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「謙信の甥に転生! 龍馬の日本を戦国から始める」  作者: 27Be


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第248話 1540年 10歳 親衛隊の席順争い、脅威の新人が空気を変えた


親衛隊は大将首や武功を狙えないので、基本給与は重装歩兵、軽騎兵と比較して三割増しだ。

しかも、ここの若様は常に遠征ばかりするので遠征手当が常につく。

遠征に行けば通常の糧食はまずいが、越後の糧食は美味い。


よって親衛隊は人気職だ。

しかし、剣の腕一本で入隊か否かを決められるので、入隊は困難である。


現在の親衛隊は人数も膨らみ、三百人体制となっている。


親衛隊は居合と立ち会いの成績で席順が決まる。

席順とは若様の近くに配置される順位そのものだ。

席順が遠ければ若様の緊急の危機から遠くなり、若様の危機を救う事が遅くなる。


第一席 島田

第二席 水斗

第三席 田中直たなかすなお

第四席 飛明とびあきら

第五席 志鷹実したかみのる


以下二十席まで順位が決められる。


第一席と第二席は奪取不可能と諦め、皆、第三席の座を狙っている。


席順は半年ごとに一度の総当たり戦と居合で決まる。


通常の剣士はコツをそう簡単には教えない。

しかし島田は、自分が苦労してきているので、コツを教えて後は見守る方式で人を育てる。


小歳は島田から居合のコツを教わる。


島田

「居合は抜く技ではない。斬ると決める技だ。

 迷いが消えた瞬間、剣はすでに半分抜けている。

 勝負は最初の一寸で決まる。

 腕で振るな、腰と足で斬れ。

 相手が動く前に斬れ。それが居合だ。」


島田が見本を見せる。

小歳がやってみる。

島田が修正する。

後は自主練習となる。


<緊迫の総当たり戦>


今回の総当たり戦は、若様暗殺未遂後初の総当たり戦とあって、皆の気合が違う。


若様の暗殺未遂を救った島田と水斗には、各自五百貫が支給され、大業物の刀も支給された。

何より名誉が魅力だ。


総当たり戦が開始された。


小歳は初の参加だ。

小歳は気合を入れた。


竹刀の長さは、各自所有の刀と同じ長さと決められている。

竹刀が長ければ総当たり戦では有利になるが、居合では不利となる。

このため小歳は、人より少しだけ長い竹刀を持つ。

なぜなら、まずは総当たり戦に勝たないと、強さを証明できないからだ。


この総当たり戦は真剣勝負を想定され、頭、喉、胴、小手、足のうちどこかを当てた時点で一本とされ、一本勝負で争う。

体当たりやケリや頭突きや殴りもありである。

蹴りで足を蹴っても一本とはならず、敵にダメージを与えて動きを止める目的で使う。

目と急所、後遺症が残る攻撃のみ禁止となる。


小歳は順調に勝ち進む。


弱い相手は正を以て合し、正を以て勝とうとする。

これが強くなればなるほど島田に似てきて、正を以て合し、奇を以て勝とうとする。

小歳は正と奇を織り交ぜ、順調に勝ちを積み重ねていく。


第五席 志鷹実との対戦


志鷹実は眼光の鋭い男だ。

小歳は剣を構える。

相手の出方を見る。


小歳は打って来いと右脇を開き、スキを見せる。

小歳は志鷹実の目や肩や足先の動きを見て、予測を立てていく。


志鷹実の足先に力が入る。


来る。


小歳は後ろに飛びのき、相手の竹刀をかわそうとする。

志鷹実が右の片手剣となり、小歳の予測より踏み込まれる。


(踏み込みが深い……!)


