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コトバアソビ  作者: 朝生
14/32

ワタヌキ


四月の魚



ねぇ、知ってる?

フランスでは

四月にサバが大漁なんだってさ


エイプリルフールの甘く優しい嘘を

私は信じていたいけど

そんなどうでもいいような情報

笑って話してみたりもする


今日の夕飯は

サバのフィレの塩焼きにでもしようかなんて

ぼんやり考え事しながら

頬に触れた

自分よりほんの少しだけ高い体温を意識する


四月一日の午前中は

なんともあきれる程

別れ話にむかない


四月一日の読み方が「わたぬき」なのだからと

幸せな暖かさをくれるコタツに別れを告げながら

なんとも言えない物寂しさを感じる

そんな私は

彼にとっくに「ほねぬき」


四月一日の午前中は

どう考えても

別れ話にはむかない


柔らかく触れてくる手を拒絶して

自分の背に骨を入れ直す

背中を丸めているままじゃ

彼にもコタツにも別れを告げられない


四月一日の午前中だけは

別れ話を切り出してはいけない


エイプリルフールの甘く優しい嘘に

彼の私よりもほんの少しだけ高い体温に

どうしても包み込まれてしまいたくなるから




「ほねぬき」のぬとねが並ぶと、どうしてもゲシュタルト崩壊がやって来る。

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