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閑話休題-冒険者の驚愕

久々の閑話休題です

主人公の無双♪

 俺達、「栄光の御手」は今圧倒的な強者を目の前にしている。




 それまでの狩りが順調だった油断からモンスターの大群に囲まれた。


 最初は数匹のグループだったコボルトが気が付けば十数匹になっていた。


 そこからは加速度的に事態は悪化した。


 数の圧力にジリジリと押され、別のグループの範囲に入り敵が増えるの繰り返し。


 気が付けば40を超えるコボルトに囲まれる羽目に成った。


 俺達のグループは盾持ち戦士が俺とフィル、強弓使いのレグノ、回復魔法が使える軽戦士のナタル。


 俺とフィルが戦線を支えて、レグノが矢を射る。


 戦線をすり抜けた敵をナタルが倒す。


 それが基本戦術だが、数に圧されて戦線が維持出来なく成った。


 ナタルが連続ですり抜けたコボルトの処理に疲労が溜まったらしい。


 コボルトに倒されてしまった。


 俺達は誰も援護に向かえなかった。


 目の前の群れが多すぎた。


 このままジワジワと削り殺される、そう覚悟した時だ、


 一本の槍がナタルに止めを指そうとするコボルトを貫いた。


 驚く俺は他のハンターのグループに助けられたと思った。


 多分フィルやレグノもそう思ったはずだ。


 そこに咆哮を上げて一人の男が飛び込んできた。


 1人? 1人増えただけでどうにか成るとは思えない。


 道連れにしてしまったらしい、そう思うとまた叫び声が聞こえた。


 咆哮に反応したコボルトが男に群がって行く。


 今しかないと思った。


 今はナタルの救出をしなければと思った。


 幸いナタルも軽症だが、疲労で戦列に復帰は難しいと判断して、


 引き摺る様に離れた。


 俺達はその乱入者の奮迅ぶりを見ていた。


 強い、兎に角強い。


 剣を振り、振るうスペースを作る為に体術で無理矢理距離を作る。


 そのスペースにまた剣が走る。


 結局、10分足らずで50近くのコボルトを殲滅仕切った。


 長柄の武器で正面だけでなく、後方から迫るコボルトすら薙ぎ倒す様に一掃して行った。


 コボルトの返り血を浴びて全身を真っ赤に染めた男は周囲を見回して残りが居ないか確認していた。


 恐かった、どれだけ闘えば此処まで強く成れる?


 この男は俺達4人より1人で強い。


 命の恩人だが、俺は無性に恐かった。


 男の周囲には血煙と断末魔が溢れていた。


 噂に聞くオーガの闘いと遜色無い気がする。


 引き摺った顔で俺達は頭を下げて礼を言った。


「援護に感謝する」


 赤い顔をこちらに向け男は頷いた。

無双を客観的に見るとこんなに恐いのか~

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