嫉妬はお好きですか?
「あの、前からファンでした!」
「ありがとー☆」
「好きです!付き合って下さい!」
「マジ無理ー☆」
「女優路線に変更って本当ですか?」
「ちょーガチ☆」
とこのように一限目が終わると千城島さんは質問攻めにあっていた。
(良し、今なら薫にバレずに教室から出られる!)
二限目が始まるギリギリまでにお手洗いで時間を費やそう。
ガシ
「君、ちょっと良いかな?」
あ.............幼馴染さん(恐怖のあまり脳内から消していた)
「また今度じゃダ「来いって言ってるのが分からない?」.............はい。」
山田は両手を合わせ引きずられていく友を見送るのだった。
バン←壁ドン
「どういう事かな?」
俺に聞かれましても........
「幼馴染の特権、鉄則第一条『浮気は御法度。破りし時、それは死を意味する』を知ってるよね?」
「知る訳ないだろ!てかそのマニュアル何処で売ってるんだよ!」
「はぁあ?此処に刻まれてるでしょ」
胸元へと指先を当てられる。
(この幼馴染..........)
頭のネジが何本か抜けている。魂にそんな意味不明な鉄則が刻まれてるのなら是非とも自分の死後に解剖して解明してもらいたい。
「話は戻すけど、なんであの女がいるの?浮気は駄目って忠告したよね。」
「浮気も何も俺と薫は何もないよ。どう見ても合コン後は雅といる時間の方が多いでしょーが。」
幼馴染はムッとした顔をするが直ぐに表情を戻し自分の頬へと手を当てる。
「虜にするって........何の話?」
「うーん、逆に俺も聞きたい?」
幼馴染はどこか呆れた顔を見せる。
「........千城島ともう話さないって約束して。」
「いや、流石にそれは「話すなって言ったんだよ?」席隣同士な上に合コンでの知り合いで無視出来る訳ないでしょーが!」
「もう話さないでよ!私が嫌だって言ってるんだから話さないで!」
頬を膨らまし怒る幼馴染。
「我儘を言うんじゃありません、嫉妬娘。」
「嫉妬で頭がおかしくなりそうになるの!だから話さないで!」
「安心しろ、もう頭はおかし「ん?」いえ、何でもありません.........」
キーンコーンカーンコーン♪ キーンコーンカーンコーン♪
「鐘が鳴ったし教室に戻るか。」
「.........話さないでよ?約束破ったらキス千回だから。」
キス千回..........
「それは逆にご褒美では?」
幼馴染さんは現在の独占欲に染まった性格を除けば学校一の美少女だし役得ではある。
「ご、ご褒美//」
しかし、この唇は簡単に明け渡す訳にはいかない。
(この幼馴染が暴走する未来が容易に想像出来るからだ。)




