13話
本を買い、帰ってきた後すぐにご飯を食べた。
ほとんど休む間も無く車に乗せられた。メンバーは家族全員だ。
父さんはとても眠たそうだが、少し嬉しそうにしている。多分久しぶりに家族での買い物が嬉しいんじゃないだろうか。
「それで、どこに行くの?」
「駅の近くがここ1年で賑やかになったから、そこにしようと思うが」
提案したのは父さんだった。意外だな(失礼)。
「いいわね。そこにしましょう」
「うん。私もちょうど行きたかったところだから、ちょうど良い」
母さんと鈴音も良い反応をしていた。
お!今父さんがガッツポーズしてた。なるほど。眠そうにしているのはいろいろ調べてあったからだな。なんというか……ツンデレ?
「安全運転でお願いね。あなた」
「任せとけ」
「何かあっても僕がなんとかするから大丈夫だよ」
「それは頼もしいわね」
「全くだ」
こうして、久しぶりの家族で買い物に出かけた。
☆★☆★☆★☆
「それでねそれでね!あそこが新しくできた映画館で、4DXなんだって!凄くない!?」
「へーそれは凄いな。こんなところにもできたんだ」
「あっ!あっちがカップルがよく行く喫茶店だって!凄いイチャイチャできる空間がいいんだって!」
ほおう、消してしまおうか。リア充なんて爆発しろ
「こ、今度一緒に行ってみない……?」
「ん?そうだな。行ってもいいが、自分を抑えられる気がしない」
「え!?そ、それって私の事が好「思わず勇者の力を使ってしまいそうになる……!」
「……あっそ!」
「なんだよ、鈴音。可愛くて美人なお前と違って非リアの僕たちはこんなもんだよ」
「か、可愛い!び、美人!?」
???
最近よく変な風になるな。別にこれくらい聞きなれているだろうに、意外と初心なのかな?
「ふふふ。仲がいいわね」
「そうだな、微笑ましい。(交代したい!)」
父さん。後半本音。聴覚も強化されてるから聞こえてるぞ。
「欲しいもん買えた?」
「ええ」
「いいものが揃っているなここは」
「じゃあ次はどこ?」
「もちろんタツキの服を買いに行くのよ」
「え?荷物持ちにさせる為に連れてきたんじゃないの?」
「タツキは母さんがそんな事をするように写っているのね。一度話し合う必要がありそうね」
「いや、じゃあこの荷物はってちょっと目をそらさないでこっちを向いて」
僕の両手にはすでにものすごい量の荷物がぶら下がっている。右手に3袋。左手に4袋。両肩に一袋ずつかけてあり、首にも2袋ぶら下がっている。
改めてステータスの凄さを感じる。普通の人だったら押し潰されているぞ。
アイテムボックスは、街中で使えるはずもなく、全てのものを僕が体で持つという事になっている。
この状態を荷物持ちでなくなんだというのか。
「でもさ、兄貴。重くないんでしょ?」
「そりゃもちろん」
「じゃあよくない?」
「………」
……正論なのかな?
「妹よ。できる者に全て任せてばかりではそいつがいなくなった時、困るだろう。少しでもやろうとする事が大事なのだよ」
「適材適所でしょ」
「………」
妹に負ける兄とは一体……
☆★☆★☆★☆
と、いうわけで!やってきました服屋へ!
服屋の名前?知らない。
荷物類?し、知らないし知らない。
「何が似合うかしらね〜」
すぐ隣で、ものすごい量の荷物を持っているのに、それが当たり前だというように振る舞う母さんマジリスペクトっす。
「あっ!兄貴これとこれ着てみて!」
鈴音に服とズボン、パーカーを渡される。
とりあえず、荷物を一つ一つ下ろし(この作業で10分かかった)、試着してみる。更衣室にある鏡を見る限り、似合っていると思う。
流石は鈴音。センスがある。
「どうかな?」
「に、似合うよ」
「そ、そうね。いいんじゃないかしら」
「いいと思うぞ」
ぎこちなくそう言われて傷ついた。そんなに似合って無いのか。
「…すぐ脱ぐよ」
そう言ってパーカーを脱ぐと、カウンターの方でばたりと音がした。鼻を押さえていたけどどうかしたんだろうか?
「ちょ!ちょっと待って!なんで脱ぐの!?」
「だって似合ってないんでしょ?」
「似合ってるって!ねえ!」
「そ、そうね。本当に私の子かしら?」
「何を言ってるんだ。お前の子だからこそだろう?」
「あなた…」
「「スイマセーン!この服下さ〜い」」
すぐイチャイチャしようとする夫婦の邪魔をしさらにこの後何着か服を買ってから、ここの服屋を出た。
キーワードに『学園』と書いてあるのに、未だに学校に行けない主人公………




