第二十二話。〜激闘編
学校の体育倉庫裏からこんにちは。
白石秋斗です。
「ようやく来たのか。」
そこに立っていた人物は...笹川さんでした。
その後ろにはロープで縛られた関野さん。
「どうしてあなたがこんなことを?」
「仕返し。」
ぶっきらぼうに答える笹川さん。
「まあそれはどうでも良いですけど、あなたにそういう趣味があったとは。」
挑発を始めます。
すると向こうは簡単に挑発にのりました。
「これは動かないようにするためだ!」
「...そういうプレイですか。」
「違う!これはここから逃げられないようにするためで!」
「ああ、なるほど。そういうプレイですか。」
すると、笹川さんが舌打ちしました。
うん、挑発成功です。
「てめぇ!」
鉄パイプを持ち殴り掛ってくる笹川さん。
なんでそんな危険な物が学校にあるんですか全く。
あっという間に鉄パイプは僕の頭上に。
しゃがむと頭上でパイプが空を切りました。
「甘いですよ。」
「ちっ」
僕はそこから下がり、間合いをとりました。
そして懐から『それ』を出しました。
「はい、ポーズ!」
「!!」
僕が持っていたのは証拠写真を撮る時用のカメラでした。
僕がシャッターを切ると相手は目をくらましました。
「.....鳥肌さん、後は頼みましたよ。」
「おう!」
それまで下がっていた鳥肌さんと場所を入れ替わりました。
「いくぜ!」
鳥肌さんが走り、相手の目の前でしゃがみ込み、全身のバネを使ってみぞおちに拳を突き出しました。
その瞬間僕も走り出しました。
手には護身用のナイフ。
そのまま関野さんのところまで走ると、ロープを切りました。
「あ、ありがとうございます。」
「礼はいりませんよ。」
頬を赤くする関野さん。
ん?熱でもあるんでしょうか。
ピタっと関野さんの額に手をやるとさらに赤くなりました。
「う.......せ、セクハラで訴えますよ?」
「これだけでセクハラになるんですか、ああ、この日本ももう終わりですね。」
と、お話はこれくらいにして。
そろそろ鳥肌さんを助けに行かなくては。
「それじゃ。」
くるりと背を返して相手に向かいました。
あれ?いない。
そこにいたのは神野さんと鳥肌さんだけでした。
「あれ?笹川さんは?」
「ああ、そこに倒れているぞ。」
あ、本当だ。
つまんないですねえ。
「僕に華を持たせるっていう考えはないんですか?」
「ない。」
即答ですか。
そしてその隣にいる神野さんは、頬を赤く染め鳥肌さんを見つめていました。
あー、今インフルエンザ流行ってるんですかね。
ていう冗談はこれくらいにして。
「鳥肌、と言ったか。」
あれ...まさか例のストロング神野さん?
「ん?どうした?」
「あ、あの、そのだな。」
「?」
はあ、疎いですね鳥肌さん。
「お付き合い願いたい!」
キターーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー!!!!!
やっと、待ちわびたこの瞬間がきました!!!!
さあ鳥肌さん!はい。と答えなさい!
「俺で、良いのか?」
「ああ。」
「じゃあ、喜んで。」
微笑む鳥肌さんと神野さん!
キタアアアアアアアアアアアアアア!!!!!
「良かったですね。」
と関野さん。
「ほんとですよ。これまで頑張って来た甲斐があるってもんです。」
「どっか、食事に行きませんか?」
「いいですね。じゃ、行きましょうか。」
そして、二人を残し僕らは昼食を食べにいくのでした。
完。
まだ終わりませんよ!?
エピローグまでお付き合い願いたい!
あれ?......誰か忘れてませんか?




