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S.C.S.   作者: 麗羅
~海王中バスケ部は最強です~
6/19

五.なんでいっつも出るんだろ……

隣のストバスのコートへ向かってみれば、一言では表しきれない状況になっていた。私たちが見たものは、地面に尻餅ついてる数人の男子中学生。その男子中学生の前に立ってる………三人の男子大学生か、高校生。大学生かどうかなんて確認のしようがない。

私たちが来た時からからずっと、男子中学生がストバスやってたけど、大学生が来てコートを使う権利を巡って対立。勝負することになったが大学生(?)のズルで負けに。ま、見た所の経緯はざっとこんだろう。典型的すぎる。隣に立っていた赤沢が一歩前に出た。

「何があったんですか、五十嵐先輩」

「赤沢クンか。あまりよく分かんないけど、大学生かな アレ?が中学生のボール奪っちゃったみたいだよ」

「なんでですか?」「ボクが来た時にはもうああなってたからね」

よく分かんないなぁという五十嵐先輩に、私は両手を頭の裏で組み少し思案する。

これなら、直接止めた方が早いんじゃねースか?


私はバスケしてる大学生に、足音をあまり立てずに駆け寄った。そして、そのままパスカット。カットしたボールは、中学生の手の中に、綺麗に吸い込まれるように入っていった。ユウみたく、ミスディレクションが使えたらよかったのに~。私じゃ存在感が大きすぎる。大学生も唖然としている中、中学生に声をかける。

「そのボール君らんでしょ? 夜も深くなってきたしそれもって早く帰った方がいいッスよ」

手元に戻ってきたボールを反射的にキャッチし、私の声で我に返った中学生は「あ、有難うございました」と言って走り去った。


そして、私が赤沢たちのところに戻ろうとすれば、肩に何か重いものが乗る。

「ねえ、君何してんの? 俺らバスケして遊んでただけでー」

「神聖なコートで、人のボール奪う奴にバスケする資格なんてないっスよ」

へーと言ってニヤつき始める、大学生らしき3人組。気色悪っ。いくら悪人顔のタッキーでも、ここまで気味の悪い顔なんてしないっスよ!!


「じゃ、君が“遊んで”くれるの?」「いいっスよ?」「「ちょっ!!涼(木村)!?」」

テニス部のメンバーなんか息ピッタリなんスけど。なんか、ギャグっスね。てか、いつの間に、全員集合してたんだろ? ま、今は目の前の問題っス。

「バスケで”遊んで”あげるッス。勝ったら二度と来んな」「ああ(そっちか)」

目の前の大学生の顔、もはや醜悪って言っていいと思うんスけど。こういうチンピラって、なんで典型的なのしかいないんだろうか。こっちは、中学の時からずっと対峙してるからいい加減飽きるんスけど。なんか、ちょっと変わったことくらいしてほしい。


「良いよ。負けたら「何でもしてやるッス」へぇ」

気安く”オレ”の肩に手を置いてこようとした大学生の手を振り払う。ジロリと睨みつけて、然り気無く離れる。

「汚ない手で触んなよな」「あぁ?!」

その一言で、面白いくらい顔の赤くなる大学生に、ニヤリと笑って、赤沢たちの所に戻った。


「ちょっ、涼センパイ!?」「木村!! 無理にも程があるぞ!」「涼! やめなよっ」

カバンの隣にいた赤沢は、私の肩を掴んでベンチに座らせようとする。

少し離れた所では、テニス部メンバーも私を止めようとする。が、それを無視して目線だけを大学生に向けた。そんな私に、赤沢は眉をひそめ、きっぱりとこう言った。

「俺が相手になる」

「何ふざけた事言ってるんスか。こん中で一番強いのは私なんだから、私がやるのは当たり前でしょ」

さも当然、と言うような表情で赤沢に言えば、思いっきり眉間に皺を寄せる赤沢。ブレザーをふさっと、鞄にかぶせて、鞄からパンパンに空気を入れたボールを取り出す。軽く地面につける。うん。このくらいのボールが一番手になじむ。


