#16
起床すると既に日が高くなっていた。あ〜寝坊した。と自己嫌悪に陥りながら着替えをしてご飯を食べに食堂に降りると人だかりが出来ていた。
ご飯は静かに食べたいのに。と嫌だなと感じながら食堂に入り注文をといっても、サラダとパンだけなのだが。をして席に座っていながら周りのざわめきを何となく聞いていると「南の英雄が」「偽物が」等と言う言葉が聞こえてくる。早々に代替わりしたのが解ったのだろう。ロバァーと弟だとどうしても弟の詰の甘さが目立ってしまう。いい人なんですが。と補佐の右が言っていたが…この後嵐がくるな。南は。荒地まで影響が出る前に戻った方がロバァーのためだろう。あんなに頑張って奪い返した?のだから。民衆は英雄様が良いのだろう。
「はいよ。パンとサラダ。本当にそれだけで足りるのか?」と心配だと言わんばかりに耳を伏せているオッサン。いい人ですね。
「肉・魚類は好きじゃないんです。果物・穀物類は大好きなんで」そう説明しながら乾燥果物をバックからだして見せる。
「だがな。それじゃあ持たないだろう?」
「そうですね。そういわれれば、そうかも。牛の乳が有れば」
「あるぞ」
「え?あるんですか。じゃ。コップに1つ下さい」思いもよらず牛乳が飲めるらしい。なかなか牛乳なんて出ない。野蛮とか言って飲まない人が多いから。「ほら。でも、珍しいな人属が牛乳なんぞ飲むなんて」コトッとコップを置いて話している。
「ですね。これを発酵させたヨーグルとかチースとか美味しいですよ。手元にないですが」
「ヨーグルなんて持ってたら逆に驚くわ。なんだ。チースも食べれるのか」頷いて何かを考えているけど、なんですかね?
「今日の夕飯は楽しみにしていろ」背中を叩きながら厨房に戻っていったけど、なんだろう?
支払いの時に武器屋を店員に紹介してもらい武器の購入・直しをしてもらいに行く。
店の中には武器や防具が沢山あったのだが、目的の物がないので、カウンターにいる店主に声をかける。
「なんだ?何を探している?」
「ヒザクラのローブを探しているが在るだろうか?それとこれに近いナイフも」と愛用のナイフ。所謂ドスを見せるとチョットまて。と奥に行ってしまう。在れば良いな〜と思いながら展示しているナイフを見ていると暫くして戻ってきた。
「ヒザクラのローブとなりゃ珍しいから品薄だがな。無い訳じゃない。あとこいつも」とカウンターに持ってきたのを見せてもらう。深い青のローブと刀身がながいナイフ。
「ヒザクラのローブなんてそう簡単に見つからないと思っていたのに。すごいですね」驚いていると「むしろ俺が驚いた。何でも無いように着ているがそれもヒザクラのだろ?若いのに使い込んでるし名高い狩人か何かか?」
「違いますよ。ただの一般人です。普通の鎧よりも防御力強いので愛用しているだけですよ。今のは痛んでしまって防御力が落ちてるんですよ。直しに出したいんですが、幾らかかりますかね?」脱いで見せると困っている。
「かなり使い込んでいるな。直すと言うか新調に近いと思うが。安くて銀10だな」
あ〜。やっぱり?新しく買っても銀7くらいかかるけど直しに出すと銀10か。いたいな。でも使い込んでるしな〜
「やっぱりそうですか。自分なりに改造して貰っているので、直した方が良いのですが…」仕方がないか。諦めていると、改造と良い言葉に食いついてきた。
「何をどうしているって?」
「え?使いやすい用にポケットとか薬いれとかつけてもらっているんですよ」と内側をみせる。
「成る程。それくらい愛用しているとなると直したくなるな」と言いながらヒザクラに送る準備をしてくれている。
「愛用の防具を直して使う。正に鏡だな。仕方がない。送料はなしで銀8。新品含めて銀15だ」
「有難い。じゃ銀15」と腕輪をかざす。
「羨ましいな。ポンと銀15出せるのが」と言っているけど、以外といたい出費なんだが…「なにをいいますか。貯めに貯めていたへそくりですよ。また、稼がないと」と笑いながらその場を後にする。 次は、鍛冶ギルドだな。と郊外を目指す。鍛冶ギルドは火を扱うので、どうしても人がいない場所にある。鍛冶商品や自分で改造する事もギルド会員なら出来る。一般人でも料金を払えば、低いレベルの物を作成しても良いことになっている。インゴット等も販売している。初心者には簡単に指導もしてくれる。便利ギルドである。「スミマセン。鍛冶場を使いたいんですが?」
「チョットお待ち下さい」と空きを確認しているらしい。そう言えば、換金ってどのくらいかな?と掲示板に出かでかと出ている換金評価を見てみる。
金-銅3。銀-銅1。聖銀銅5。聖金-銅10。となっている。すこし高くついている金属交換の値段をみながら又、戦かね。嫌だわ。と感じながら減った資金を確保できそうだな。複雑な気分になる。
「お待たせいたしました。3番の炉を使って下さい。一時間銅3です。超過した場合は一時間につき銅1を貰います」と言いながら3番炉の鍵を渡してくれる。
作業場に入り指定された炉に着く。炉では既に火が入っていて直ぐに使える用になっている。バックから聖金を取り出して原石から延べ板に加工する。この時まんべんなく叩く・加熱するを繰り返すと質の良い延べ板になる。延べ板になったら、今度は薄い棒状になるように叩いていく。風が吹いたりしたら互いにぶつかり合い鳴る鈴を10個程作っていく。聖金は獣避けに最適な金属だ。金を清らかな水の付けて(聖水)出来た延べ板を聖金と言うんだけど。なかなか外に出ない。みな、自分用で使っちゃうから…
出来た棒を紐で繋げて丸く作った銀にくくりつければ完成。細かい作業は新居でやれば良いし。と炉を片付けてカウンターに鍵を戻しにいく。
「ありがとうございます」カウンターに鍵と料金の銅3を載せて支払い宿に戻る。
昨日より少し早く戻れたので、ゆっくり湯浴びでもと厨房からお湯を貰いたらいを部屋へ持って行く。うち鍵をして湯浴びをと服を脱いでると激しいノック。なんだ?と思った瞬間にロバァーがドアを壊して入ってきた。突然の事で驚いて反射的に使役獣の銀を呼び出し攻撃したのは私は悪くない。
「何やってんですか!!」と左・右が入ってきてロバァーを回収してくれなかったら殺しているところでした。危ない。危ない。
ドアを直してもらうために別室に移動して改めて湯浴び。銀をドアの外にだして警戒させたので、ゆっくりできなかった。
何故かぐったりしたなと思いながら銀を影に入れて食堂に降りる。左・右に説教されているロバァーをむしして夕飯を頼むと野菜たっぷりのシチューが出てきた。
「これなら大丈夫だろ!!」と良い笑顔で言っているオッサン。いい人だ。




