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人生航路  作者: 智楼
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涙を隠すサングラス

一人誰も居ない部屋で酒を飲む、何と寂しいのだろう。

妻の事、子供達の事を色々考えていた。

真由美は元気になったかなー?

浩一は元気で居るかなー?

こんな時、子供達が居てくれたらどんなに嬉しい事だろう。


今、思う事は、私と子供達を捨ててこの家を出て行った妻・由美子の事、凄く恨んでいた。

あの女は、妻として、母親としては向かない、しかし、私にとって一つ良い事をしてくれた。それは二人の子供達を残してくれた。もし、妻・由美子に裏切られたあの時に二人の子供達が居なかったらダメな男になっていたかもしれない。

誰にも話す事は出来ないが、苦しい事も沢山あった。

悲しい事もあったけど、そんな時、二人の子供達が居るのだから、二人の子供達の父親なのだから、こんな事で挫けていたら、残された子供達はどうなるのだろうと思って頑張ってきた。

父を信じて子供達は生きていると思うと仕事も頑張れた。

私は、二人の子供の父親、一日も早く、また楽しい日が来るのを待つけれど一日の仕事が終わって家に帰っても待っていてくれる人が居ないと言う事は死ぬより辛い、けれど二人の子供達の事を考えると私の言っている事は贅沢かもしれない。

子供達がどんな思いで親の手から離されて行ったか良く分かる、きっと恨んでいる事だ。

しかし、生きて行くために仕方がない事だった。

これは言い訳かもしれないがこんな言い訳、子供達には通用しない。


子供達の事を思うと、子供達の気持ちを考えると仕事でトラックを運転しながら涙が出て仕方がない。

そんな時、サングラスをかけて運転をしてる

涙が出ている時にサングラスはいいなー

私が流した涙を隠してくれる。

もしサングラスがなければ、恥ずかしいし仕事など出来ない。


 

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