんだもん、ふふ」
後悔したくないなら全力だしてから後悔しろってことですよ




