不穏
「すいませーん、依頼を受けたものですー」
場所は変わって、またベルグラント。
まず依頼主である加工屋に捕獲したファンゴを渡しに来た俺。
ちなみにキールは俺の仕返しにより宿屋で休んでいる。
え?そんなに酷いことはしてない筈だよ、ただ引きずってた特大ファンゴさんを力の限りキールのところにぶん投げただけだよ!
流石にキールの防御魔法でも急な特大ファンゴさんの衝撃には対処できなかったみたい。
「おぉ~、これは見事なファンゴだ!しかも大きいなぁ」
「はい、…でもダイアウルフのせいで仲間が食われてしまったみたいで…」
「あぁ構わん構わん!こんなに大きくて見事なファンゴを持ってきてくれたんだ。今回は大き目の皮が欲しかったから寧ろ感謝するよ!」
とご機嫌な店主につられ俺も笑顔になった。
「いやでも本当に助かったよ!」
「そういえばあんな街近くの森にダイアウルフが生息って大丈夫なんですか?」
「あー…アレだ、最近なんだか物騒でな。そのダイアウルフといい、変な世の中になったもんだよ」
その土地にもよるけど、なんだか最近動物の異常増殖や異質な物とかが増えてきてるらしい。
一部ではその被害にあった村が幾つか無くなったとか
物騒…っていうか…
本当に一言、
世の中がおかしくなってきた
のだ。
依頼の礼金を貰い、その場を後にした俺。
通り道にある店に寄って、大陸新聞…その大陸全体の出来事を載せる新聞を見てみる。
「…あった、本当だ。【魔物の異常増殖。何かの前兆か】…か」
討伐や詮索などに向かった人達の行方不明・死亡もあるらしい。
そこから専門の方々によると、魔物の亜種や、新種が発見…なんてこともあるようだ。
「…俺の身体といい、何なんだろうな…」
一言、ポツリと呟くと新聞をたたみもとの場所に戻す。
さて、帰るか。




