第185話 1539年 9歳 三好氏の攻略をするぞ (松永久秀対三好家)
<流言と決戦前夜>
長尾家は松永を嫌っている。
だから松永と三好が戦っても、長尾家は松永を助けないだろう――。
そんな流言が町に流れた。
三好家でも流言の真偽が検討された。
すると、上杉龍義は松永を八つ裂きにすると言っており、松永が滅んだ方が長尾家にとって利が多い、という報告が入る。
三好政康・三好長逸は、松永家と長尾家をどう各個撃破するか思案した。
そこへ、三好実休(飯盛城)に向け松永軍が進軍して来たとの報が入る。
生駒山地西麓で決戦となる。
三好政康・三好長逸は、かなり無理をして七千の兵を集めた。
松永軍四千を素早く撃破し、その後長尾軍一万と良い形で戦う算段だ。
松永軍の後方には長尾軍一万が控える。
第一軍団重装歩兵にはヤンキーの井口剣一がいる。
この男も西洋帆船を沈められたことに腹を立てている。
松永軍を見て――
ヤンキー
「人の舟を沈めやがって、お前ら沈めてやるからな」
「ふざけてんなよ、後ろから矢を打ってやんよ」
様々な悪口雑言を浴びせる。
我慢する松永軍。
松永軍は紡錘陣形(♢)を取る。
一方、三好は鶴翼陣形だ。
【 東:生駒山地(高地)】
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三好軍 本陣(高所寄り・背後安全)
左翼 本隊 右翼
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松永軍:紡錘陣形
長尾軍(後方待機)
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<緊迫の包囲>
松永軍は愚直に三好軍に突っ込む。
松永久秀は陣頭に立ち、兵を鼓舞する。
四千対七千。
数的劣位。
それでも松永軍は崩れない。
三好軍が鶴翼を閉じ(凵)として松永軍を包囲する。
退路を残した方が早く崩れるはず――三好はそう読んでいた。
しかし、松永軍は崩れない。
松永軍の血は流れ、絶命の叫びがあちこちから聞こえ、兵の心を揺さぶる。
それでも耐える。
【 東:生駒山地(高地)】
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三好軍 本陣(高所寄り・背後安全)
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█████ █████
██ ██
█ 包囲陣形 █
█ ┌────────┐ █
█ │ 松永軍 ◇ │ █
█ └────────┘ █
長尾軍一万
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左翼(井口) 右翼(雷蔵)
これを見るヤンキー。
(アイツら根性あるなー)
同時に、三好軍が長尾家に背中を見せていることにも気付く。
井口は近くの雷蔵に告げる。
井口「三好軍の背中を攻めたい」
雷蔵「俺もそう思っていた」
そこへ若様からの命令が届く。
雷蔵
「流石、若様わかってらっしゃる」ニヤリ
「行くぞ井口、お前ら左だ。俺達は右だ。」
<崩れる均衡>
長尾軍は(凵)の左右の壁を後方から攻める。
長尾軍の片手十字槍が、三好軍の背中へと突き立てられていく。
三好軍は混乱する。
長尾軍は傍観するんじゃなかったのか?
松永と組んでいたのか!
どうなっている。
撤退命令が出る。
兵はまとまりなく飯盛城へ退いていく。
長尾軍は追撃する。
趨勢は決した。
長尾、松永軍の勝利。
ヤンキーが松永軍の近くを通る。
松永軍の兵士はヘタリ込み、あちこちから血を流し、肩で息をして、疲労困憊だ。
ヤンキーは気の毒に思い、部下に命じて水を配らせる。
松永軍の兵士は礼を言い、一心不乱に水を飲む。
ヤンキー
「お前ら大変な大将の下にいるなー」
松永軍兵士の感情が溢れる。
「わかって頂けますかー大変なんですー(涙)」
ヤンキーもウンウンと愚痴を聞いてやる。
「大変だよなー」
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