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「謙信の甥に転生! 龍馬の日本を戦国から始める」  作者: 27Be


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142/282

第142話  1538年 8歳 楽市楽座より効果がある移住だぞ(その2)

正月のサービス回で少しだけ出てきた蛍、

ようやく本格登場です。

お待たせしました!


<六角領での合流>


(1)早瀬 新二郎


ルートは

普門寺城 → 八幡(山城国)→ 逢坂関 → 大津(六角領)。


六日後、一行は六角の領内に入った。

移住者は今のところ、皆元気だ。


本隊は一日二十キロ前後の進撃ペース。

途中から六角家の目付が同行している。


後部を警護していた軽騎兵の一人が、馬場のもとへ駆け寄った。


軽騎兵

「身元不明の騎兵三十騎が近づいて来ております。如何致しましょうか?」


馬場は報告を受け、自ら騎馬を操り後方へ向かった。


先頭の騎馬の男

「交戦の意志はない。そちらに津村淳之介はいないか?」


馬場

「津村はいる。しかし、そこで止まれ。

止まらねば、交戦の意志ありと見なす」


三十騎の騎馬隊は、その場で止まった。


馬場は手近な者に、津村淳之介を呼びに行かせた。


五分後。


津村淳之介

「おー、早瀬 新二郎じゃないか。

馬場隊長、こいつらは俺の元部下です。怪しい者ではありません」


馬場

「お主の知り合いか。良かった(笑)」


津村淳之介

「おまえ達の顔が怪しいから疑われたんだろ(笑)」


早瀬 新二郎

「顔の怪しさなら、隊長に負けますよ(笑)」


津村淳之介

「何言ってやがる(笑)

……で、おまえ達どうした?

