第183話 1539年 9歳 三好氏の攻略をするぞ (「赤目七人、死闘)
<劣勢の中へ>
この状況は赤目が絶対的に不利である。
何しろ地の利があったとしても赤目7人対伊賀30人なのだ。無理筋である。
そこに雷蔵や胤嵐の重装歩兵50名、黒崎兄弟率いる弓隊30人(半弓を装備)が小西別宅に入って来た。
まず雷蔵が数的劣位になっている影牙を助ける。
いくら影牙でも12人相手じゃ防備だけで精一杯で、自らの命を保っただけで褒められる。
残り8名。
一方屋上の三女は黒崎兄弟を見つけて叫ぶ。
三女
「コイツらやっつけてー」
黒崎兄弟は屋上の伊賀者5人をあっさり射殺する。
残り3名。
黒崎仁(弟)
「あの娘可愛いかったなー」
黒崎弦(兄)
「バカ、リンに聞かれるぞ」
黒崎仁(弟)
「ヤバッ」
<因縁、交錯>
伊賀の赤は夜雀より体格的に大きい事を活かし、憎き夜雀の顔に刀を次々刺して行く。かわす夜雀。
そこへ目潰しの砂。うつむく夜雀。
伊賀の赤が無情の刀を夜雀に貫こうとした。
交わす夜雀。
伊賀の赤の喉には夜雀の刀が刺さる。
伊賀の赤
「なぜ・・・」
夜雀
「旦那(霧狼)が目潰しの砂を教えてくれた」
伊賀の赤
「(血を吐く)嫁に弟の秘密を教えるなと兄貴に文句を言っといてくれ」
夜雀
「言っとく」
残り2名。
一方伊賀の黒は霧狼を体術と刀を駆使して攻め立てている。
霧狼は防御をして隙を伺う。
伊賀の黒はつま先に刀をつけ霧狼の下段を狙う。
上下から攻める伊賀の黒。
そこに不意打ちの肘打ちが霧狼の顎に決まる。
脳を揺らされふらつく霧狼。
伊賀の黒は霧狼の心臓をめがけ刀を突き刺す。
前に伊賀の黒の心臓に霧狼の刀が突き刺す。
そんなはずはない。警戒していた。伊賀の黒は思う。
よく見ると霧狼の左手にはないはずの刀だ。
霧狼の得意技 瞬刀だ。
伊賀の黒
「流石兄貴だ。兄貴の得意技にはいつもやられていた。兄貴は俺達を捨てたけど俺達は兄貴を忘れてなかったぜ」
霧狼
「俺も忘れてなかった」
霧狼が涙する。次の言葉をかけようとしたが伊賀の黒は既に死んでいた。
残り1名。
<百地丹波>
一方百地丹波対赤目滝は、百地丹波が赤目滝にトドメを刺そうとしていた。
黒崎兄弟が百地丹波に向け連続発射。弓を交わす百地丹波。
雷蔵と胤嵐が間に入り赤目滝を確保。
雷蔵
「赤目滝殿は体術でやられたようだ。肋骨が何本かやられておる。内臓まで損傷がいってなければ良いが」
赤目滝
「(ゴホッゴホッ)これは忍び同士の戦い、雷蔵様は手出し無用でお願い申す」
雷蔵
「わかっておる。若様の命令で来た。赤目達の命は絶対守るように、それでも復讐なのだから赤目達の意思を尊重するように言われている」
百地丹波と戦う霧狼と夜雀。
雷蔵や黒崎兄弟達は傍観者となっている。
百地丹波
「霧狼、黒をやったか?やはり強いな。霧狼よ伊賀に戻って来ないか?皆には俺から謝るから。皆お前の帰りを待っているぞ」
霧狼
「申し訳ございませぬ。赤目の里には我が娘がいます。百地丹波様こそ降伏して下さい。命はお助けするよう致します」
百地丹波
「抜かせ。それでは忍びらしく血を流して戦うぞ」
百地丹波は強い。
霧狼と夜雀の2人を相手してもひけはとらない。
夜雀が百地丹波の背中から攻撃しているにもかかわらず避け続ける。
どうやっているのか夜雀にもさっぱりわからないが継続して攻撃する。
三人娘も乱入する。すぐレベルの低さが百地丹波にバレる。
百地丹波
「赤子が乱入してくるな、戦いの邪魔だ」
三女
「はい、わかりました」
(戦いから身を引こうとする。)
次女
「駄目でしょ。」
(戦いに戻す)
三女は思う。こんな赤目滝でさえ負けて、霧狼様と大姉を2人相手してもなんか押している化け物相手するなんて無理、無理、無理。後ろの雷蔵様に任せようよ。私達は絶対撤退。
三女は閃く。
待てよ、これなら行けるかも。
後ろの兵士から片手十字槍と盾を借りる。
私行けるよ。
三女は片手十字槍で百地丹波の足元をひたすら攻撃する作戦を取る。
盾は重いので次女に任せた。
(あんたはいいから私を守れ!)
予想外の攻撃を受け、百地丹波怯む。
後ろから夜雀が百地丹波の背中を刺す。
今度は百地丹波を前から霧狼が刺す。
崩れる百地丹波。
夜雀
「ごめんなさい、貴方の育ての親でしょ」
霧狼
「しょうがない。忍者に生まれたのだ。早くユリ(娘)に会いたいな」
夜雀
「うん」
一瞬の静寂。
皆が死んだと思っていた百地丹波が突如起き上がり夜雀の背中を刺そうとする。
次女
「しつこいのよ、アンタ」
百地丹波の喉に刀を突き刺す次女。
三女
「姉さんカッコ良いけど霧狼様の育てだよ」
二女は我に返り。
次女
「すいません、すいません」
霧狼に平謝りだ。
霧狼
「大丈夫。俺がトドメを刺した時点で勝負は決していた。俺が百地様を倒したんだ」
雷蔵は、霧狼が皆が傷付かないよう罪をかぶるのだな、と感心した。
夜は終わった。
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