第249話 1540年 10歳 武田信玄登場だぞ(武田家、ついに限界が見えた)
< 武田家 重臣会議 >
甲斐国で武田信虎は、度重なる戦と城普請のため、農民に重い労役を課した。
年貢も厳しく取り立てられ、未納は財産没収や処罰の対象となった。
今も未納の庄屋が縄で引かれ、家財が庭に積まれていた。
さらに、鉱山・治水・道路工事への強制動員が常態化し、逃散する農民も出た。
この苛政は家臣や民衆の不満を高めた。
そこに天文の飢饉がやってきた。
大雨、洪水、疫病が重なり、民衆の武田信虎の政治に対する不満は頂点に達していた。
危機感は武田家重臣にも広まる。
飯富虎昌
「信虎様では、武田家に明日はない」
甘利虎泰
「民衆の怒りも頂点だ。飢饉で苦しい時に更に出征すれば、兵士の糧食もままならぬ」
飯富虎昌
「だから俺は信玄様(この時代は武田晴信であるが、表記は信玄で統一する)が良いと思う。信玄様は小さい頃から感情に流されないご性格で、常に情報を集め、読みが深い」
甘利虎泰
「確かに……信玄様は普段は安全な方を選択する。しかし、いざというとき常人なら避けるような賭けでも平気で踏み込む。いわば英雄の気質を持っているように思う」
飯富虎昌
「普段から我慢ばかりしているから、女子とハメを外すようなときもあるが、それは我ら重臣の注意を聞いて自制する所もあるお人だ」
板垣信方
「武田家の明日を任せられるお人だと言うことか……さて、どうしたものか……」
<重臣会議の不穏>
翌日、重臣が全て呼ばれる。
武田信虎
「お主らも知っている通り、今年は不作だ。しかも巷では疫病も蔓延しておる。お前らどうする? 儂らには民に配るほどの食料の備蓄もないし、金もない。あるのは武力だけじゃ」
重臣一同にイヤな予感が走る。
武田信虎
「海野幸義を攻める。ここの重臣を調略した。情報を流してくることになっておる。
良いかお前ら、戦で勝てば民衆は付いてくる。今まではそうであった。これからもそうだ。
この度の民の不満も勝てば晴れる。儂らには金も食料もない。武力だけしかないことを忘れるな」
重臣は「信濃北部連合はどうするのか」と問いたかった。
だが、口にすれば信虎の怒りを買うだけだった。
信虎は逆意を許さぬ性格で、異論を唱えた家臣が過去に処罰された例もあった。
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