「だって、赤沢たちは今までずーっとテニス一筋でしょ。私はその間、バスケしてたんスから。仕方ないっスよ。私が、この中で、一番、上手いんス」

苦笑しながら肩を竦めて、にこっと笑って言えば、駄目だと言って聞いてくれない。

仕方なく色々とフェイントをかけて赤沢を抜いて、大学生の方に向かった。”オレ”はニヤリと、………きっとこの状況でタッキーが浮かべるであろう笑みを浮かべて、センターラインに向かった。コート内に入っている相手を見て、二、三度ボールをついた。

「あれ? 一人でいいの? 俺ら強いよ?」「これ位のハンデでいいっすか?」

そう言えば、3人は顔を真っ赤にして怒り出す。

「てめ、下手に出てたら調子乗りやがって」

挑発は予想以上に成功。気づかれない程度に口角が上がる。怒って単調な攻撃の間に点稼いで行こう。んじゃ、パパっと瞬殺しますか。


<Side.俊>


「涼……」「本当に大丈夫なのかよ」

勝と相馬は不安そうに木村を見る。この、勝ですら引っかかったフェイクをかけられる木村だ。大学生にすら勝てるのではないかと思う。

「なんで、そんなに冷静なんすか、円堂センパイ!?」

木村の動きを見逃さない様に、コートへ目を向ける。

コートでは、相手がターンからダンクをしようとするのをブロックする木村がいる。木村は既に十点は稼いだと思う。逆に聞くが、この光景を見ても心配をするのはどうなんだ。

「大丈夫だ。あいつ、この間女バスレギュラーと一対五で圧勝してたから」

「一が涼センパイだったけど、男子と女子じゃ全然違うっすよ! 円堂センパイ!」

その時、木村はたった今、大学生がやった、ターンからのダンクを倍以上の威力でやり返した。そこからは一方的で、何処か見たことのある展開となる。光定の人間がたったひとりの女子が負けるかもしれないということで目を背けるとは…。信じて見守ってやればいいものを。まわりのレギュラーに少し呆れる。


「コートをよく見ろ。これでもまだ言うのか?」

僕の言葉に、光定メンバーは慌ててコートを見直す。木村が負ける姿が見たくなかったのか、目を背けてたからな。

「え!? 相手大学生だろ!?」

大学生は全員、息切れして地面に倒れ (体力ないな。大学生としてそれはどうなのか…)、一方の女子であるはずの木村は、ボールを指で回しながら、俺達の方に歩いてきた。


<Side End>


“オレ”は一二点目で相手のダンクを模倣(精神的ダメージを与えるためにね。女子に真似されたらきついっスもん)、タクの3Pシュートもした。調子よくポンポン、シュートを決めると七五点位で相手がばてた。

ゴール下でボールを回収し、くるくる回しながら、皆の元へ行こうとする。その前に、大学生の話し声が聞こえたので足を止める。

「どうするんスか」「おい、あいつら呼んだか?」「ああ」あいつらって、誰…?

「俺らに勝ったからっていい気になんなよ!!」

いや、そんなに強くないっスよね? 普通より上手いユウよりも強いかなって位だし。

相田先輩達に比べれば、まだまだ弱い部類っスよ。本人たちには言えないので、苦笑とか溜息を漏らすしかないんスけど。またバカが増えるのもヤダなあ……。でも予想に反してきたのは……


「な、なんでここに木村がいんだよ!? おま、桜凛はどうしたんだよ!?」

開口一番にそう叫んだ相田先輩達、桜凛元高三メンバーだった。男子大学生もなんだよこいつらって言う目を開いている。寧ろ何で先輩たちいんの!?


