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#10

そんな姿を見て男前だ!!と思いつつあの綺麗な毛並を触って見たかったなとも感じたが後の祭り。致し方ないと討伐に行く。

獣のグルグルと唸り声。奥では兵が対象の獣に攻撃を仕掛けているが、技術が足りないのか全てかわされている。しかも、反撃まで許しているので傷だらけや死亡者などもいる。獣をよく見ると若いのだろう周りの兵に気を取られ死角からの攻撃を受けている。これなら何とかなるな。

バックから痺れ薬のビンを取り出しギフトを使い気配を消している状態で近づく。数場を踏んでいる獣ならば気づく事も有るが、こいつは気づかない。周りの兵の一部が気づき他の者を下がらせてくれる。タイミングを見ながら口又は傷口に薬が入らないかな?と思っていると良いタイミングで口を開けて威嚇のためか吠える。その口にビンごと投げ入れ後退。

ビックリして口を閉じた獣。そのまま飲み込んだらしく暫くすると動きが鈍くなる。効いてきたのを見た兵達が攻撃を仕掛ける。数多く攻撃を仕掛ける事で確実に倒す方法のようだ。兄が幾ら強くても周りの協力が無くては勝てることが出来ない事を新人に教える討伐でもあるらしいので、成功だろう。死んだ者はどうにも出来ないが、死にそうなやつらはどうにか出来る。そう思い兄に「いる?」と聞いたところ頷く。支給されている薬が足りないのか効かないのかどっちだろう?と考えながら手持ちの回復剤と傷薬を渡す。その人の体力次第では深い傷でも数日で治る。治っても体力をゴッソリ使うため体力回復剤を使わないと動けなくなるが…。薬なんて一長一短だしね。兄もそれを解っているから傷が深い人から回復剤・傷薬を配らせている。歩ける人は支給で間に合わせるのだろう。連絡して居るから数時間で癒しのギフト持ちが来るだろうし「代金はどうする。国に申請するぞ」と持ちかけられるが国は支払いが悪いからな~

「兄持ちで、払えない分は誤魔化して貰う報酬で良いよ」

「あ?本気でか。誤魔化すって薬の事か?」「そう。作成者・効果を黙って置くよう指示して。面倒臭い客と支払いが悪い客は要らない。名前がばれたら煩いでしょ?貴族とか王族とかが」

「その前に薬士達がだろう。ハァ。解った。何とか誤魔化してみる」と面倒臭いと言わんばかりにため息を着いている。

「お願いね。報酬はギルドの口座に振り込んで」とその場を後にする。今日は頑張った!!と横になる。

翌朝、昨日の残りを暖め直して朝食にする。そろそろ秋になるのか朝晩の空気が古傷に響くな~と思いながらお茶を啜っていると奥方が近づいてくる。今朝は久しぶにギフトを切って居たので直ぐに起きているのに気付いたのだろう。

意を決した顔をして「昨日は凄かったです。ギフトはどうにもできませんが、薬を「教えないよ」と直ぐに拒絶する。拒否された事に驚いたのか違うことに驚いたのか解らないが、驚いた顔をして居るものの直ぐに真剣な顔になる

「どうしてですか!!あんなに凄い薬を作れるのに。何で教えてくれないの!!」と言われる。あ゛~面倒臭いが仕方がないか。

「あのさ、私が作れる一般的な薬なんて少ないんだよ。尚且つ、私は教える権利がない。あと、貴方の言う“凄い薬”なんて劇薬なんだよ。使い方次第では“毒”も“薬”に成るんだけどね。あんまりおすすめしない。一応、流通させるのは“普通”薬だけにしているから私は。貴方は“凄い薬”をどうする気?あの薬は貴方の旦那さんとかには使えないよ」と言うと、え?と言っている。いやね。劇薬だから本当に。そう瀕回に使えないんだよ。

「あれは、もう使いたくないな」と呟くライズ。だろうな。アレは、かなりの体力が消費されるしね。体力が有り余る位じゃないと使えない薬だしね~と苦笑する。

拒否・拒絶が凄く、教えて貰えないのが解ったのか下を向いている奥方をライズが「な。言っただろ?薬草だけ憶えて後は他の薬士に教えて貰うのが一番だ。ギルドでも簡単なのはやってるぞ」と慰めている。

イチャイチャ馬鹿っプル?みたいな感じがするためコッソリと言うか奥方にバレないように先に行くことにした。ライズは解った見たいで目線だけくれる。腐っても一流か。


一人で気ままに歩きながらこのペースなら2日位したら次の街に着くなと考えながら進んでいく。


太陽が真上を通過する頃、ちょうど良い感じに泉を見つける。水も少ないんだよなと水を補給する事にした。

泉の周りには良質な薬草も有ったので採取。果物を食べながらそろそろ“普通”の薬でも作るかと思い立ちその場でも作れる火傷の薬と体力回復剤の下準備をする事にした。

軟膏は、薬草を潰してその液を蜜蝋に混ぜるだけ。少し温めてから混ぜると分離しない。体力回復剤は、薬草を煮たもの使って更に違う薬草を追加して入れてエキスが出たら出来上がり。時間がかかるが簡単に出来るため、先に煮て入れておく。歩いてる間に出来てるだろう。


ガサガサと音がしたと思ったら馬鹿ップルがいた。

よ!と挨拶をされていたため荷物を仕舞い合流する事した。

「二~三日で着きそうだがどうする」と聞かれた為「補充しなきゃいけない物も在るから滞在する予定だけど」と答える。

「なら街に着いたら別行動で良いな」と軽く打ち合わせをしながらも歩いていると奥方が振り向き様に転ぶ。幼児って頭重いよねと考えてると助けているライズと目が合う。

「助けないのかよ」

「いや、私がしなくてもちゃんとする人いるし」と言うと

「人道的にだな」と言われるが

「昔の自分にも言えるか?そんなこと。子供は旅に連れてくんなとか昔は言ってただろうが。私にそれを求めるな」と言うとそうだなと納得される。

そろそろ成長しないのかな?街に着いたら育つかな?と観察しながら旅を続ける。


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