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#17

 おいしいご飯を食べていると、店主がちょっとした好奇心で聞いてくる。「なんでだめなのか?」と。「別段、すごい理由があるわけではないですよ」と言いながら昔の話をすることに。

 幼いころは、今いた村よりもう少し奥の村で生活をしていた。森の中なので、獣や亜人であるドワーフ・竜族などもたまに見かけて一緒に遊んでいた。それが私にとって当たり前のことだったのだが・・

 その日はいつもと同じように竜族とドワーフたちとかけっこや木の実を取って比べて遊んでいた。

「誰が、一番とれた?」と言いながら一つ一つ数えながら競争していた。取った木の実は各自持ち帰って食べたり加工したりするので、親たちもにしていなかった。きゃきゃと遊びながら森で過ごしていたら、奥から物々しい恰好をしたハンターが出てきた。森で依頼された狩りをしているところを何度か見ていたので、ハンターだ。としか全員見ていなかったが、いきなりハンターが近くにいた友達を躊躇なく切りかかってきた。呆然として切られていく友達。誰かが悲鳴を上げたのを切っ掛けに、我に返ってみんな逃げ惑うが、そこは大人と子供。すぐに追いつかれ一人。また一人と赤い血をまき散らしながら。切られていく。私は、ただそれを見ながら逃げ惑うだけ。追いつかれる。殺される。そう感じながら逃げていく。幾度も剣を振り上げられ切りかかられたが、運がいいのか悪いのか背中や腕に刀傷を負いながらも逃げられた。逃げていく最中に友達が切りかかれそうになった時、ちょうど手に持っていた果物を投げて注意をそらせたりしていたのが悪かったのか。そんなことをせずに自分だけを優先しているればよかったのに・・・

 目をつけられ執拗に追いかけられ。疲労が足に来ていたのか転んだ。「やっと。殺せる」そのハンターの目はぎらついて正気を保っていなかった。殺される。と背を向け四つんばいになりながらンげ用とした瞬間。父が駆けつけそのハンターの首を切り助けてくれた。首がなくなったハンターの返り血を浴びて真っ赤になる自分。そして、首がなくて痙攣し私の上に倒れてくるハンター。

 「すまん」と言われたが何が?「つらいことを聞いて」と顔色を悪くして言うがそんなの別に関係ないし。

「いえ。食べられなくなった原因は、そのあと精神的に参っている私に鳥を捌かせた母なんですが・・」

「あ?」

「はい。友達が死んで、自分も傷を負って参っている娘に。おいしいものを食べよ?と鶏を裁かせたんですよ。母は。その時ね。それ以来肉・魚は食べたくないのですよ」はは。と乾いた笑いを浮かべてみた。ついでに。食べなくなった以外は普通に仕留められますよ?人間も獣も。

 そんな会話をして、荷物をまとめる為に部屋に戻る。影から銀が出てきて遊んでーとしっぽを振っているので、庭先に出てボール遊びをすることに。

 ほーら。とボールを投げると。それに向かって走って行く。捕まえるとトコトコと歩いて手の中にボールを渡してくる。再度。ほーら。っと放り投げるとキラキラした目で取りに行く。それを繰り返していると。「何してるんだ?」と声をかけられた。

 そこにいたのは、銀髪の青年。誰ですか?「使役獣と戯れているだけですが?何か?」一応答えてから銀を呼び影に戻す。「今のは」「うちのかわいい使役獣ですが?」何の用ですか?知らない人が珍しく声をかけてきたことに怪訝な思いを抱き、嫌な顔をして聞くと「いや」と言いよどんでいる。変な人がいる。そう思いながら部屋に帰る。

 夜半過ぎ。コトッ。と音がしたので寝た振りをしつつ枕の下に忍ばせていたナイフを手元に引き寄せる。日中、変な視線を感じた。夜に知らない人に話しかけられた。つまりは、監視。機会を狙って暗殺がベター。何を狙っているのかは、暗殺者に聞けばいいし。教えてくれないなら、それで伝手もあることだし。人を殺しに来るのだから返り討ちにされる覚悟はあるよね?

 ベットに近づいて刃物を振り上げた瞬間に暗殺者の首にナイフを一閃する。そのまま死ねばいいのに、バックステップで避ける。そして驚いている。避けれる。ということはある程度の手練れであるが、驚くということは未熟者なんだろう。別に、手練れでも未熟者でも研修中でも構わないけどね。面倒になったので影から空を呼んで対応してもらうことに。もともと実態がない空は、人型になるのが好きらしく今は茶髪の子供姿である。「呼んだ?」と聞かれたので食べていいよ。と暗殺者を示すとニッコリ笑って向かっていく。さて、二度寝。とベット布団をかけなおしていると「やめとけ」と兄の声。