直ぐに原状復帰した私は、持っていたボールを鞄に向かって優しく放る。うん、綺麗に入った。で、目の前の三人組を放置して、赤沢たちの方にダッシュ。鞄をジーッと閉めて、肩にかける。ブレザーは腕に持つ。着る、なんて悠長な真似してたら、捕まるのが関の山だ。しかもセンパイは、”オレ”の正体に気付いているのだ。逃げる一択しか無い。

「じゃ、私帰るッス!! また明日!」そして返事を聞かず走る。


「木村、止まれ!!」

どうしよう。中学からの教育(悪く言えば調教かもしれない)で、主将の命は逆らえない。

相田先輩の声で一瞬止まる。いや、肩がピクっとした。

その一瞬を見咎めた相田先輩は、一緒にいる岡田先輩と伊月先輩に私を捕える様に言ったのだろう。正直、身長が縮んだ為に歩幅も縮まった私が、背の高い先輩たちに勝てるはずがない。

呆気無く捕まりました。少々遅れてきた相田先輩は、溜息を吐いてから口を開いた。

「木村。全部話せよ」「………了解ッス」

私はテニス部に手を振って、私は三人と近くのファミレスに行った。


「確認するぞ」「…はい」「お前は俺達が知ってる木村か?」

少し不安そうに尋ねる相田先輩に苦笑が漏れた。っていうか知らない人だったらついていかないというのに。

「今更っスね。そっスよ。外見(なり)は違うけど、中身は知ってる木村龍っスよ」

言葉には言い表せない気まずい雰囲気が流れた。それを打ち破るかのように、店員さんが人数分の水を持ってきた。店員さんも居心地悪そうだった。すんません…。


「説明しろ」「……」「因みに先輩命令だ。言わねぇと帰さねぇぞ」

と、言われてもこちらも腹をくくらないと話す事なんて無理だ。ってか、嫌われたくないなあ。

「…う…あ…う……。引かないで下さいよ?」「話の内容による」

結構不安を抱えながら、私は順を追って出来るだけわかりやすく説明した。ただ、ちょいちょい挟まれるボケで何度も脱線するために、三〇分程掛かってしまった。


「要するにW.C.が終わった後、練習中にぶっ倒れて病院へ。そこで性転換する病気だと分かった。で、心配やら迷惑やら掛けたくないお前は、病院に引き込もって四月に病状が安定したから転校したと」

「……そうなるっスね」「『そうなるっスね』じゃねぇ! シバくぞ!」「痛っ!!」

テーブル下から思いきり脛を蹴られた。が、男の時より強くは無い。手加減してくれたのがよく分かるんスけど……。何で怒られたのか、いまいち理解出来ない。すぐに返事をしなければシバかれるので、一先ず返事はした。返事しても、シバかれる時はシバかれるけどね。今がいい例ッスよ……。

”オレ”が痛む脛を撫でていると、相田先輩は深く息を吐き、腕組みして私を見た。その眼は、試合中のように鋭かった。周りの先輩達も、”オレ”を難しい表情をして見つめる。本当に面倒臭い後輩ですんません………。


「何で頼らなかった」「…嫌われると思ったからっスよ。気持ち悪がられると……」

言葉にすることすら億劫になり、段々と声量が小さくなっていく。ゆっくり顔が俯いた。が、その瞬間、

「こんのっ、馬鹿野郎っ!」

ベシっ!「っう!」

店だからか、あまり声は出ていないが、今度は頭を勢いよく叩かれた。さっきとは違い、今のは全力なのか、物凄く痛い。此処が体育館なら、床をごろごろ転がり回ってたと思う位っスもん。あまりの痛さに私は頭を抱える。

”オレ”の目、絶対涙目になってる。流石、バスケ選手。ボールカットし慣れているからめっちゃ早かった。(お蔭でメチャクチャ痛い)慣れっていうのも嫌っスね。もう少し加減してほしい。馬鹿になったら困る。

