第288話 1540年 10歳 亡命王子は琉球王国の革命出来るかな・糸満での戦い(17 敵は糸満、だが味方も一枚岩じゃない)
<不穏な出陣>
山田は、作戦会議室に李超、津村、津村の元部下・早瀬、黒子の木杉付子を呼び出す。
王子が真ん中にいて、左に山田、右に小島だ。
王子の真面目な挨拶があり、山田が口を開く。
山田「皆で別動隊を作り、糸満の金丸血縁の按司・糸満親武を撃破して欲しいのです。
この男は金丸の血統を誇り、他を見下す男です。
しかも王子を口汚く罵っておりますので、遠慮なく叩き潰して下さい」
李超達はそのまま準備をして、糸満に出発する。
李超軍五百名と津村百名、木杉と黒子六名である。
那覇から糸満までは徒歩四時間である。
糸満に到着する三十分前ほどの場所で休憩を取り、偵察で黒子四名を出す。
李超は津村に話しかける。
李超「今回の作戦だが、俺の軍が大半だし、俺が仕切るで良いな」
津村「ちょっと待って下さい。あくまで長尾家の作戦なのだから、長尾家の私が仕切る方が自然でしょう」
李超「……俺は小島と組みたかった」
李超の顔が険しくなり、ため息をつく。
<味方の火種>
これを見ていた木杉が津村の袖を引っ張って、小声で言う。
木杉「……津村。ここは引きなさい。
あんたが恥をかく」
木杉が李超に言う。
木杉「李超さん、貴方の兵隊が大半なんだし、李超さんが仕切るべきよ」
津村が喋ろうとするが、
木杉「あんた黙ってて。
李超さん、この津村を副長にするで良いわね」
李超は、真っ直ぐ自分を見返す木杉を見て顔が赤くなる。
李超「……いいぞ、最初からそのつもりだ」
木杉が席を離れる。
李超「副長、木杉は付き合っている男はいるのか?」
津村「木杉さんに男がいるとは聞いた事ないです」
李超は嬉しそうに満面の笑顔になり、機嫌が良くなる。
津村は面白くない顔だ。
ここまでお読みいただき、ありがとうございます!
「面白かった!」「続きが気になる!」と思っていただけたら、
ブックマークや、評価ポイントの☆☆☆☆☆を★★★★★にして
応援していただけると、とても励みになります。
皆様のブックマークと評価が、
今後の更新の大きなモチベーションになっています。
どうぞ、よろしくお願いいたします!




