-少年編- 六話
―――光の精霊よ・・・拡散せよ!白光!
「っち・・・これは光の魔法か。面倒な魔法を・・・」
カレンを抱きかかえて大きく距離をとった。
「何とか間に合ったな。大丈夫か?」
「え、えぇ、なんとか・・・ありがとう・・・ございます」
顔が真っ赤になったカレン抱え、ユウナの近くまで行ってから降ろす。
「ユウナ。良く頑張った。後は任せておけ。」
「何言ってるだ!!子供はさっさと逃げろ!」
兵士は少し興奮気味だった。
「少なくとも、ここであいつを止めなければ町は終わる。それをさせるわけにはいかない。」
デビルオーガに向き合い。敵意を向ける。
「お前達は、俺を怒らした。だから・・・殺す。」
「ッハ!面白いガキだ!行け!オークよ!」
たった2匹でいいのか・・・やはり、子供だから舐められているんだろう。
そんな事を思いながら零を掴む。
「初陣だ・・・頼むぞ・・・零・・・。」
『お主の頑張り次第だ。』
「そうだな・・・。やってみるさ。」
「ウォオオオオオオオオオ」
オーク達が吠えながら向かってくる。俺は修行で学んだ技を発動していく。
「全く・・・お前達は俺を過小評価してしまった。それが敗因だ」
―――――抜刀・光波―――――
光の刃が2体のオークの胴体を切断した。そして・・・。
「グアアアアアアアアアアアア」
叫んだと同時に消えていなくなった。
後ろに居たユウナやカレン、兵士、冒険者はその力に呆気を取られていた。
「はははははは!やるなぁ!ガキが!野郎ども!こいつを殺せ!!」
「ウオオオアアアアアアアアア」
オーク・ゴブリン・ウルフ等合わせて300体の魔物がセツナに襲いかかる。
俺は、刀を鞘に納め、もう一度風牙の構えを取る。
まだ距離があるため、一番最初に習得した技と使う。
それは光速のスピードだった。
―――――瞬身―――――
文字通り、一瞬で距離を移動する術だ。光の精霊を足に宿して移動する技。
一気に距離を縮めてオークの目の前に立った。そして
―――――抜刀・風牙―――――
風牙は、瞬身を使いながら抜刀し、風の刃を起こしながら敵を通り抜ける技。
風の刃は魔物を切り刻んでいく。
風牙で魔物切捨てながらの群れの中心まで移動した。
「お、お兄ちゃん!!」
ユウナの叫び声が聞こえるが、それを気にする必要はない。
今度は俺の周囲に居たゴブリン達が全方位から襲ってくる。
―――――飛翔―――――
風と光の属性を混ぜ一瞬で上空に跳んだ。
そして、刀に手を伸ばし、一撃を叩き込む。
―――――抜刀・雷迅―――――
空から勢いよく降り、剣を一体のゴブリン突き刺し、そこから雷が周囲に走った。
『セツナ。どうやらここ以外に別の場所から見ている魔物が居るようだ』
「分かってる。戦いを見られた以上そいつを逃がす訳にはいかない。だが今は!」
すぐに零の片手剣を槍に変える。
槍は、複数敵が居る時にはかなり重宝する。
槍を構え、周囲の魔物を一掃する。
―――――槍術・爆炎陣―――――
セツナの足元に魔法陣が描かれている。
その陣に入っている者に炎が襲う。
周囲の敵は一掃されたが、今度は前方の魔物・・・約50体の魔物が襲ってくる。
―――――風と雷の精霊よ・・・。我が敵を撃ち倒せ!雷撃暴風!!―――――
すると今度は、雷と風の刃が前方の魔物を狩取る。
そして、零を双剣に変え片方の刃をデビルオーガに向ける。
「後はお前だけだ」
デビルオーガは若干驚いていた。
まさか、300の魔物を一瞬で狩りとられるとは思っていなかったのだ。
「なるほど、確かに貴様は強い・・・だが、ワシより弱い!!」
デビルオーガとセツナの1対1が始まった。