「相田。落ち着け、木村と言えど女子だ。優しくしてやれ。……俺達がその位で嫌うと思っていたのか?」

伊月先輩がいつもの様に相田先輩を抑えてくれた。もうチョイ早く諫めてよぉ。

「………思ってなかった、けど、」「けど?」

先輩たちは皆”オレ”を見つめる。目は今まで通り、いやそれ以上に優しい。その事に泣きたくなった。

「もしそれで信じてた時に嫌われたら……耐えられなかったんス。”オレ“思った以上にメンタル弱かったんスよ。先輩や七宝と離れるだけで辛かったスもん。それにチームにも迷惑かけてるし」「それは中村に言わないとな。俺らは引退した身だし」

伊月先輩が興奮する相田先輩を落ち着かせ、岡田先輩がさっき殴られた箇所を撫でる。これは少し前までの懐かしい光景だ。伊月先輩の言う通り、俺が抜けて一番困ったのは3年になった中村先輩だろう。相田先輩が腕を組んで重々しく口を開く。

「全くだ。木村が消えてから、監督は、一週間学校来なくて、その上二週間部活に顔出さなかったらしい。それに部活中の士気もガタ落ちしたそうだしな」「監督に皆まで…」

なんつーか、”オレ"が抜けてどうこう、よりその後の監督や部員たちの行動が大変だったらしい。相田先輩も大きく溜息を吐く。


「はぁ…。……ったく、先輩を頼れ、って何回言わせるんだ」

「へ?」

私は相田先輩の顔を見つめる。頭をガシガシと掻いて、相田先輩は言った。呆れてはいるけど、”オレ“の扱いは変わっていない。

「試合中含めていっつも一人で暴走しやがって。あと十発殴らせろ」

「横暴っス! っていうか、これ以上やられたら頭マジで悪くなるっスよ!!」

漸く落ち着いたと思っていた相田先輩が、再び”オレ”の頭上に手を振り上げる。ぎゅっと瞳を瞑り、痛みが来るのを構えた。

……けど、痛みがくることは無く、代わりに来たのは暖かい温もりと大きな手。ゆっくりと”オレ”は目を開いた。そこにあったのは、先輩たちの優しく温かい微笑み。本当に、先輩たちは優しいから、”オレ”の事を大切にしてくれる。

「よく頑張ったな。心配してたんだぞ」「……う、」「ちょ、泣くんじゃねぇよ!」

その不器用すぎる優しさに涙腺が緩む。気付けば涙を流していた。拭いても拭いても出てくるそれに、相田先輩はアワアワと慌てている。先輩たちは苦笑を漏らした。


「あー。他の奴等には言ったのか?」「先輩たちが、初っスよ。まだ誰も、会ってないから」

ちょっとめそめそ泣きながら話す。否定されなくて安堵したからか止まらない。

「もう面倒臭ぇなお前! 泣くか喋るかどっちかにしろよ!」「痛いっスよ!」

スパーンッ、と良い音で再び頭を叩かれるが、今度は言う程痛くはない。その衝撃のおかげか、涙も引っ込んだ。優しいのか、優しくないんだかわからないッスよ……。


「まあいいや。それで?今は何処の高校行ってるんだ?」

「あー、光定って所っス。そこで男テニのマネしてるんスよ。流石にバスケ部に入ったら色々と危ないんで」

岡田先輩の問いに、水滴がついたお冷やを飲みながら伝えると、先輩達はピタリと固まる。え、何も変なことは言って無いっスよ?

