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-少年編- 二話

(そ、そんな・・・)


村の光景はとても酷いものだった。建物は倒壊し、牛や馬を喰い千切られたような後・・・。


「ユウナ?大丈夫か?」


振り返ると、ユウナはショッキングなこの光景のせいで気を失ってしまった。

セツナ自身は錯乱もせず、逆にかなり冷静になっていた。


周囲を見渡すと、そこにサナさんが倒れていた。


「サナさん!」


セツナはユウナを抱え、サナのところに駆けつけた。


「ぁぁ、セツ・・ナに、ユウナ・・・かい?」

「しっかりして下さい!義母さん!!」

「やっと・・・義母さんって呼んっゴホッゴホッ」

「今治療します!」


サナは最後の力を振り絞って手紙を渡して、セツナにいきなり見たこと無い魔物達の群れが現れ、村を壊滅させたことと、山を超えた先に親戚が居る事を教えてくれた。


「後は・・・たのん・・だよ・・・?」


そう言って息を引き取った。

ユウナを少し離れた木で休ませ、サナの墓を簡単に作った。

そして、セツナは受け取った手紙を読んだ。

そこには、地図が描かれていて紋章か何か絵が書かれていた。


「ん・・・」

「ユウナ・・・大丈夫かい?」

「おに・・・ちゃん・・・ぅう、うわぁああああああん!」


ユウナは、僕に飛び込んで、大声で泣いた。




ユウナが泣き止んだ時にはもう夜中だった。

ユウナは僕の服を掴んで眠っている。ユウナの頭を撫でながらこれからの事を考えていた。

セツナは村の復讐のため魔王を討伐する決意をした。

(まずはサナの親戚の村に行こう・・・。後は地図に書かれている場所に行くか・・・)

そして、眠りについた。






ある町に辿り着いた。町の名前は「カイラ」

そう、サナの親戚が居る町だ。ガナフィより賑やかな町作りだ。ここにはギルドと呼ばれる建物が建っており、冒険者達がよく通っている。っというのも、王城が近くにあり、色々な町に向かうのにこの町を経由することが多いからである。そして、そんな町だからこそ村には騎士団がここの町の治安を守っている。

セツナ達はある家の前に立っていた。


「こんにちはー」

「はーい?ちょっと待ってなー!」

(ここに来るのは2年ぶりか・・・)


そんなことを思いながら待っていると、少しぽっちゃりした叔母さんが出てきた。

サナの妹のケイだ。ケイさんはとても気前が良い。


「おやおや!久しぶりだねぇ!元気だったかい?」

「ご無沙汰してます。叔母さん・・・。」

「叔母さん・・・うあぁぁあん」


ユウナは、ケイに飛び込むと、大声で泣いた。


「何かあったのかい?」

「実は・・・」


セツナは村の事情を説明した。

村が魔物の群れに襲われ壊滅したこと。魔物を操っていたのは魔王だということ。

僕とユウナは薬草を取りに行っていて助かったこと。


「そうかい・・・そんなことが・・・よし分かった、とりあえずこの家に住みな!」

「あ、有難うございます!」

「よさないかい!あたし等は家族なんだから坊やが気にする必要はないよ」


そういうことで、ケイのご自宅に泊めてもらうことになった。

紙に書いてあった地図はこの町から東に向かったところにあるようだった。


「この場所なら明日にでも行けるな」


そんなことを呟きながら、明日に備えようと思った。

更新は1週間に2話ずつくらいにしたいと思います。


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