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バカと呪いと魔法学園 ~魔法を知らない最優の劣等生~   作者: 出雲大吉
第6章

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223/224

第223話 帰れよ


「それでテストなんだけど、どうしよう?」


 本題はこれ。


「それね。ツカサはこれまで頑張ってきたから今受けてもそれほどひどいことにならないと思う」

「おー、俺も成長したんだな」


 やはり日々の努力だ。

 さようなら、平均点を下げよう委員会。


「……多分」


 自信ないんかい。


「まあ、ひどい点もちょっと悪い点もいいや。普通の点にしよう」

「普通……」


 え? 無理なの?


「ダメ?」

「あ、ごめん。普通の基準が難しかっただけ」


 ウチの学校、ほぼ優等生委員会だからな……


「6、70点ぐらい」

「頑張りましょう」


 ここが現状の妥協点か。


「お願い」

「ええ。それでね、計画を練ってきたわけ。はい」


 シャルが一枚の紙をテーブルに置いたので見てみる。

 どうやらスケジュール表のようだ。

 土日はシャルの家で勉強し、平日もこの教科をやれって指示がしてある。


「ふむふむ……土曜もだけど、日曜もシャルの家?」

「うん」


 まあ、ウチはうるせーのがいるか。


「じゃあ、これでお願い」

「ええ。せっかくだし、今日も一緒にやりましょうか」


 シャルがそう言って勉強道具を取り出したので俺も用意する。

 そして、主に俺が教えてもらいながら2人で試験勉強をしていく。


「あ、そういえば、昼にメラニーさんに会ったぞ」

「あー、会うこともあるわね。ミシェル先生もだけど、なんでお嬢様って言うのかしら?」


 やはり名前で呼ばれないシャルであった。


「お嬢様はクロエのせいじゃない?」


 ミシェルさんも移ったぽいし。


「多分、それね」

「クロエにシャルリーヌって呼ばせたら?」

「長い付き合いだから違和感がすごいと思うわ」


 それはあるかもな……


「それでさ、メラニーさんが俺とユイカを見ながら気まずそうにしてたんだけど、何か知ってる?」

「あー、あなた達とユキさんが一緒だったんでしょ? なんか怖いって言ってたわよ。『言動がヤバい人達だったけど、あれ何?』って聞かれたし」


 そんなにヤバかっただろうか?


「ユキはあれだったけど、俺とユイカは普通だった気がするんだがなー」

「いやー、どうだろ。ユキさんはあれだけど、あなたもユイカさんもたまに怖いことを言うし、メラニーは怖かったんじゃない?」


 武家の人がガキ相手に怖がるなよ。


「――お兄ちゃん、リビングにメイドさんがいるー……あ、ごめん! 家デートだったね!」


 バカが急に部屋に入ってきたと思ったら慌てて扉を閉じた。

 そして、ばたばたと階段を降りていく音が聞こえてくる。


「あれは?」

「ただのバカでしょ」


 うん。


 俺達がさらに勉強していると、階段を上る音の後にノックの音が聞こえてきた。


『お兄ちゃーん、お義姉ちゃーん。お茶だよー。入っていい? ちゅーしてない?』


 ホント、ただのバカ。


「入ってこい」

「ほーい。お茶だよー」


 トウコが部屋に入ってくると、コーヒーとお茶菓子をテーブルに置く。


「メイドさんが用意してくれたか?」

「うん。謎の機械でコーヒー淹れてた」


 本格的だな。


「今日の晩御飯は期待できるぞ」

「だねー。あ、それでお義姉ちゃんに伝言。今日の晩御飯は外食だってさ」

「外食? 珍しいわね」


 メイド服で行くんだろうか?


「うん。ハンバーグだって」


 シャルの好物だ。


「もう決まっているんだ……」

「今作ってるからね」

「外食ってここ?」

「うん。お母さんがせっかくだからどうぞって」


 なにを誘ってんだか……


「えー……それ、外食じゃなくない?」

「たまにはいいじゃない。お義姉ちゃんは雑魚殲滅記念会に参加しなかったし」

「何よ、その会……」

「俺達も開いたじゃん。お粗末だったねーって言い合った」


 シャルは言ってないけど。


「誰のこと?」


 トウコが睨んでくる。


「お前とユイカ」

「ほー……」


 トウコが目を細めた。


「ケンカしないの。それよりもお邪魔していいの? 正直、他所の家族の食卓につくのは気が引けるんだけど」


 シャルがそう言うと、トウコがへらっと笑った。


「へへっ、大丈夫、大丈夫」

「なんかイラッときたわ」


 ケンカしないの!


「だってねー……」

「何?」

「いや、もうお義姉ちゃんって言うなっていう言葉すら飛んでこないなと」


 諦めてるんじゃね?


「あなたがしつこいからでしょ。というかね、私、名前で呼ばれないんだけど?」

「お兄ちゃんが呼んでくれるからそれでいいじゃん。それにそれは会長の宿命だよ。中学でも役職付きになったら皆、そうだったよ。キャプテンとか委員長とかね。私なんて妹の方だよ?」

「俺、お兄さんの方」


 なんで同級生からお兄さんって呼ばれないといけないのか。


「双子の宿命ね。はい、お兄さんの方は勉強をする」

「はーい。そういうわけだから妹の方は帰りな」


 しっしっ。


「テスト勉強? 大変だねぇ……」

「お前はしないのか?」

「もちろん、するけど、そこまで念入りにはしないからなー。私、得意だもん」


 ケッ。

 優等生委員会め。


「テスト前日は寝かさないからな。妨害してやる」

「自分もアウトでしょ……」


 それがシャルと決闘の前日だったな。


「お兄ちゃんはバカだなー。Aランク妹の私も勉強を見てあげるよ」

「いらねーよ、Cランク」


 その後、何故かトウコが帰らなかったので一緒に勉強をした。

 そして、シャルとクロエも夕食を共にした。


 なんか変な一日だった。


お読み頂き、ありがとうございます。

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― 新着の感想 ―
ただのバカもといトウコさんが面白すぎるw
やっぱスケジュール表作りながらツカサを土日に自分家に呼ぶ口実が出来てニヤニヤしたんだろうか
キャラが生きてるね♪
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