汚れてる!
領邸での生活も三ヶ月になろうかという頃、
王都から、伯爵様が領にご帰還されるとの連絡が来た。
ひと夏丸々領地から離れていたのだ、お仕事が大変だったのだろう。
「半年よ、あなたが来る前からあの人は王都に出ずっぱりだったのですもの」
失礼、半年も丸々と領地から離れていたのだ。
そりゃあ領に残された奥方様としてはご立腹な事、はなはだしくもあり。
「そうでも無いわ。最近は割と諦めているし、新しいものは湧いて出て来るし退屈はしていないわ」
だ、そうです。
所で『共鳴』で遊ぶのは止めていただけませんか?奥様。
「嫌よ、あなた面白いもの」
最近はすっかりと、面白く遊ばれていらっしゃるようで。
※※
「アオはすっかりお母様のお気に入りね。、、エルヴァナ、大丈夫なの?」
「はぁ、、いえ、私がどうこう言う話でも無いように思いますが」
「何よ、少しはヤキモチでも焼くのかと思ったのに」
「はい、あぁ、そうですね。ヤキモチですね」
「お嬢様、今週もアオとエルヴァナ様は保養地でデートだそうです」
「!?」
「いえ、その、奥方様がですね、、」
「汚れてるわ!ラキネル!キイロ!!行きますわよ!」
※※
意外だったのはお貴族は海に山にと、日々遊んで暮らしているのかと思いきや、
領内外で気楽に出歩ける所がそんなに多く無いという事だった。
「気軽に出歩く危険もあるし、その度に騎士団を動かすのかってのもあるし、
領民の前でハメを外している様を晒すのもな」
結果、デートコースなんか限られてしまう訳で、保養地の湖の別館の使用頻度が増えるのもしゃあなしなのだ。
「いや、お前は別館を気軽に使いすぎてると思うぞ?」
2人で使ってるんだから、そこはちゃんと『2人が別館を使用し過ぎている』と訂正した方が良いんじゃないですかね。
「、、、」
「あっ、釣れた」
頂いた小舟で湖の真ん中で釣りをする。
スレて居ないのか釣果はまずまずといった所か。
別館の皆さんの晩飯分まで確保出来そうだ。