懐かしさだけで来たわけじゃないだろ?」


早瀬 新二郎

「我ら三十名を移住者に加えて頂きたく参上しました。

何卒、よろしくお願いいたします」


馬場

「我々としては歓迎するが、津村。

この者達は信用できるのか?」


津村淳之介

「この命をかけて信用できます。

もし裏切ったら、この命を差し出します」


馬場

「……信用しよう。

だが、なぜ越後に移住したい?」


早瀬 新二郎

「若様の戦いを見て、馳せ参じました。

出撃した後の敵の城を奪って、木沢の疲労の極致を撃つ。

あれは格好良すぎですよ」


津村淳之介

「あれは、しびれたな」


早瀬 新二郎

「若様について行けば、俺達も隊長みたいに安泰ですよ。

ちなみに隊長は、あの戦いを見たのですか?」


津村淳之介

「当たり前だ。最前線だよ、俺は」


早瀬 新二郎

「やっぱり隊長、すげえ!」


津村淳之介

「今じゃ若様の一番の部下だよ」


――周囲の皆は、心の声で言った。


『嘘つけ!!!』


馬場

「津村はこの前、木杉って女にケツを蹴られて嬉しそうだったよな」


津村淳之介

「隊長! 言わないでくださいよ!」


結局、早瀬 新二郎以下三十名の騎兵は軽騎兵に吸収され、

津村が管理することになった。


その後も一万二千人の移住者とともに、六角領内を行軍した。


ある夜。

馬場は百人隊副隊長の女性から苦情を受けた。


副隊長

「夜中、兵が騒がしくて眠れません」


規則は明確だ。

強姦・窃盗――即刻処罰。


馬場

「……犯罪か?」


副隊長

「いえ、そうではありません」


詳しい者を呼べ。

そうして名が挙がったのが、環金鉄男だった。


環金鉄男

「問題になっているのは三上姉妹です。

二十歳前後の姉妹で、二人で行動しています。


兵と関係を持っていますが、強要はなく、

揉め事も起こしていません」


呼ばれて現れた三上姉妹は、確かに美人だった。


馬場

「……なぜ、そんなことをする」


三上姉妹

「兵士さん、疲れてますから。感謝ですよ」


環金鉄男

「……建前ですな。

本音は“遊び好き”なだけです」


三上姉妹

「いいじゃない。

誰かに迷惑かけてるっていうの?」


環金鉄男

「うるさいから、苦情が来たんだよ」


三上姉妹

「これから静かにするわ。それでいいでしょ」


馬場は、少し考えて問いを変えた。


馬場

「……問題は起きないな?」


環金鉄男

「ええ。むしろ、うまく回っています」


しばし、沈黙。


馬場

「……規則違反ではない。

だが、揉め事だけは起こすな。


女を泣かせたら厳罰だ。

――それだけは覚えろ」


環金鉄男

「承知しました」


馬場は深く息を吐いた。


一万二千人の移動は、今日も続く。


<朝倉宗滴との会談>


(2)朝倉


一万二千人の移住者は、朝倉の領内に入った。

既にまとめて支払いを済ませてあり、行軍は極めてスムーズだ。


ここで朝倉家について触れておく。


当主は朝倉孝景。

まだ十代だ。


実質の権力者は、朝倉宗滴。

六十一歳。


老齢にもかかわらず、加賀一向一揆の大軍を何度も撃退した人物である。


行軍中、朝倉宗滴が十騎ほどの供を連れて訪ねて来た。


馬場は馬から降りて応対する。


馬場

「朝倉宗滴殿、陣中見舞い、痛み入る」


宗滴も馬から降りた。


朝倉宗滴

「何の何の。

困ったことがあれば、何でも言って下され」


朝倉宗滴

「ところで馬場殿。

将軍家や細川家は、どうなりますかな?」


馬場

「どこで、誰が、いつとは言えませんが……

戦いは起きるでしょう」


宗滴は、ニヤリと笑った。


朝倉宗滴

「朝倉は、長尾家と仲良くしておいた方が良さそうですな」


朝倉宗滴

「それと……上杉龍義殿にお伝え願いたい。

朝倉は、いつでも側室を出す用意がありますぞ」


馬場は苦笑した。


馬場

「若様は、まだ八歳。

菊姫との越後での婚姻の義も、これからですので」


朝倉宗滴

「その若様が、日本を動かしているのですよ」


馬場

「ご不満ですか?」


朝倉宗滴

「不満なら、同盟など結びません。

我々は、上杉龍義殿についていくだけです」


馬場

「……私達もです」


二人は笑い合い、別れた。


<ドジ忍者・蛍>


(3)ドジ忍者蛍登場


再び、移住者とともに朝倉領内を行軍していたある夜。


真夜中。

一人の女忍者が、甲賀の里から命じられた任務を遂行しようとしていた。


――蛍。


蛍(心の声)

「私、殺しは嫌いだって言ってるのに、

押し付けてきやがって……まったく」


蛍(心の声)

「ここの隊長、馬場だっけ。

こいつを殺して即離脱しよー」


蛍(心の声)

「寝返った三人は千貫もらったって噂だし、

自来也って忍者も千貫……いいなー」


蛍(心の声)

「私、この仕事うまくやっても二百文くらいだよ」


蛍(心の声)

「こそっと赤目に寝返ろうかなー。

夜雀姉と仲良かった三人がうらやましい」


蛍(心の声)

「……まあ、無理だろうけど」


蛍(心の声)

「仕方ない。やるかー。

やるぞ! オー!!」


蛍は、自分で自分を励ましていた。


蛍(心の声)

「寝込みを襲うのが一番だよね。

移住者の娘が夜の寝床に行くってのも、不自然じゃないし」


蛍(心の声)

「……うわ、見張りいる」


蛍(心の声)

「じゃあ後ろの天幕の下から……

杭を一本抜いて……潜り込んで……」


蛍(心の声)

「私、完璧。

天才じゃん。

絶対うまくいく」


――その瞬間。


顔を上げた蛍を、馬場が押さえつけた。


馬場

「何奴だ」


「馬場様を、お慕い申しております」


馬場

「嘘つけ。この刀は何だ?」


「……なぜ分かった?」


馬場は苦笑した。


馬場

「忍者のくせに、気配も消せんのか。

天幕の杭を抜く音で気付くわ」


馬場

「アホ過ぎて、殺す気も失せる」


馬場

「逃がしてやる。里に帰れ」


蛍(心の声)

「助かったーーー……

でも、里に戻ったら半殺しだよね……」


「あのー……一つお願いが」


「移住者の一人ということで、

一緒に移住させてもらえませんか?


何でも言うこと聞きますし、働きます!」


馬場は呆れた。


馬場

「移住者の一人なら……まあいいか」


馬場

「分かった。出ていけ」


「拘束とか、見張りとか……ないんですか?」


馬場

「お前に付けても意味ないだろ。

ほら行け、夜中だ。他の人に迷惑かけるな」


まるで、いたずらした子供を追い出すように。

蛍は馬場の天幕から放り出された。


蛍(心の声)

『これは神様からの贈り物ね。願いを叶えてくれたのよ。

越後に行けば明るい未来が待っているぞ』

と心の声で自分を励ます蛍であった。


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― 新着の感想 ―
道化って作品を上手く回す作者の見えざる手だよね、無理ある事もギャグパートとして作品を回す、古くはドラゴンボールのウーロンのギャルのパンティや新しくはチェンソーマンのビームとか、楽しみにしてます。
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