 「なんで、兄がいるの?つかなんでだめ?私の睡眠を邪魔するのは殺していいじゃない。しかも、暗殺者。いなくなっても困らないじゃん」と面倒だ。と思いながら空を止める。「ご飯」というため手を傷つけ血を提供すると。いつの間にか出てきた、銀もなめている。二匹がおなか一杯と陰に戻るのを見てから。兄に目を向けると。ため息をつきながら暗殺者を助けている。兄が助けているということは国の要人か?また、面倒なこった。私は、荒れ地を開拓しつつ楽しい隠居生活を夢見ているのに。

 「で、何の用なの」場所を変えて食堂に降りる。心配そうな店主にお茶をお願いしておいて話を切り出す。暗殺者だと思っていたの要人は、国おかかえの技術者だそうで。何やら技術を提供してほしいらしいが、知らんがな。

「まず。ありがとな。お前を殺せって言われたら。お兄ちゃん父さんと反乱おこしちゃう」

「別に。おこしても価値がある反乱なら起こしたほうがいいと思うよ」

「そういうと思った。けど、王はいいやつなんだよね」と困った。と顔に書きながらお茶を飲む兄。父と兄がそろえば大抵の国なら落とせると思うが。要人がびっくりしているところを見るとある程度、セーブしているんだろうね。

「で。何が目的?報酬次第で考える」

「全種類の獣除けが欲しいんだって」へー。そんなの作ってどうすんの?天災でしょ獣が王都に向かうのって。天災というか天罰というか。神に?守られているらしいからいらないじゃん。

「兄ちゃん作り方知ってるでしょ?」そもそも私の作るものは、兄が作り方を知っているから私のところに来なくてもいいじゃん。兄が教えればそれで済むことだろうし。

「俺。聖銀も聖金も作り方知らないし。作れないし」そうだっけ?あ。そうだ。兄ちゃん鍛冶仕事興味ないから畑仕事メインにしてたんだっけ?じゃ、父さんに聞けばいいのに

「父さんとケンカして追い出された」と要人を指さしている。だめじゃん。母さんのこと馬鹿にした?それとも家族のことかしら?教えを乞うために行って馬鹿にしたらダメじゃないかな。

「それじゃあ。だめだ。こいつらドワーフ族を見下しているからな。」

「大変だね。国王も。外交問題じゃない?がんばってね?ついでに聖金も聖銀もドワーフ族の加護がなきゃ作り辛いよね。がんばって」話は終わり。と部屋に戻ろうとしたら。「待て!!」と言われたが、待たなきゃダメな理由なんてこれっぽっちもないよね?明日は、早いから。寝るわ。と兄に断わり部屋に戻る。

 翌朝。早く出る私達のためにお弁当を作ってくれた店主にお礼を言ってから荒れ地に向かう。後ろからは、兄が同行している。仕事は?と言ったら休暇中だ。荒れ地についたら嫁も呼ぶ!!と言っていたので、強行軍となった。ライズ達には申し訳ないから、銀を貸し出してライズ嫁を載せて歩く。

「兄。そういえば、なんで荒れ地っていうの?」「今さら?でも、らしい。荒れ地は、竜族の領地をまたいで南にある」「なるほど。だから荒れ地なんだね」納得しているとライズ嫁が聞いてきた。「なんでですか?」とあれ?獣人族も似たような立場じゃないの?兄を見ると。うなずいているが、ライズはそういえばそうだな。と言いながら説明をしている。

 竜族はいい人が多いが、人族が勝手に悪魔とか魔物とか言って討伐?を繰り返すため知らない人を領地に入れないのである。「皆さんは、入れるんですか?」「わしは、別に竜族嫌いじゃないし。むしろ人のほうが嫌いだから」と私。「だちがいる」と兄「俺は、どうでもいいと思われている」とライズ。そうなんです。私たち3人は竜族にとってもは無害と認定されているから通れるんですよ。だてに、どの人種の依頼も分け隔てなく取ってないですよ?竜族の領地にしか生えない薬草とか果物もあるし。好き嫌いはしないほうが、自分のためだし。そんな話を高速移動しながらはしていたら最後の人族の村についたが、スルー。そのまま進んで、夜になる前に竜族の領地に入った。

 門番さんの防具がいい仕事しているな。と思いながら入国?チェックをして。いい宿屋を紹介してもらってと思ったら。入口付近にいたオッサンに捕獲された。「よ!久しぶり」とフレンドリーなのは、兄の友達で私の馴染みの竜族さん。抱っこされたまま「うちに泊まれよ」と連行されてしまった。

「久しぶりね」と幼馴染の腕の中からおばさんの腕の中に移動して椅子に。「すみません。ほんと」といいながら荷物からお肉を出している兄。「おしゃまします」と頭を下げて料理を手伝っているライズ夫婦。いつものことながら、なぜか抱っこが定位置の私。

「おばさん。疲れたからおろして」とお願いして椅子に一人で座ると。足元に銀が寄り添ってくる。ここの家族はいい人なんだが、なんせテンションについていけない。「あらあら」と言いながらお茶を出してくれるので代わりに傷薬をだして交換する。「いいの?」と言われたので「滞在費」というと頷かれた。だって、ここの家は高級宿なんですよ?友達割でも高いから!!私の薬でいいながら何個でも!!って感じですよ。

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