「光定…?」「そうっス。あ、ちゃんとバスケは続けてやってるスよ」「いや、違う」

焦れったくなり、じっとみれば伊月先輩、岡田先輩、相田先輩は顔を合わせて苦笑していた。なんか疎外感を感じる。

「あーっと、俺ら、光定大学行ってるんだ」

「……え、」

岡田先輩の一言に固まる私。あんぐりと口を開けたままいると、岡田先輩は苦笑しながら口を開く。

「相田が教育学部、伊月が文学部、俺が法学部だ。報告ん時にはもういなかったもんな」「ええっ!?ま、マジっスか!?」

確認するかのように相田先輩を見ると

「騒ぐな! うっせぇ!」「いちいちシバかないで下さいよっ!」「んじゃあ騒ぐな」「う、」

再度足を蹴られるが、今はそれ所ではないッス。驚きの方が強いのだ。


少しして落ち着くと思わず言葉が漏れる。

「こんな近くにいたなんて……」「いや校舎違うし、分かるわけねぇだろ」

「でもこれから一緒にバスケできるんスね!」「いやだ」「やだっ!?」

相田先輩の即答、しかも拒否に胸が痛む。テーブルに突っ伏すと、岡田先輩が背中を優しく撫でてくれた。

「相田は案外ツンデレだからな~」

「ああ言っても相田だから嬉しいと思ってる筈だぞ」「ふざけんな! 思ってねぇよ」

嬉しい言葉に、一度顔を上げようとするも、こうもきっぱり言われれば、あげる気力が無くなる。が、意を決して、相田先輩をそっと見上げると、耳が赤い。わ、照れてる。先輩たちと顔を見合わせた。相田先輩はばつが悪そうにしているけど、”オレ”達は笑った。


「木村、これ」「何スか?」そう言われて、伊月先輩の手に掴まれている紙を受け取る。数字とアルファベットの羅列が書いてある紙、まさか。

「俺ら四人分のメアドとケー番」「やっぱり?」いつの間に書いたんスか、これ?え、まさか”オレ”が泣いてる間?

「どうせ木村のことだ。消したんだろ? だから渡しておく。今日中にメールしろよ」

「伊月先輩……! 準備してくれてありがとうッス!!」

私は満面の笑みを浮かべて先輩を見る。目を細めつつ、伊月先輩は”オレ”の頭を優しく撫でた。なんで、弟か飼い犬にするようにするんスか!?


相田先輩が腕時計を見るので私も見れば、うわ! もう九時半だし。うわあ。夕飯どうしよ。作ってないんだけど。困った。

「木村連れ回して悪かったな。夕食奢ってやるよ」「で、でも」

「奢られときなよ。こんな時間まで連れ回して悪いと思ってるんだからさ」

遠慮しようと思ったのに、やんわりと岡田先輩に言われて、結局奢ってもらうことに。オムライスとサラダだけどよかったのに、オニオングラタンスープまで奢ってもらった。な、なんかすいません。


「じゃ、帰るか」

その一言で、岡田先輩や伊月先輩が自分の持ち分を相田先輩に払う。で、先輩がそれをまとめて支払った。昔からこういう風に払うのは変わんないんスね。懐かしさに苦笑が出る。

「先輩。ご馳走様でした」「いいのいいの。俺らが勝手にしたことだし。木村んち何処?」

「サンライフ立花って所っすよ」「え?」

伊月先輩に答えれば岡田先輩に驚かれる。え? 同じマンションだったんすか!? え? なんで今まで会わなかったんスか!?

「ちなみに何号室?」「805ッス」「嘘だ……。俺、隣の806だよ…」

綺麗に擦れ違ってたんスね……。もはや笑い話ッスよ。隣で全く気付かないのもどうかと思うッスけど。二人で顔を見合わせて苦笑する。

「じゃ、岡田送ってやれ」「うん。お隣さんだしね」「じゃーな、二人とも」

後日の相田先輩談によれば、私たちの帰る姿は仲のいい兄妹だったそうだ。二人で仲良く話しながら帰った。


家に帰って、あとへ寝るだけのタイミングで帰ってきた先輩たちからのメールは、その人らしさが表れてちょっと笑ったのは秘密だ。

相田先輩からは遅いッと怒られ、伊月先輩からは何曜日の何限に皆がそろうかとか情報が送られ、岡田先輩からは桜凛に顔を出すように、また無理して抱え込まずに俺たちに相談しなよと書いてあった。先輩たちに感謝の言葉を送り返し(相田先輩には文句も付けた)、少し笑みが浮かぶ。上機嫌のまま眠りについた。



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