第157話 1538年8歳 塩の生産コストを下げるぞ
<牛1500頭の転用だぞ>
事務員真田から、15000人の食料の輸送に使用した牛1500頭をどう転用したら良いか相談があった。
越後は今後、混合農業(作物栽培と家畜の飼育)を組み合わせて行う農業形態)を柱としてやっていく方針で、
既にニワトリは各村に配り終えている。
次は牛を配る計画なのだ。
村に配る前に、牛の有用性に関して皆がわかるようにしたい。
そこでまずは、前から非効率だなと感じていた塩田に牛を活用したい。
俺「塩は戦も民も動かす。だから最初に増やす」
通常塩田は、
① 場所選び
・海に近く、日当たりと風通しが良い砂浜や平地を選ぶ。
② 海水をくむ
・桶やひしゃくで海水を汲む(すべて人力)。
③ 砂に海水をまく
・汲んだ海水を砂の上に均等にかける。
④ 天日と風で乾燥
・太陽と風で水分だけを蒸発させ、塩分を砂に残す。
⑤ かん水を集める
・塩分を含んだ砂に真水をかけ、濃い塩水(かん水)を作って集める。
⑥ 釜で煮詰める
・集めたかん水を釜で煮て、水分を飛ばし塩を結晶化させる。
問題となるのは②海水をくむを人力でやっているので、これを牛としたい。
俺はアイデアの図面を発明家の新田次郎に渡す。
新田「若様は相変わらず世界を変えますね。ここまで来ると趣味ですね」
ほっとけ。
<塩田の仕事が別物になる>
晴れた天気に直江津の塩田従事者を呼ぶ。
メンバーは俺、事務員真田、発明家新田、守役安田だ。
目の前には蓋つきの大桶(400リットル)車輪付き。
牛2頭がいる。
発明家新田が塩田従事者に段取りを説明する。
守役安田「若様これは何が始まるのですか?」
俺「見てろ」
まず男が4人がかりで大桶を沖合いに持って行く。
浮くので楽々。
次に蓋を開け、大樽の中に海水入れる。
男4人なので浮力に負けず桶が沈み海底に着く。
紐を牛2頭に繋げる。
牛が桶を岸まで引っ張る。
塩田まで来たら蓋の栓を外す。
海水が出てくる。
出て来た海水を穴付きの長いパイプに繋げる。
塩田に均等に水が撒かれる。
牛は前進して行き、塩田の後ろまで来たらテコの原理で桶の後ろを持ちあげ、全ての海水が塩田に撒かれた。
【牛で塩田を回す全体図】
沖合い
↓(桶を浮かべて運ぶ)
[フタ付き大桶 400L] ← 男4人で押して沈める
↓(海水を満たす)
[満タン]
↓(牛にロープ接続)
牛2頭 ─── ロープ ─── 大桶
↓(引っ張る)
岸へ到着
↓(栓を抜く)
海水が流れる
↓(穴あきパイプへ)
=================
塩田に均等散布(牛が前進)
=================
↓(最後にテコで傾ける)
残りも全部ドバーッ!
【塩田での散布イメージ】
牛 →→→→→→→→→→→→→→→→
大桶(車輪付き)
↓
栓を抜く
↓
穴あきパイプ
───────────────
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牛が歩くほど、塩田に均等に撒かれる。
塩田職人「若様ありがとうございます。今まで25人でやっていたことが5人ですみます。
塩田を5倍に出来ます。
この仕事、今日で別物になりました……! 」
【人力 vs 牛】
(今まで)
海水汲み:25人
↓
砂に撒く:人が往復
↓
疲れる、遅い、拡張できない
(これから)
海水汲み:5人(+牛2頭)
↓
牛が引く
↓
均等散布
↓
塩田5倍まで拡張可能
守役安田「いきなり5倍ですか?若様すごいですね」
俺「塩は売れるからな。塩の売り上げが5倍になるぞ。
それに、俺はあらゆる業種に牛を入れて効率化をはかり、生産性をあげたいのだ。
今後もあちこちの現場に牛を入れて行く」
守役安田「明日から同僚が牛の生活が始まるって事ですね」
そこまでじゃないよ。
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