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コトバアソビ  作者: 朝生
32/32

ユルヤカニ


緩やかな毒



この日がくると、思い出す

無音が怖い、と言っていた

彼は元気でいるだろうか


──真っ暗な中、ひたすら皆を探して歩いた

──無音が怖い

──水の中、歩いた

──無音が、怖い


笑いながら言っていた


賑やかなことが好きな人だった

人一倍、一人ぼっちが怖い人だった


「無音が怖いなら、耳を塞ぐといいよ」


そうすれば、無音ではなくなるから


きっと、あれは、緩やかな毒だった




──ありがとう

──あれから、無音が怖くなくなった


笑いながら言っていた




彼は元気でいるだろうか

今も、一人で耳を塞いでいるのだろうか


怖い言葉も

悲しい言葉も

届かない代わりに


優しい言葉も

届かない世界で


無音の中、たった一人で

取り残されてはいないだろうか


一人泣いては耳を塞ぐ

寂しがり屋の彼に

一人ぼっちではないと

抱きしめてあげる優しい腕は

あるのだろうか





お薬は用法用量を守って使いましょう。

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