第5話:次元の覇者、デルタΔザボーガー
爆煙と光の渦が収まった中心に、その「戦士」は立っていた。
デルタΔザボーガー。
ZEROの洗練された白銀の装甲と、初代ザボーガーの力強い真紅のラインが融合した姿。その胸部には、二つの世界の結合を象徴する三角形のコアが、脈動するように蒼く輝いている。
「……これが、俺たちの答えだ」
豊の声は、もはやスピーカー越しではない。次元そのものを震わせる全能の響きを帯びていた。
天井の穴から降下してきたOMEGAの精鋭部隊が、一斉にレーザーを放つ。だが、デルタはその場で一歩も動かない。
「次元障壁。」
デルタの周囲に、幾何学的な光の膜が展開される。OMEGAの攻撃は空間ごと捻じ曲げられ、まるで最初から存在しなかったかのように消滅した。
【真の能力:次元破壊】
デルタの真価は防御ではない。
豊が右腕を掲げると、その周囲の空間がガラスのようにひび割れ始めた。
「OMEGA……貴様らが奪い、歪めたこの世界を……あるべき姿に戻す!」
デルタが虚空を殴りつけた瞬間、空間そのものが「砕けた」。
要塞を覆っていたOMEGAの鉄の結界が霧散し、空を埋め尽くしていた無数の艦隊が、次元の裂け目へと吸い込まれていく。
「な……馬鹿な! この次元の物理法則を書き換えたというのか!?」
モニター越しに絶叫するOMEGAの司令官。
「……加速するぞ、ザボーガー! デルタ・ドライブ!!」
デルタの背後から、三つの光の翼――**【ヘリキャットΔ】【マウスカーΔ】【シーシャークΔ】**が展開され、推進力を生み出す。
時速300km/h、いや、光速すら超える「次元速度」で、デルタは上空に浮上するOMEGAの巨大母艦へと突進した。
【最終決戦:次元超越者の君臨】
母艦の最深部、異質な空間が広がる玉座の間。
そこに、OMEGAの真の支配者――**次元超越者**が待ち構えていた。
それは固定された形を持たず、無数の並行世界の「死」を繋ぎ合わせた、悪夢のような機械神だった。
『矮小な人間よ。二つの世界を繋いだところで、多次元という大海の前では一滴の雫に過ぎぬ。お前の魂ごと、すべての可能性を零に還してやろう』
アブソリュート・ワンが放つのは、時間の因果さえも破壊する「終焉の光」。
デルタΔザボーガーの装甲が火花を散らし、豊の意識に激痛が走る。
「……一人じゃない……俺は、一人じゃないんだ!」
その時、豊の脳裏に、別れたはずの元の世界の美希、父、そしてこの世界の秋月の声が響き渡る。
デルタの胸部コアが、限界を超えた**「七色の閃光」**を放ち始めた。
「これが、俺たち人間の……生きようとする意志の輝きだ!!」




