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二十話 次の手がかりを求めて①

俺達はフィルンに戻ってきた。

村の人達は、自分達の家族が戻ってきたことを感謝していた。


「皆様、本当にありがとうございました。何とお礼をしたら良いか・・・」

「気にしないで下さい。やるべき事をやっただけです。」

「それに、俺が探している“者”のヒントを得ました。それだけで十分です。」

「あの、村長さん、この石なんだけどもらってもいいですか?」


カレンは洞窟にあった赤い石を村長に見せる。


「これは村の私物ではございません故、問題ありませんよ」

「そっか。ありがとう!」

「いえいえ、それよりも冒険者様。今日は日が落ちます。今日はこの村に泊まっていって下さいな。無論お金などいりませぬ。」

「ありがとうございます。皆、俺はセルフィーと話しをしてくる。」

「分かった。」

「じゃ、セルフィー。少しいいか?」

「・・・はい。」


セツナはお礼をして、宿に向かわず村から少し離れたところで話をする。


「それで、俺に話しがしたいって言ってたっけ?」

「・・・はい。まずは質問です。私の家にあった文献では、以前の聖騎士は魔王を封印して、勝利したそうです。封印の術式を知らないと、魔王を封印できません。そのため、私はあなたを探していました。」

「封印か・・・。俺は封印なんてするつもりはない。魔王を倒す・・・それだけだ。」

「・・・ですが、あの四闇はかなりの実力者でした。」

「そうだな、確かにそうだ。だけど、俺だってあんなところ何度も“全力”で戦えない。」

「そうですね。私もそれは同じです。あそこであの時以上の力を振るえば洞窟が崩れていたかもしれない・・・。」


そう、あのジャックという闇と俺とこの娘が全力で技と技がぶつかれば、洞窟が崩れていたかもしれない。


「まだ、魔王ともちゃんと戦ったことがない以上、足を止めることはできない。魔王と全力で戦った後、どうしても勝てない場合は封印っていう選択をするかもしれないな。」

「・・・あなたの考えは分かりました。では、私のお願いです。」

「何かな?」

「・・・私もその魔王を倒すお手伝いをさせて下さい。」

「お手伝い・・・ね」

「・・・ダメですか?」

「理由は多分、俺と同じような理由だと思う。家族を殺された、村を潰された、そんな理由だ。」

「そうです。だからこそ!・・・す、すいません。」


彼女はあまり感情を露わにはしないタイプだと思っていたが、そうではないらしい。

確かに、ルートや、カレン、ユウナより強い、あの四闇の威圧を受けても平気で居られる。

それだけじゃない、セルフィーは、あの洞窟での戦いを全力ではないと言った。

僕が攻撃の態勢に入った時、彼女は既に動いていたことから、判断能力・洞察力・瞬発力も高いのだろう・・・、だけど。

零も勘付いていたようだ。頭の中に零の声が響いていた。


『セツナ・・・この娘は人間とは違うようだな。いや、これは語弊を招くか・・・。』

(そうだな、彼女は恐らく・・・)


少し考えてみたかったので、質問をしてみた。


「話を少し逸らしてしまうが・・・。君はどうして“聖騎士”が現れた事を分かったんだ?それと、どうやってフィルンに居る事を聞きつけたんだ?」

「・・・あなたが力を使ったのは5年ほど前です。蒼い閃光と呼ばれていましたよね?それで聖騎士が現れたと思いました。そして、カイラでケイさんの家に行きました。ケイさんにフィルンに向かったと聞きき、後は村長に経緯を聞いてあの洞窟に向かった。後はあの流れです。」


「ケイさんは・・・そんなに有名なのか?」

「ケイさんに敵う者はいないって言われていますけど?」


ケイさん・・・あなたはどこまで有名なんだろう?

世界にあなたの名前が広がっています・・・。


「もう1つ。君は偽りの姿で俺に信用しろって言うのか?」

「・・・さすがに、ばれていましたか。」


少し寂しそうな、哀しいそうな・・・そんな目になっていた。

すると、尻尾と耳を出した。


「やっぱり、君は獣人だったんだね。」

「・・・はい、その通りです。」

読んでいただき有難うございます。

私情で忙しいですが、更新はできるだけして行きたいと思います。

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