小歳は志鷹実の身体に入れるはずの剣を防衛に使わざるを得ず、防戦となる。

次々と打たれ、防戦一方となる。


志鷹実が右の片手剣と見せかけ、左の片手剣となり防戦が遅れた。

そこへ志鷹実の蹴りが小歳の足に入る。

小歳の動きが止まる。


志鷹実の目線が小歳の一点に集中する。


これは読めた。


志鷹実の突きが喉に来た。

交わせた。

志鷹実の足へ一本入れた。


審判

「一本」


小歳の勝利である。


観客がどよめく。

新人が第五席に勝ったのである。


次に志鷹実と居合勝負を行い、勝てば小歳の第五席確保となり、負ければ志鷹実の第五席残留である。


一文銭が投げられ、それが床に落ちた時が合図である。

その瞬間、居合で巻き藁を両断しなければならない。


巻き藁のどこを切っても良いわけではなく、斜めに線が走っており、その線に沿って切らなければならない。

しかも巻き藁を完全に両断しなければならない。


結果、小歳の勝利である。


新人が第五席獲得に皆どよめく。

がっくり肩を落とす志鷹実。


水斗は何も言わず、ただ一度だけ小さく頷いた。


第四席 飛明


飛明は背が高く、身長が百八十五センチあり、皆から重装歩兵行きを勧められている。

名前の通り明るい男だ。


試合前、声をかけられた。


飛明

「新人のクセにやるな」


第四席 飛明との対戦


小歳は飛明と向き合う。

小歳は青眼に構えた。

剣先は飛明の瞳を真っすぐ射抜く。

逃げも誤魔化しもない、正の構え。


飛明は小歳の竹刀に自らの竹刀を当て、剣先を下げさせた。

その刹那、飛明は小歳に体当たりをし、場外近くまで吹っ飛ばす。

通常の剣術なら反則であっても、ここでは反則ではない。

倒れた相手に対しての攻撃も有効となる。


小歳は倒れた瞬間に頭を打ち、朦朧となる。


飛明の追撃。

小歳に飛明の竹刀が来る。

小歳は場外に逃げる。

場外での攻撃は反則となる。


飛明は舌打ちをする。


小歳は衣服を直す振りをして時間稼ぎをする。

息を整えるためだ。

審判が合計百数える間は場外にいることが出来る。


五十くらいで小歳は場内に戻る。


小歳は体当たりを喰らわないように距離を取る。

飛明が距離を詰める。


審判が真ん中へ行かせようとする刹那、小歳の竹刀が飛明の頭を狙う。

飛明がまた体当たりと見せかけて、リーチの長さを活かして小歳を殴ろうとしてきた。


小歳は反射神経でなんとか交わした。

そして殴ってきた手を竹刀で打ち、一本が取れた。


次に飛明と居合勝負では、小歳の勝ちである。

これで小歳の第四席確保である。

飛明は第五席となる。


島田は何も言わず、ただ一度だけ小さく頷いた。


<迫る第三席の壁>


勝負は次の日となった。


次は第三席の田中直だ。


田中直は山本勘助に、笑ってごまかせと言われたら島田相手に笑って誤魔化そうとして、思い切り叱られたという逸話を持つ男だ。

しかしながら、若様は田中直の顔と名前を覚えており、勅命の仕事も多く抱えている。


隊員は皆、脅威の新人か田中が勝つかで賭けをしていた。

気の毒な事に、生え抜きの田中ではなく新人に勝つに賭ける人が多かった。

六対四で小歳だ。


第三席 田中直との対戦


小歳は田中直と向き合う。

小歳は青眼に構えた。


その刹那、田中直の竹刀が小歳の頭を捉えた。


田中の踏み込みが、見えなかった。


小歳は何も出来なかった。


田中直

「小歳は、僕が奇で来ると思って警戒して身体の動きが硬かっただろ。奇だけじゃ勝てないよ。正を磨きなさい」


島田と水斗がウンウンと頷いた。


第三席の壁は、小歳の予想以上に高かったのである。


しかし、新人小歳の第四席獲得は驚きを持って周囲に伝えられた。


安田

「若様、この前採用した小歳が第四席を獲得したそうですよ」


「そりゃ、すごいな。あいつの二刀流はどうなったんだ」


安田

「島田さんが小歳を一刀流にさせて、居合の練習させているそうですよ」


「そいつは良い新人が来たな。安田が可愛がってやれ」


安田

「私が稽古をつけてやりますよ、カッカッカッカッ(笑)」


返り討ちに合うから止めといた方が良いぞ。

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